広瀬和生の「この落語を観た!」@S亭 産経落語ガイド

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広瀬和生の「この落語を観た!」@S亭 産経落語ガイド

産経新聞社の落語情報アカウントです。音楽雑誌 BURRN! 編集長で、落語評論家としても活躍している広瀬和生さんの鑑賞記「この落語を観た!」を投稿しています。Twitterでは産経新聞社の落語事業に関するさまざまな情報を発信しています。ぜひチェックしてくだざい!

記事一覧

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.167

3月23日(土) 「芸歴40周年記念興行 立川談春独演会(昼の部)」                  @有楽町朝日ホール 3月23日(土)昼の演目はこちら 立川談春『た…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.166

3月14日(木)「立川談笑月例独演会」@内幸町ホールの演目はこちら 立川談笑『猫と金魚』 立川談笑『井戸の茶碗』 ~仲入り~ 立川談笑『四ツ谷ファイトクラブ』 ◇ 談…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.165

3月3日(火)「鈴々舎馬るこ勉強会“まるらくご爆裂ドーン!”#66」(2/27の会アーカイブ視聴)の演目はこちら 瀧川はち水鯉『恋愛小説家』 鈴々舎馬るこ『いぼめい』 鈴…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.164

2月24日(土)「芸歴40周年記念興行 立川談春独演会」                    @有楽町朝日ホール <演目はこちら>  立川談春『松竹梅』  立川談春『…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.163

2月23日(金・祝)「鈴本演芸場・下席(夜)」 柳家小ふね『牛ほめ』 ストレート松浦(ジャグリング) 桂扇生『寄合酒』 春風亭百栄『トンビの夫婦』 ダーク広和(奇…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.162

2月8日(木)「立川談笑月例独演会」@内幸町ホール 2月8日(木)夜の演目はこちら。 立川談笑『金星人裁き』 立川談笑『ジーンズ屋ようこたん』 ~仲入り~ 立川談笑『警…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.161

2月3日(土)夜「双面四景」@日本橋劇場 2月3日(土)夜の演目はこちら。 柳亭市助『道灌』 柳家さん喬『転宅』 柳家権太楼『井戸の茶碗』 ~仲入り~ 柳家福多楼『反対…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.160

1月28日(日)「志の輔らくご in PARCO」@パルコ劇場 1月28日(日)の演目はこちら。 立川志の輔『送別会』 立川志の輔『モモリン』 ~仲入り~ 立川志の輔『しじみ売り…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.159

1月24日(水)「代官山落語夜咄 三遊亭兼好『紺屋高尾』 produced by 広瀬和生」@晴れたら空に豆まいて 1月24日(水)の演目はこちら。 三遊亭兼好『紺屋高尾』 ~仲入…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.158

1月13日(土)「立川談春独演会」@有楽町朝日ホール 広瀬和生「この落語を観た!」 1月13日(土)の演目はこちら。 立川談春『道灌』 立川談春『明烏』 ~仲入り~ 立川…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.157

2023年12月29日(金)「師走の萬橘」@アトリエ第Q藝術 広瀬和生「この落語を観た!」 12月29日(金)の演目はこちら。 三遊亭楽太『子ほめ』 三遊亭萬橘『文七元結』 …

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.156

12月12日(火)「2023今年最後の立川志らく独演会」@日経ホール 広瀬和生「この落語を観た!」 12月12日(火)の演目はこちら。 立川らく兵『洒落小町』 立川志らく『文…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.155

11月30日(木)「俺のコガネモチ」@イイノホール 広瀬和生「この落語を観た!」 11月30日(木)の演目はこちら。 三遊亭東村山『平林』 柳家三三『藁人形』 桃月庵白酒…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.154

11月16日(木)「三遊亭兼好・三遊亭萬橘 二人会」@日本橋劇場 広瀬和生「この落語を観た!」 11月16日(木)の演目はこちら。 三遊亭げんき『真田小僧』 三遊亭兼好『…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.153

11月6日(月)「代官山落語夜咄」@晴れたら空に豆まいて 広瀬和生「この落語を観た!」 11月6日(月)の演目はこちら。 林家つる子『芝浜』 前半長講一席ネタ出し、後…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.152

10月28日(土)「林家つる子独演会」@日本橋社会教育会館 広瀬和生「この落語を観た!」 10月28日(土)の演目はこちら。 林家たたみ『花筏』 林家つる子『片棒』 林家…

