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君と。 3。

皮膚の甘ったるい匂い
頭皮の子宮を刺激する麝香のような匂い
君は、たくさんの
良い匂いがする
湯上がりの君の全身に軟膏を塗る時
君のその愛しげな陰茎を
口に含んでも良いものかどうか
毎回逡巡しているのだよ
性的なものから離れて、もう我々はずいぶん長く
私は照れもあり
私は、度胸もなく
恥ずかしくて、恥ずかしくて
そんなことはできないけれどもね
ただときには夢想する
我々を阻む、衣類を取り払ったら
裸ん坊でひとつの布団に入ったら
あぁだめだなぁ
私の方が先に心臓がびっくりしてしまいそうだよ
とてもとても
私は胸が張り裂けそうで
多分きっとそんなことしたら
口から心臓が飛び出すよ
だから、これは
夢想のままでいいんだ

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25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

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