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#記憶
『幽き声』にのみやさをり・写真集~性被害者のあなたとわたし~
にのみやさをりさんの写真集「幽き(かそけき)声」を見た。
正直なところ、一枚一枚を正視できず、読み終わった途端に突然 便失禁をしてしまった。
苦しいくらい、「幽か(かすか)な」、風景と肉体とが収められていた。
小さな薄い手作りの写真集である。
あとがき を読んだら、この写真集に出てくる女性たちは、皆、性被害の被害者であった。
私が最初にレイプ被害にあったのは16歳である。
それから 二
欠損する記憶/写真家・にのみやさをり
にのみやさをりさんの手によって切り取られた「瞬間」、そのたった一枚を見るたびに、私は彼女の「絶命」を見、そこからの必死の命の「鼓動」を聴く。
彼女が被写体に与える「命」、もしくは被写体と対峙した時の「死」、そのじりじりとした灼けるほどの交換は、彼女が次々と失っていく「今このとき」と引き換えに、生々しいほど 躍動し、存在そのものを問うて迫ってくる。
彼女の写真集を見るとき、私は一番良いコンディシ