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食べ物つれづれ

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食を通してざっくり考えたこと。エッセイぽく。 あまり具体的なレシピは出てきません。
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#家庭料理

お品書きの威力

お品書きの威力

私の夫は味音痴というわけではないのですが、結婚当初は、大根とカブの違いもわからないような人でした。

要するに食べ物に頓着ないのです。

(それでいて、嫌いなものは結構あるので釈然としないんですけどね。ナス、ピーマン、オクラなど夏野菜全般アウト。夏にカレーが作れません、、)

好き嫌いは仕方ないとしても、自分が今何を食べてるか?くらいは、意識して欲しいと思うわけです。変な味がしたら毒かもしれない、

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ゴマをすり、りんごを磨く。

ゴマをすり、りんごを磨く。

ごまをするのが好きだ。

と書くと、私が上司にとんでもないおべっかを使う、姑息な人間だと思われそうですが、
私が好きなのは「すり鉢でごまをする」行為そのものなので勘違いならさぬようお願いしたい。

すり鉢でゴリゴリとごまを擦る感覚や、ごまの香ばしい香りが大好きで、少しずつゴマが擦られて、粒が細かくなっていく様も見ていて楽しいものです。

ゴマをする、の由来

そもそも、なぜ「ごまをする=気に入られ

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料理番組を味わう

料理番組を味わう

仕事柄、勉強のためにと思ってテレビの料理番組をチェックしています。沢山撮り溜めておいて、暇な時にまとめて観ます。

どんな料理を作るかはもちろん大事だけど、それ以上に私が注目してしまうのは、繰り広げられる「会話」

テレビの料理番組は大抵、教える人と教えられる人で成り立っています。
教える側はどんなふうに教えているか?教えられる側はどんなリアクションをしているか?そこに注目してみていると、いろんな

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レシピが教えてくれないこと

レシピが教えてくれないこと

「レシピ通りに作ったはずなのに、失敗しちゃった、、なんで??」

そんな経験、誰しもあると思います。
もちろん私もありますし、今でもたまにやらかします。

プロフィールにもあるように、私は料理教室のインストラクターをしています。会社からもらうレシピのポイントをわかりやすく噛み砕き、生徒さんに教えるのが仕事です。

レシピは毎月変わりますので、それこそ様々な料理を作ります。仕事を始めて間もない頃は、

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「美味しい」を欲張らない

お店の料理や食べ物を紹介する
テレビ番組って多いですよね。

見ていると、すぐコメンテーターの人が
「美味しい〜!」っていうけど、
簡単に「美味しい」って言い過ぎじゃね?
っていつも思います。笑

そりゃ、実際美味しいんだろうし、
美味しいって言わなきゃ
番組が成立しないんだろうけど。

「それは、"売り物"なんだから
美味しいのは当たり前だよね、、」

なんて、心の中に冷めた自分がいたりします。

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作る人の心を守れ

作る人の心を守れ

以前の記事でも書いけど、
私は夫とか、家族とか、食べる人に
美味しい?味どう?って聞いてしまう癖がある。

黙って食べてくれるのは、
味は問題ない、ということなんだろうけど
もう少し私の作った料理に
興味を示しておくれよ!という、
かまってちゃんな自分が顔を出す。笑

「一汁一菜でよいという提案」で有名な
土井義晴先生の『暮らしのための料理学』
という本にこんなことが書いてある。

私は、(中略)

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