卯月妙子

二十五歳上の病身の夫との記憶を残してゆきます。 統合失調症精神2級。 ビッグコミックオ…

卯月妙子

二十五歳上の病身の夫との記憶を残してゆきます。 統合失調症精神2級。 ビッグコミックオリジナルデジタル版フルカラー不定期連載『港町ブルース』執筆中。 https://twitter.com/udukitaeko_

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  • 25歳上の夫・『お父さん』(ボビー)との日々

    25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

  • pixivFANBOXで全体公開した記事です。

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  • 『鎌倉殿の13人』

    『鎌倉殿の13人』に関しての記事や短歌、You Tubeなどです。

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はじめまして。 卯月妙子と申します。 エッセイ漫画家、エッセイストです。 発達障害の二次的障害により10歳より統合失調症を発症、精神障害者2級、支援区分2です。 ■『港町ブルース』1話~ ※土曜日更新 https://bigcomics.jp/episodes/2cc6258e65059/?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=tw_bc_minatomachi_artist ■ 脳に楔を打ち付けて。|卯月

    • 10歳から最初の措置入院。『殺せ』という幻聴。

      『霊』『霊感』の存在が全く否定されるのなら、私は10歳から統合失調症を罹患していたことになる。 妹の死と同時に『霊』が見え話せるようになった私は、二の腕に、梵字を最初はカッターで切りつけながら、やがては、線香で焼き付けるようになり、同時に水垢離をはじめ、学校へ行く前読経するようになった。 『霊』に飲み込まれず、『霊』を成仏させるためである。 学校の帰りや、日曜日、お寺の無縁仏を掃除したり、供養したり、水子地蔵尊へお供えしたり、お寺の無縁仏様の納骨堂に参り、2時間も3時間もお

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      • eGFR15.2。15より上をキープし続けて2年数ヶ月。末期腎不全。簡単にくたばらんよ!!

        お父さんのeGFRが15.3だった2年数ヶ月前、循環器の先生たちは、私にこっそり血液検査の結果を渡し、あきらめムードの中、『次の予約どうします?』と言ったんだった。 私、即座に『予約入れてください』と返答したんだった。 お医者さんが諦めても、私もお父さんもサラサラ諦める気はなかった。 あれからずっと数値は15から上をキープし続けている。 末期腎不全、だから、なんだと言うのだ。 検査の数値を見ながら、毎回お父さんと反省会をし、数値は良くなったり悪くなったり、繰り返しな

        • 今回の衆議院選挙。正直に思うこと。

          総裁選の前、あれだけテレビ番組で偉そうなこと言っていた石破総理が妖怪嘘嘘じじいみたいになってしまい。 統一教会から始まって、何も解決しないまま、裏金問題まであのざまで、野党も、マスコミももう突っ込むこともしないし、突っ込む覇気もないし、そのまんま選挙である。 誰1人国防のことを言わない。 竹島が乗っ取られた時、自国の領土すら守れなかった日本である。 小笠原諸島は中国に良いようにやられているし、中国は次は尖閣沖縄が中国の領土だと言っている。 今、台湾がやられていること

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          冥王星的馬車馬人生

          人生に大きな変動が巡ってくるであろう時期である。 生きることに疲れたと言うことが、正直なところであるが、そうも言ってられず、まだまだやる事は山積み、寿命まで、これまで通り全力で走り抜けなければならない事は明白である。 ぶっちゃけたところ、統合失調症による能力の低下や、年齢に伴う基礎体力の低下、そういったものを、日々感じながら、気力だけで毎日を生きている。 歳を重ねるごとに守らればならない人が増えていく。 自分の事はさておき、仕事であれ、守らねばならない人たちへの責任や広い

          冥王星的馬車馬人生

          悪性褐色細胞腫。友へ。

          友へ。 『生きて』という言葉が意味をなくして久しい だからあなたの願う日が『豊かであれ』と言い変えよう モルヒネが必要な痛みと 細胞が死にゆく感覚を捩じ伏せながら 願うその日に命が間に合えと 願うその日は全力で立ち全力で笑み全力で一日をやるのだと あと何日あと何日 一日一日を精神で超えることの凄まじさにわたしはただ祈る 願うその日だけはあなたを超人でいさせてくれとただ祈る ストレッチャーも要らず 酸素ボンベも要らず 緊急と走り書きされた点滴も要らず ただ

          悪性褐色細胞腫。友へ。

          お父さん。わたし。お父さんの臨時検査を前にして。

          お父さんが食事を取るようになり、バイタルも全く正常で、安定した暮らしをしている。 私も夜眠られるようになった。 今、仕事を休んでいるけれど、お父さんと2人、べったりで、ゆっくりとのんびりと、2人で過ごしている日々が、非常に幸せだ。 何にも追いまくられず、余計な事は考えず、お父さんとだけ笑い合って、お父さんの顔を見ながら、あれこれおしゃべりしたり、一緒にたくさん眠ったり、もうこんなのほんと幸せで、人生で今一番幸せなんじゃないかと言うぐらいだ。 走って走って、お金に追いま

          お父さん。わたし。お父さんの臨時検査を前にして。

          「神に追われて〜沖縄の憑依民族学」谷川健一著を読んで

          民族学者である、谷川健一著『神に追われて〜沖縄の憑依民族学』を、一気読みした。 民族学者である柳田國男と谷川健一との対比よりも先に、遠野の神々を敬い愛した佐々木喜善と、アイヌの神々の詩を書き残した知里幸枝のことを思った。 神に選ばれ、神と婚姻し、神を受け入れ、神となる宮古島の女性たちの壮絶極まりない人生もさることながら、自然と人間との共存の中で生まれるであろう宮古島の『神』と『信仰』、その風習が、森林の激減とともに危うくなっていく下りを読んだとき、言いようもなく泣いてしま

