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『腎性貧血』

お父さんのヘモグロビン値は9.6である。
腎性貧血が始まりかけている。

もう少し値が下がったら鉄剤の注射を始める。

7.5まで下がったら、病院に通いながら輸血することになった。

お父さんが元気な今、お父さんと過ごしていたい。
家の中で、活発に動けて、コンビニまでならゆっくり歩ける今。
お父さんとデートをしたり、楽しく2人で笑いあったり、『ごく当たり前の普通の生活』と言うものをやりたい。

今回の血液検査で、お父さんが外を歩く時は私も一緒に歩くことになった。
まぶたの下の色が白くなっていないか確認しながら、貧血で倒れないよう、ふらついたりしないよう、私が介助するためである。

おそらくだが、次回の診察あたりで、鉄剤の注射が必要になるだろう。

どのくらいの速さで、輸血が必要な体になるかわからない。
輸血が必要になったとき、お父さんがどのくらい元気でいられるか想像もつかない。

昨日の診察で、今後のことを言われた後、お父さんと話し合って、なるべく今、夫婦の楽しい時間を増やそうと決めた。

腎臓や心臓の数値的には、お父さんはまだまだ、きっと85歳までは大丈夫だ。

好きなことができて、好き放題に動ける、元気な時期は、どのくらいまで続くかは全くわからない。

だから、『当たり前に普通の生活ができる今』、一緒に過ごす時間をたくさん作ることに決めたのだ。

私の筆はゆっくりだけれども、お父さんとの純愛物語を描いているので、お父さんをないがしろにしてそれは描けない。

むしろ、漫画はいつでも描ける。
お父さんとの時間は、今しかない。
だから、筆はゆっくりでもいい。
描けるときに、細々と進めていけばいい。

今は、目一杯、お父さんとの時間が欲しい。

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25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

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