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.167

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.167

3月23日(土)
「芸歴40周年記念興行 立川談春独演会(昼の部)」
                 @有楽町朝日ホール

3月23日(土)昼の演目はこちら

立川談春『たらちね』
立川談春『宿屋の仇討』
  ~仲入り~
立川談春『たちきり』



上方落語の『宿屋仇』を東京に移した『宿屋の仇討』には三系統あり、筋立てはすべて同じだが宿屋や仇を狙う武士の名前などの固有名詞が異なる。ひとつは三代

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.166

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.166

3月14日(木)「立川談笑月例独演会」@内幸町ホールの演目はこちら

立川談笑『猫と金魚』
立川談笑『井戸の茶碗』
~仲入り~
立川談笑『四ツ谷ファイトクラブ』



談笑の『井戸の茶碗』では、五十両を受け取れないと意地を張る千代田に対して屑屋が「この五十両を子孫のために残したご先祖の気持ちはどうなるんですか !? 遊んでて作った五十両じゃないと思いますよ! ご先祖に成り代わって言います。受け取

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.165

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.165

3月3日(火)「鈴々舎馬るこ勉強会“まるらくご爆裂ドーン!”#66」(2/27の会アーカイブ視聴)の演目はこちら

瀧川はち水鯉『恋愛小説家』
鈴々舎馬るこ『いぼめい』
鈴々舎馬るこ『本の実る木』
~仲入り~
ホンキートンク(漫才)
鈴々舎馬るこ『五人廻し』

ネタおろしの『本の実る木』は昨年度の落語協会新作台本コンクールの優秀作品。もうひとつの優秀作品『鬼斬丸』も馬るこは持ちネタにしている。今回

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.164

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.164

2月24日(土)「芸歴40周年記念興行 立川談春独演会」
                   @有楽町朝日ホール

<演目はこちら>

 立川談春『松竹梅』
 立川談春『よかちょろ』
   ~仲入り~
 立川談春『文七元結』

          ◇

談春の『文七元結』は演るたびに吾妻橋の場面での長兵衛の台詞が変わるが、今回は別次元の変化があった。佐野槌の女将とのやり取りまでは、「再来年の大晦

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.163

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.163

2月23日(金・祝)「鈴本演芸場・下席(夜)」

柳家小ふね『牛ほめ』
ストレート松浦(ジャグリング)
桂扇生『寄合酒』
春風亭百栄『トンビの夫婦』
ダーク広和(奇術)
柳家さん喬『替り目』
入船亭扇橋『高砂や』
~仲入り~
立花家あまね(民謡)
三遊亭歌奴『片棒』
林家きく麿『ねぇ、あなた』

               ◇

鈴本の下席夜の部は桂文雀が『鬼の面』『清正公酒

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.162

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.162

2月8日(木)「立川談笑月例独演会」@内幸町ホール

2月8日(木)夜の演目はこちら。
立川談笑『金星人裁き』
立川談笑『ジーンズ屋ようこたん』
~仲入り~
立川談笑『警視庁隠密捜査課 弥次喜多☆事件ファイル~第一話 六本木ウィドウ~』

昨年の談笑はこの「談笑月例」で「慶安太平記」全九話のネタおろしを行ない、12月の『大事、露見す』で完結した。ネタおろしは「月例」での9ヵ月連続口演だったが、今度

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.161

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.161

2月3日(土)夜「双面四景」@日本橋劇場

2月3日(土)夜の演目はこちら。

柳亭市助『道灌』
柳家さん喬『転宅』
柳家権太楼『井戸の茶碗』
~仲入り~
柳家福多楼『反対車』
柳家権太楼『天狗裁き』
柳家さん喬『ちきり伊勢屋』

さん喬・権太楼の二人会。さん喬の一席目『転宅』では、お菊は「高橋お伝の孫」云々という定番のくだりは抜きで、普通に「私、菊っていうの」と名乗る。さん喬の演じる色っぽくてし

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.160

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.160

1月28日(日)「志の輔らくご in PARCO」@パルコ劇場

1月28日(日)の演目はこちら。

立川志の輔『送別会』
立川志の輔『モモリン』
~仲入り~
立川志の輔『しじみ売り』



恒例の正月1ヵ月公演「志の輔らくご in PARCO」。今年は6日、21日、28日の3回、足を運んだ。もちろん同一演目。

1席目は今年ネタおろしの新作『送別会』。定年退職を迎えた同期の会社員2人が、かつて

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.159

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.159

1月24日(水)「代官山落語夜咄 三遊亭兼好『紺屋高尾』 produced by 広瀬和生」@晴れたら空に豆まいて

1月24日(水)の演目はこちら。

三遊亭兼好『紺屋高尾』
~仲入り~
三遊亭兼好×広瀬和生(トーク)

