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25歳上の夫・『お父さん』(ボビー)との日々

25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。
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記事一覧

『希望』

お身内に腎臓の悪いおじいさんがいる知人と話した。   『あのね、全然大丈夫!透析ができな…

卯月妙子
18時間前
3

いつかお父さんに食べさせたいもの。カレーライス。ラーメン。

お父さんと眠る。 同じ布団で眠る。 明け方の寒気に抱き合う。 お父さんが先に起きる。 ド…

卯月妙子
1日前
1

『腎性貧血』

お父さんのヘモグロビン値は9.6である。 腎性貧血が始まりかけている。 もう少し値が下がった…

卯月妙子
3日前
3

78歳を迎えたお父さんへ。

お父さん。 あなたが生まれてから、今日で78年が経ちました。 私があなたと一緒になったのは、…

卯月妙子
12日前
5

君と。 4。

睡眠と睡眠の息継ぎのように 君が言う あなたの今夜の晩飯どうする? 俺が作ってやるから! そ…

卯月妙子
2か月前
4

君と。 3。

皮膚の甘ったるい匂い 頭皮の子宮を刺激する麝香のような匂い 君は、たくさんの 良い匂いがす…

卯月妙子
2か月前
2

君と。 2。

君の朝は非常に早い そして君は、断続的に眠る いつも嫌な夢ばかり見る君は 日曜日だけはニコニコとして 薄い笑みを浮かべて なんとも穏やかに眠ってくれる 君の頬に柔らかく、何度も口づけし 君の髪を撫で 君の髪の毛の中に、私は鼻を埋める 皮膚と皮膚とを 隙間なくくっつけて 君の頭の中に 君の触覚の中に 君の嗅覚の中に 私は自分の汗ばむ、皮膚の感覚を伝え続ける すると君は どういうわけだか悪夢を見ない 気持ちよく 心地よく 穏やかな眠りに落ちてくれる 夜みたい 浅く、嫌な焦燥もなく

君と。 1。

汗ばんでなお 汗をかかぬ君の横にいる 私の体温は 健康的に上昇する 君は このぬるい空気の中 …

卯月妙子
2か月前
2

お父さん恋しや。今年は壊れたくなし。

「俺も元気だし、いっちょ、2人目の子供でも作るか!」 お父さんが昨日、満面の笑みで豪快に…

卯月妙子
2か月前
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わたしの睡眠、お父さんの急変。

お父さんの急変は、深夜いきなりくる。 その時お父さんの気配だけで起きて、緊急時の対応がで…

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卯月妙子
3か月前
4

お空へ行くんじゃないかと思った2日間。

2月14日。 昼の3時頃から お父さんが眠り始めた。 隣へ行って 横になった。 「手ぇ、揉んでく…

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卯月妙子
5か月前
4

今日も熱、昨日も熱。

2月13日。 お父さんの体調は、未だなかなか 安定しない。 解熱剤を飲んでいても 微熱が出る。 …

1,000
卯月妙子
5か月前
5

例えば最期がくるとしたら。

2月7日。 お父さんが 死にかけた。 酸素飽和度が 84 から 90。 酸素ボンベを借りに行きたい…

1,000
卯月妙子
5か月前
4

あなたが何をどれだけ失っても。

1月30日の コロナの隔離期間が終わって その日から、 お父さんは食事をとっていない。 コロナの後遺症の頭痛と 寒気、 微熱と抑うつ状態に 悩まされている。 お粥も食べられない状態である。 夜遅く起きてきて、 短い時間だけ目を開け、 ストーブ の前で 眠り、 一緒に横になった私の方が 眠ってしまうため、 明け方 お父さんが、 「 俺のためにごめんな、 ごめんな。 あなた疲れたろ」 そう言って私を布団に連れてきて、 しみじみと 足を揉んでくれる。 その後 2時間ほど