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自主映画を、撮る。その6

急転直下の臨時会議、その裏側。

なぜポシャってしまったのか、を文字に書き起こす作業というのはなかなかに苦しいものです。企画段階では胸躍る仕上がりでも、いざ物語として台本として書き進めるうちに予想もしない角度から予想もしない壁が立ち塞がるもの。主宰も学生時代、演奏活動の場面で痛感させられることが多かった。つまり「あれこれと構想を練っている時間が一番幸せ」だという現実。

生みの苦しみと言うべきか、おもてたんとちがーうと表現すべきか。確かに「苦労が水の泡」になってしまったのかもしれない。それでもまた我々は、崩れた積み木にもう一度手を伸ばすのでした。主宰が夜勤に出て間もなく、会議は後半戦に突入。日付を跨ぐ辺りまで続けられたそうです。本当に彼らには頭が上がりません。大切な休日のひと時を。

「本当に撮りたい作品は何なのか?」

思い出の日々を辿るように隙間を埋めるように始まった企画会議が「いま」を未来に遺すというこれまでなかったスケール感で台本執筆の段まで来た、確かに家族や友人には胸を張って上映できるはず。けれども心のモヤモヤが晴れない、ならばゴール地点からではなく改めてスタート地点からやり直す気持ちで。本稿執筆時点での進捗状況は以下の通りです。

オムニバス、1~3分/作品。のフォーマットで4、5作揃えて計10分程。各作品の内容に関連性は持たせず、登場人物は同演者でも別人として扱う。(テーマはネタバレにつき割愛)唐突に脈絡ない作品達をシームレスに繋ぐ。基本コメディ/コント調で、テーマ/ジャンルはキチンと棲み分けること。映画/大衆文化のパロディを主軸とし、描きたい内容をシンプルに直接描写。

各作品のアイデアは参加メンバー全員より募集。

それぞれ2時間で撮り終えられるボリューム感、以上に従い7人で挑みます。撮影日は実質2日、忘年会狙いで予備日を設定するという超短期決戦です。コンペ出展に関しては作品の仕上がり具合というより「期限を決めた方が、頑張れそうだから」という限りない学生ノリの延長線上。しかしこの形が最も現役時代の活動に近く、馴染みあるスケジュール感だったという訳。

現在首謀者3人が手始めに作品案を公開、各人からレスポンスを待つ状況。主宰もストックからコントテイストを1本、反応は上々。中々。あるいは。といった様相でして。撮影1週間前までには必要事項を揃えることで合意、各人の予定次第では、自分で書いて自分で演じる形になるかもしれません。これは非常に恥ずかしい。でも、やると決めたからにはやる。

自作自演パターンと、出演オファー承諾パターンの二段構え。

途中Y字路、交差点、袋小路といった細かな分岐は設けつつ最終的には目的地に辿り着く。そんなイメージです。とはいえガッツリ原稿を書くのはいつ振りか、あくまで過去作品や自分の観てきた世界観をリファレンスとしつつオマージュのようなバッタモンのような数分間を描き出したいと思います。鮮度を意識し、2時間と言わず30分くらいで撮り切りたい構え。

作品が完パケした折には、台本をどどーんと大公開。なんていうのも面白いかもわかりません。いっそボツ案をお日様の元に出してあげるべきか、それは蓋を開けてのお楽しみにしましょうか。勢い付いた主宰はもう1作超ド級のショートショートに着手し始めております、こちらは明確なパロディ作。しかもあの歴史ある国際行事からの抜粋でお送りする予定。乞うご期待。

(次回へ続く)

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