          「神に追われて〜沖縄の憑依民族学」谷川健一著を読んで

          『お父さんの克服』

          『記憶を保持できない』と言う状態について考える。 これは大変に不安な状態である。 少し前、お父さんは、昨日と今日とたった今の区別がつかなくなった時、説明して、今日は何月何日何時で、これからするのは何かを理解するまで、少々パニックを起こすことがあった。 そして、全てを理解した時、『あぁ!今は何月何日何時か!というわけで、俺はこれからこの薬を飲めばいいのか!いや、たまげた!俺もキテるなあ!』 そんなふうに言った。 私よりも、暗算が得意で、国会中継など見ていると、どの議員がい

          『お父さんの克服』

          『希望』

          お身内に腎臓の悪いおじいさんがいる知人と話した。   『あのね、全然大丈夫!透析ができなくて、腎性貧血が進行して、輸血が必要になってもね、2週間に1回、病院に輸血に通うだけで、家の掃除ができる位元気で6年も7年もピンピンしてるよ!!心配することないよ!!』 今日は、この朗報を聞けて、杞憂が吹っ飛んで、お父さんと、とにかくリハビリを続けるし、食事もこのまま続けるし、いっそ90歳を目指そうじゃないか!!と話した!! 希望が見えた!! というか、知っている人に聞くのが1番だ

          いつかお父さんに食べさせたいもの。カレーライス。ラーメン。

          お父さんと眠る。 同じ布団で眠る。 明け方の寒気に抱き合う。 お父さんが先に起きる。 ドジャースの試合を見ている。 私は途中から参戦する。 『アストロズにやられた!9回裏でホームラン!』 お父さんがイヤホンをしてテレビを見る。 夢中で見る。 私は、スマートフォンに向かって音声入力をしたり、手短に誰かと話したりする。 そうしながら、何度もお父さんを見る。 お父さんの車椅子と私の椅子は向き合わせたままだ。 お父さんがしゃべる。 私は作業を止めて、お父さん

          いつかお父さんに食べさせたいもの。カレーライス。ラーメン。

          70歳になる頃には、父や母、叔父や叔母、わたしを取り巻く人たちのようになりたい。

          今年で53歳になる私が、父や母の懐の大きさにたどり着けるのは、一体いくつになってからだろう。 今日は、母に、自分の情けなさをぶちまけ、大泣きに泣かせてもらった。 私は子供の頃から本当に手がかかる子だったけど、親戚中のおじちゃん、おばちゃん、みんなから、おそらく1番可愛がられて育ったのだ。 ちょっとした言葉の行き違いや、私が病気の症状で攻撃性が出たとき、散々に迷惑をかけたと言うのに、親戚のおじちゃんおばちゃん、誰も私を責めることなく、声を聞くだけで、お前が今幸せだと言うことがわ

          70歳になる頃には、父や母、叔父や叔母、わたしを取り巻く人たちのようになりたい。

          『腎性貧血』

          お父さんのヘモグロビン値は9.6である。 腎性貧血が始まりかけている。 もう少し値が下がったら鉄剤の注射を始める。 7.5まで下がったら、病院に通いながら輸血することになった。 お父さんが元気な今、お父さんと過ごしていたい。 家の中で、活発に動けて、コンビニまでならゆっくり歩ける今。 お父さんとデートをしたり、楽しく2人で笑いあったり、『ごく当たり前の普通の生活』と言うものをやりたい。 今回の血液検査で、お父さんが外を歩く時は私も一緒に歩くことになった。 まぶたの下の

          『腎性貧血』

          『精神』障がい者じゃなくて『脳部位損傷』障がい者では?

          『精神障害者』と、ひとくくりに定義される私を含めた人々のことを考える。 厳密に言えば『精神』と呼ばれるものは存在しない。 『精神』と言うものがあるとしたら、それは全て『脳』であり、『脳』が行う分泌の結果である。 例えば、私の病気、統合失調症に関して言えば、『扁桃体が肥大し、海馬のごく1部の細胞が死に、ドーパミンの分泌が人より過剰で独特の分泌の流出をする状態』を指す。 『心』だの『精神』たのが『病む』と言うからおかしな話になるんであって、それぞれ、各の『脳』のどの部分かが

          『精神』障がい者じゃなくて『脳部位損傷』障がい者では?

          78歳を迎えたお父さんへ。

          お父さん。 あなたが生まれてから、今日で78年が経ちました。 私があなたと一緒になったのは、あなたが61歳の時です。 17年、あなたは、私と一緒に生きてくれました。 あなたが病に倒れたのは、あなたが72歳の時です。 その時のあなたの状態は、ネフローゼ症候群と言って、末期的状態でした。 おうちに帰ってきたときの状態は、介護度5でした。 あれからの1年、1年は、お誕生日が巡ってくるごとに、毎年が奇跡でした。 あなたは、いかなる時もやけっぱちになることなく、常に笑顔で前向きに

          78歳を迎えたお父さんへ。

          書く、描く、コラボする。命の時間と友人たち。

          椎名エリのことを執筆するのは、苦しくて、いちど私は断念した。 この年齢になると、どうしても、命に関わる病気をする友人がどうにも増えて、私は昨日作家で恩師の評論をやっている友人にたまりかねて泣き事を言った。 正直なところ泣いた。 私にできることといえば、文章で残す、漫画で残す、何らかの仕事でコラボレーションをする、つまりは、しゃべること、そのくらいしかできない。 私自身の体は、憎たらしい位頑丈で、精神疾患を持っていると言ったって、まだまだパワーに満ち溢れていて元気である

          書く、描く、コラボする。命の時間と友人たち。