蚕都Grants

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京都府北部の綾部市を中心に精神・発達障害のあるメンバーと一緒に養蚕などの文化を再考しています。 「マジョリティに合わせない働き方」を研究し、障害者の経済的自立を目指します。 webサイト:https://santogrants.studio.site/

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    蚕都Grantsのメインマガジンです。 京都府北部の綾部市を中心に精神・発達障害のあるメンバーと一緒に養蚕などの文化を再考し、「マジョリティに合わせない働き方」を研究しています。

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    SIFの雑記帳です。

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    蚕都GrantsのTwitterの中の人「きの」が書いた文章が格納されています。

  • 蚕都Grants養蚕レポート

    蚕都Grantsのリーダー久馬が、蚕の飼育をレポートにしてまとめています。

最近の記事

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ヴァナキュラーな共同体を生み出せるか?

妻の地元の石垣島に帰省しておりました。 京都に戻る前日に娘がインフルエンザを発症して入院になり、自宅に帰るのが1週間延期になり、なにかと大変な旅となりました。ご迷惑をおかけした方々にはお詫び申し上げます。 浅慮な思想の展開 旅の最中もずっと共同体とは何か。人々はなぜ共に過ごすことができるのか。輪郭がないのに強烈な「祈り」を共有して繋がっているような気もするなあ。 そういや宗教ってすげーな。政党を立ち上げるほどの宗教もあれば、戦争になってしまう宗教もあるなあ。などと考え続けて

    • 綾高農芸化学科との交流の感想

      蚕都Grantsは、何かしら養蚕にちなんだ商品やサービスを開発しようとあれこれ計画をしております。 その一環として、自分の母校でもある綾部高校由良川キャンパス(旧・東分校)の農芸化学科の生徒さんたちと交流会をさせていただきました。 お礼のきもち 生徒さん、副校長、担当の先生からも歩み寄りがなければ実現しなかったことで、まずもって大変感謝しております。見えないところで、なにかとご足労お手数をおかけしていると思います。ありがとうございます。 概要と余談 農芸化学科は「桑の葉」

      • 「ごめんなさい」が通じる関係性に安心できる。

        久です。またもや、回想メモです。 ぼくは精神・発達障害のある方を対象とした就職支援の仕事をしていました。そこで感じたことの一つに「言葉の表現」の難しさを回想しています。 前にも似たような記事を書いていますが……。 その施設では、毎年10名の方が選考試験を受けて1年間の利用者となられるのですが、実はその当事者の皆さんの前で講義をすることがこわくて毎回緊張していました。 例えば「障害」という言葉に対しても、まさに十人十色で捉え方が違うので、もし取り返しのつかないダメージを与えて

        • 見えない障害を可視化する非専門的交流

          クラファンに挑戦していた時から応援してくださっている札幌のかいちゃんさんの記事です。ご丁寧にnoteにまでご感想をまとめてくださりありがとうございました。 先日のおかいこさんフェスティバルで、まさに、かいちゃんのnoteの中にも描かれているようなことを経験したので回想しております。 おかいこさんフェスティバルは二つの会場で9日間開催していました。蚕業遺産の展示をしていた会場だけでも1,700名程の方がご来場くださいました。 その展示を案内していた時に感じたことをメモしておき

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        記事

          祈りは共同体を面で包摂する?

          蚕都Grantsを始動して以来、情報入力が多すぎて処理が追いつかず取りこぼしながらも衝動と脳汁ニトロでオーバーヒート上等!で走り続けてきたような気がします。 喋るなり書き出すなりして反芻して体系化したいのですが、なかなか時間がとれませんでした。 そして今、インフルエンザ感染による家族の入院の付き添いであらゆる仕事がキャンセルになったのでおかいこさんフェスティバルを回想しています。 蚕業遺産の展示の中で養蚕にまつわる「信仰」をテーマにしたコーナーがありました。そこで考えたこと

          祈りは共同体を面で包摂する?

          おかいこさんフェスティバルを終えて

          「生きづらさ」を共有する仲間、「おかいこさん文化」を共創する仲間、大変多くの方々の共創によって「おかいこさんフェスティバル」を開催することができました。共同いただいた皆様には心より感謝申し上げます。 来場者数は集蔵で1700名、未来蔵で1000名を超えました(両方とも展示期間は9日間)。※グンゼ博物苑のカウントと若干異なります。 ご来場いただいた皆様にも心より感謝申し上げます。 蚕都Grantsの展示について 養蚕遺産の展示とは別棟の「未来蔵」で「浮世絵展」と同居して展

          おかいこさんフェスティバルを終えて

          EDO -1「ぴくせるらぼ」を終えて

          先日の22日にEDO1のメンバーに来綾いただき「ぴくせるらぼ」を開催していただきました。 参加人数は定員には満たなかったものの、とても楽しく意味のある企画となったと思います。 今回のぴくせるらぼには蚕都Grantsと関わりのある当事者メンバーが参加しました。もともとNFTをつくって販売したことがあるメンバーもいれば、普段まったく絵を描くことがない参加者もいましたが、ピクセルアートは全員初挑戦となりました。 お越しいただいた川谷さんとMiCHIさんは会の中盤で、「休んでくだ