職人が高嶺の花の花魁に恋をして、その真心が通じて夫婦になるというストーリーの落語には『紺屋高尾』と『幾代餅』がある。『幾代餅』は五代目古今亭志ん生が講談の『幾代餅の由来』を翻案

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.158

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.158

1月13日(土)「立川談春独演会」@有楽町朝日ホール

広瀬和生「この落語を観た!」
1月13日(土)の演目はこちら。

立川談春『道灌』
立川談春『明烏』
~仲入り~
立川談春『鼠穴』

談春は2024年、芸歴40周年記念興行を有楽町朝日ホールで1月から10月まで毎月2回の昼夜公演を行なう。同日の昼夜は同一演目で、毎回談春が三席を披露、うち二席はネタ出しで、他一席「おたのしみ」となっている。その

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.157

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.157

2023年12月29日(金)「師走の萬橘」@アトリエ第Q藝術

広瀬和生「この落語を観た!」
12月29日(金)の演目はこちら。

三遊亭楽太『子ほめ』
三遊亭萬橘『文七元結』
~仲入り~
萬橘×和田尚久(トーク)

毎年恒例の「師走の萬橘」で、5日前に初めて聴いた萬橘の『文七元結』を再び聴けた。本人曰く、「まんきつの森スペシャル」での出来に忸怩たるものがあったため、ここでリヴェンジしておきたかっ

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.156

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.156

12月12日(火)「2023今年最後の立川志らく独演会」@日経ホール

広瀬和生「この落語を観た!」
12月12日(火)の演目はこちら。

立川らく兵『洒落小町』
立川志らく『文七元結』
~仲入り~
立川志らく『芝浜』

2011年によみうりホールで(1回目は談志のピンチヒッターとして)始まって毎年恒例となった志らく“今年最後の”独演会。談志がほぼ毎年よみうりホールで12月に『芝浜』をやっていたの

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.155

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.155

11月30日(木)「俺のコガネモチ」@イイノホール

広瀬和生「この落語を観た!」
11月30日(木)の演目はこちら。

三遊亭東村山『平林』
柳家三三『藁人形』
桃月庵白酒『黄金餅』
~仲入り~
三遊亭白鳥『黄金餅池袋編2023』

ひとつの噺をテーマに古典と新作で競演する「俺の」シリーズ、『黄金餅』編。何故ここに『藁人形』が入っているかというと、「願人坊主の西念」が出てくるからだろう。もっとも

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.154

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.154

11月16日(木)「三遊亭兼好・三遊亭萬橘 二人会」@日本橋劇場

広瀬和生「この落語を観た!」
11月16日(木)の演目はこちら。

三遊亭げんき『真田小僧』
三遊亭兼好『権助芝居』
三遊亭萬橘『辻駕籠』
~仲入り~
三遊亭萬橘『もぐら泥』
三遊亭兼好『死神』

兼好の一席目は『一分茶番』の冒頭で権助が田舎芝居での失敗談を語って「今年のお軽はオスだんべ」でサゲる『権助芝居』。『一分茶番』ではその

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.153

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.153

11月6日(月)「代官山落語夜咄」@晴れたら空に豆まいて

広瀬和生「この落語を観た!」
11月6日(月)の演目はこちら。

林家つる子『芝浜』

前半長講一席ネタ出し、後半は僕と演者のトークという構成で2019年から不定期で開催しているイベント。2020年にコロナ禍に突入したことで配信も行なうようになった。今回の主役は林家つる子。テレビのどきゅけmンたりー番組でも取り上げられた“おかみさん目線の

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広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.152

広瀬和生の「この落語を観た!」Vol.152

10月28日(土)「林家つる子独演会」@日本橋社会教育会館

広瀬和生「この落語を観た!」
10月28日(土)の演目はこちら。

林家たたみ『花筏』
林家つる子『片棒』
林家つる子『妾馬~八五郎出世~』
~仲入り~
林家つる子『妾馬~お鶴の出世~』

殿様の側室になった妹のおつるが世継ぎを産んで“お鶴の方さま”となり、八五郎がお屋敷に呼ばれる『妾馬』。その『妾馬』をお鶴の視点から描く初の試みが今回

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