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ポアロシリーズ

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隠したかったものに気づけるか?『ABC殺人事件』

隠したかったものに気づけるか?『ABC殺人事件』

ポアロシリーズ11作目『ABC殺人事件』

木を隠すなら森の中に,人を隠すなら人混みに。
そして殺人を隠すなら連続殺人事件の中に。

名前はもちろん知っていたけれど,読んだかどうかは記憶になくて一応初めてのつもりで読むことにした今作品。ポアロとヘイスティングズのファンとしては,この二人が一緒にいるだけでニコニコできるので,それだけでも読む価値があった。いいよね,モナミ。

私は普段あまり推理をせず

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私なりのミステリーの楽しみ方 『雲をつかむ死』

私なりのミステリーの楽しみ方 『雲をつかむ死』

ポアロシリーズ10作目『雲をつかむ死』

飛行機の中で行われた事件ということもあり、どうしても飛行機の中で読み始めたかった。離陸し、ワクワクしながら読み進めるも前半はポアロが全面に出るわけでもなくどちらかと言えば影が薄めな印象を受けた。
前作の『三幕の殺人』ほどではないが,せっかく現場に居合わせたというのに肝心なことは何も見ていないというなんとも格好のつかない始まりなのだ。

ただ、10作以上読ん

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あのポアロが脇役で黙っていられるはずない『三幕の殺人』※ネタバレあり

あのポアロが脇役で黙っていられるはずない『三幕の殺人』※ネタバレあり

ポアロシリーズ9作目『三幕の殺人』

この作品もなかなか異色な構成で、私の大好きなヘイスティングズはおろか、ポアロすら後半までほとんど出てこない。ストーリーの大半は、メインとなる登場人物らが素人探偵団的な動きをしているのを読ませられているという印象だ。

※以下、犯人が分かるネタバレ箇所があります。未読の方はご注意ください。

今回はクリスティー作品にしては珍しく?ラストにぞくっとさせられる。スッ

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ミステリーと必然性

ミステリーと必然性

ポアロシリーズ8作目『オリエント急行の殺人』。

7作目を読んだ後すぐに読み始めたので、年末までには読み終わっていたが感想をずっと寝かせてしまっていた。なんでも溜めてしまうよくない癖がでている。細かいところはすでに忘れてしまっているので思い出しながら書いてみようと思う。

※ネタバレはしていませんので、未読の方も安心して読んでいただければと思います。

ポアロシリーズの中でもダントツで有名なだけあ

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最後まで手のひらの上で転がっていた

最後まで手のひらの上で転がっていた

ポアロシリーズ7作目『エッジウェア卿の死』

私にしてはえらくハイペースで読み進められていて、自分でも驚いている。
前作の邪悪の家と同じくポアロとヘイスティングズのコンビがメインとなるストーリーなので、馴染みやすかったというのが一番の理由かもしれない。スタイルズ荘、ゴルフ場殺人事件の頃はまだ探り探りだったが、このあたりで2人のキャラが定まってきたような印象を受ける。その分、お互いへの軽口も増えて小

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やっぱりこの2人でなきゃと思わせる一冊

やっぱりこの2人でなきゃと思わせる一冊

ポアロシリーズ6作目『邪悪の家』。

この作品もタイトルは知らなかった。ただ、家(館)というタイトルからは何となくミステリーの定番である館ものを想像させるなという印象。
ところが蓋をあけてみると、館の要素はそれほど感じられず、タイトルになるほどの存在感はない。それでも今回は読後の満足感が強かった。これはひとえに、私の大好きなあのコンビが復活していることにあるだろう。

※ネタバレは極力控えているの

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舞台の魅力と並存する素朴さ

舞台の魅力と並存する素朴さ

前回から随分間があいてしまった。

ポアロシリーズ5作目
『青列車の秘密』

クリスティーの列車ものだとオリエント急行殺人事件が有名すぎるからなのか、この作品はタイトルすら初めて聞くものだった。

内容としても比較的シンプルな作りで、特に目立ったしかけや見せ場もない。普段犯人のことは考えずに読むが、今回は早い段階でもしかしたらこの人かもなぁと目星をつけていた人がそのまま犯人だった。なにせクリスティ

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胸いっぱいの満足感と少しの違和感

ポアロシリーズ2作目「ゴルフ場殺人事件」。
こういう順番があるものは順序よく進めたいこだわりがあるので、初心に立ち返り2作目を読んでみた。

うーん。どうしてこのタイトルなんだろう。
全体的にとてもテンポが良く、読むのに全く苦労しなかった。語り手であるヘイスティングズに感情移入できるので嬉しくなったり悲しくなったり腹立たしかったり、読んでる間中感情が忙しい。
仕掛けもよくできていて、今となっては珍

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ミステリ界の問題作との出会い

ポアロシリーズ3作目アクロイド殺し。
この作品の性質上何を書いてもネタバレが避けられないため、以下ネタバレを含みます。

この作品はフェアかアンフェアかでミステリーファンの中でも大論争が起こったらしい。たしかにミステリー作品としてはかなり異質(今では珍しくないのかもしれない)ではある。
私自身もこの作品をフェアかアンフェアか判断することがこの作品の感想を書く上で必要なことだと思う。しかし私にはでき

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ミステリとは離れたところに面白さあり

 ポアロシリーズ4作目「ビッグ4」。読む前に調べたレビューによるとどれもあまり高評価ではなく荒唐無稽だという意見を多く目にしていたので,あまり期待せず読むことにした。ひとつ前の「アクロイド殺し」ではヘイスティングスに会うことができなかったので,今回はヘイスティングスに会えるかどうかだけを楽しみにして読み始めたと言ってもいいかもしれない。毎度のことながらミステリーの読み手として模範的ではないなとつく

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物語は二度始まる

ポアロシリーズ15作品目「ナイルに死す」。

一つ目の殺人が起きてからは、突然自分の中でエンジンが掛かったかのように一気に読んでしまった。
全体像を知ってから第一部を読み返すと改めて作りの精巧さと面白さに二度楽しめる。
あーこれも伏線!?あ、ここはダブルミーニング!?って声に出したくなるくらいの驚き。最初に読んでいたときの第一部とは全く違った印象を受ける。

長編の中でもなかなかに長い部類に入ると

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