          EDO -1「ぴくせるらぼ」を終えて

          「ごめんなさい」が通じる関係性

          精神障害のある方を対象とした就活の支援をする仕事をしていたときに感じたことです。 言葉の捉え方が違い、不意に傷つけてしまうことがありますよね。 ぼくの場合、一度に10名ほどの仲間(利用者さん)の前で講義をすることもあったので、10名全員を傷つけない言葉を選ぶ努力はしましたが、きっと傷ついた方もおられたと思います。 福祉支援界隈では「傾聴」が大切だと言われています。それは間違っていないとは思いますが、中には「議論」や「助言」を求める方もおられます。 そうなると余計にぼくは「

          「ごめんなさい」が通じる関係性

          ゆき

          雪が降っています。 ぼくの住まう京都府北部にも雪がどんどん積もって、多いところでは1メートル近く積もってるんじゃないでしょうか。わかりませんが。 雪って「ゆき」って書いた方が今日はハマる気がします。なぜだか。 ええなあ「ゆき」このゴシック体の「ゆき」ええなあ。 ぼくは寒いのは苦手ですが、やっぱり雪が降るのが好きで、雪景色も、雪道を走るのも、雪かきをするのも好きです。好きとは?実は「好き」とはどういうことかよくわかっていないので、時間が過ぎることもスケジュールも仕事も何も考え

          Good Job!Digital Factory×EDO-1×蚕都Grants スペースを終えて

          Good Job!Degital Factoryのスペースにお招きいただきました。 先日、Good Job!Degital Factory(以下GJDF)のスペースにお招きいただき、EDO-1の川谷さんとご一緒して2023年の振り返りと2024年の抱負を語らせていただきました。グッドジョブのスペースカレンダーをご覧いただいてもお分かりいただけると思いますが、とんでもない実績のある方々が名を連ねる中にうちも入っててビビりながら挑戦させていただきました。 蚕都Grants20

          Good Job!Digital Factory×EDO-1×蚕都Grants スペースを終えて

          そっちの方が勇気がいる

          蚕都Grantsをやっていると「勇気がある」というニュアンスのお褒めをいただくことがあり大変嬉しいのですが実はあんまり自覚がないのです。 それよりも冬の冷たいとわかっている便座に座る方が勇気がいる。 さっき、コンビニの便座が(故障かわかりませんが)冷たくておしりに不意打ちを受けて、予定が調和せず若干具合がわるくなった久馬です。 こんばんは。 さてさて 仕事しようと思っても自宅では環境的に難しくて外に出ています。車内でやっていると不審者に思われそうで不安でして。 はじめは近く

          そっちの方が勇気がいる

          Fukuchiyama Magazineを読んで思うこと。

          綾部市のお隣の福知山市で発刊された『Fukuchiyama Magazine Vol.2』を拝読しました。 創刊された時期も蚕都Grantsの『Picky』と同じ頃で、コンセプトも似ているところがあるので注目していました。創刊号は入手できていませんが、デザインも内容も明瞭で読みやすく素晴らしいと思いました。またメンバーや友人や家族と一緒に紹介されているお店に行ってみようと思います。 中でもプロデューサーの吉田さんの巻頭のご挨拶には共感いたしました。 「人口が減少する中、(

          Fukuchiyama Magazineを読んで思うこと。

          大晦日に思うこと

          インターネットって、知覚?知?に強く影響したんだな。と思います。 当たり前と言われればそうかもしれないけど、意外と自覚している人は少ないのではないかと思います。 インターネットが登場してから、個人に情報の質や量がシャワーのように降り注ぐようになりました。あらゆる接点から他者に接する機会が爆発的に増えました。 それによって、自分の持ってる属性の輪郭がハッキリしてきたのかな?と思います。 ブロックチェーンが誕生したこれから先に、一体何が起こるのでしょうか。 ぼくは群の解体と

          大晦日に思うこと

          養蚕レポ「羽化〜種とり」

          種を頂戴するために、メスかと思われる大きめの繭と小さめの繭をそれぞれ3つずつ確保しておきました。先日、無事に羽化しました。オスの方が4日ほどはやく羽化しました。 オスもメスも繭から出てくるときは、繭の糸と糸を繋いでいるセリシンという成分を自身の体内で生成した体液(コクナーゼ)で溶かして穴を開けてでてきます。 オスはメスが近くに来てフェロモンを感じとった瞬間から羽をばたつかせていました。小さいから身体なのに離れてるメスを感知しててすごい。。 交配の画像の左部分にベージュのシ

          養蚕レポ「羽化〜種とり」

          養蚕レポ「古民家調査」

          昨日は蚕業遺産研究会の方々、京都府立丹後郷土資料館学芸員の方に、蚕都Grantsの古民家をご見学いただきました。 養蚕をやっていたことは祖父母から聞いていましたが、改めて養蚕のための機構がいくつか見当たりました。 下画像は蚕架(さんか)と呼ばれる養蚕用の棚をたてるための柱を差し込む機構が残っていました。養蚕は古くからありましたが、この柱を差し込むための部材は洋釘(明治5年以降に日本に流入。それまでは和釘が主流でした)と呼ばれる釘で打ちつけられていました。少なくとも明治5年

          養蚕レポ「古民家調査」

          LocalDAOの当事者

          写真は養蚕農家の古民家の屋根裏で、このnoteとはそれほど関係がありません。 先日、NishikigoiNFTを発行しLocalDAOのモデルケースとなるであろうCrypto Villageのセミナー「デジタル関係人口の作り方」をメンバーと拝聴しました。 その後半の質疑応答の中で、私の「DAOによって人間がかわるキッカケはありますか?」という旨の大変わかりにくい質問に対し、高瀬さんは山古志に関わられるデジタル村民の方々について、「当事者意識を持って…云々」とご返答ください

          LocalDAOの当事者