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吾輩は、キッチンドランカーである。
吾輩は、キッチンドランカーである。
マドラーはまだない。
つまみ1
そんなキッチンドランカーは、夫がいつかの週末に釣ってきた鱚を揚げている。
天ぷらではない。
小型のやつを50匹程度、唐揚げにしている。
めんどくさい。
けど、うまい。
平日に揚げ物をするとよく聞かれることがある。
「平日に揚げ物するんですか?」と。
油は正義だ!!
明日への活力だ!!
酒には油だ!!
いえーい!!
とは言わない。
「うちの揚げ物は揚げ焼きなんで、揚げ物というより焼き物なんで」
とクールぶって謎の返しをする。
どこにカッコつける要素があったのだろうか。
いや、ない。
その鱚の唐揚げ、当然だが揚げたてがうまい。
しかし、ちょっとでもサイズが大きいと骨が口の中に残る。
私は、それがあまり好きではない。
なので、私は選り好んで、小さいやつを選ぶ。
揚げる度にこっそりと小さいやつに塩をかけて、揚げたてをいただく。
そこでクイッと酒を呑む。
うーん。うまい。
ビールが好きだが、冷蔵庫にビールがなかった。
今日は焼酎をサワーにして飲んだ。
マドラーがないので、箸で混ぜる。
そして、私が味見をした残りの、中くらいとおっきいやつを食卓に出す。
その頃、私の腹はすでに満たされている。
私は満足した腹で、夫と息子たちが鱚の唐揚げを美味しそうに食べるのを横目で見ながら、本当にうまいやつはもうすでに私の腹の中だ。
小さいやつは、揚げる人の特権だ。
ふふん。
と、鼻で笑いながら、満足した腹にさらにご飯や味噌汁を詰め込み、悶えるのだった。
つまみ2
キッチンドランカーの今日のつまみは、鱚の唐揚げだけではない。
今日のつまみは、noteです。
私がnoteの街にやってきて一ヶ月半くらいになる。
noteは有名な記事を何かのリンクから飛んできて読んだことがある、くらいの認識だった。
正直、どんなプラットフォームなのかをよく知らない。
そもそも、プラットなフォームってなんよ。
ぐらいの人間です。
プラットフォームって使ってみたかっただけ。
そんな私は、地図も持たずに下調べもなしにnoteの街に侵入した。
記事を書いてはみたものの、気分的には街の片隅で手作りのビラを配っている気持ちだった。
そんな時に、処女作を紹介してくれたのがしろさんだった。
非常に嬉しい出来事だった。
おかげさまで、紹介いただいた記事はたくさんの人に読んでいただけているし、自分の書いたものを評価していただけたのが、何より嬉しかった。
なので、私は埼玉県には足を向けて眠れないし、勝手に私の大好きなめんべいを送りつけたいと常々思っている。
そんなしろさんの記事が大好きで、欠かさず読ませていただいている。
そして、しろさんの名前を見かけるたびに、「しろ noteの700日目くらい」の700日目は、何日目になったら更新されるんだろうと、名前にも注目している。
そして、しろさんは今日も面白かった。
なぜか太字をふとしくんと呼び、謝っている。
しかし、なぜかふとしくんに責任を取らせようとしている。
私が説明下手なのは仕方ないので、記事を読んでほしい。
私はなぜかふとしくんがツボって、一人昼休みに笑ってしまった。
昼のウォーキング中の信号待ちの間だったので、誰にも見られていないことを祈る。
ふとしくんがひとしくんに変換され、ボッシュートされ、二度としろさんの太字が読めないかもしれないという妄想まではしていないが、とにかくふとしくんというネーミングが気に入った。
私もふとしくんと友達になりたい。
今日のしろさんの記事は、みたかの小さなプリン屋さんさんが、しろさんの記事を褒めているのを喜んでいるということが書いてあった。
私は、迷いなくその引用を踏む。
それは、めちゃめちゃ面白いnoteの人いたという記事で、しろさんのおもしろ記事が紹介してあって、私はそのリンクを踏みまくった。
タブが増えまくった。
昼休みには読みきれず、鱚を揚げながら、つまみに読んだ。
どれもこれも面白い。
最高じゃないですか。
やばー。すごー。
天才。
特に童貞サークルの話が面白すぎて、やばい。
ああ、最高。
そして、みたかの小さなプリン屋さんさんの紹介文も面白い。
しろさんの名字を予測してみたり、正体をググったり。
面白い面白いと絶賛しながら、突如、固定されている記事を面白くないと言い切る力。
ああ、面白い。
みんなすごい。
読む人も書く人もみんなクリエイターというこの街は、すごい街だなと思った。
私は、noteの街の片隅にいて、この街の広さがよくわからない。
正直、どう検索したら自分の好きなものに出会えるのかもよくわからない。
わからないけど、こうやって思いもかけず、面白い・好きだと思えるものに出会えたのが嬉しい。
あ、嬉しいと鱚は似ているではないか。
私が喜んで嬉しい。
魚が喜んで嬉しい。
きっと、鱚も私の腹の中で、この喜びを噛み締めていることだろう。
マドラー代わりにグラスに突っ込んだ、ビレバンの福袋に入っていた刀を模した使い道のない箸で焼酎の炭酸割りを混ぜながら、今日は満足してナムル。
あ、酒呑んで呉汁わたし。
もう、眠るマス。
さらにはわたしが書いた短編小説をひよこ初心者さんが紹介してくださっていた。
嬉しい。
今日はぐっすり眠れそうです。
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