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夕焼けシトリン


神社の階段に座っていた


3つ上のお姉さん
中学に入ってから全然話してなかったけど
声をかけずにはいられなかった
それほど繊細で儚い横顔だった
 
黒く長い髪が風で揺れる
たわいもない話しをした
笑っているけどあまりこっちを見ない
 
時折すする鼻と
時々震える声に
きっと彼氏に振られたんだと
僕は思った
 
少し赤い目もとに夕焼けが映り込む
とても美しいと思った
シトリンの石のように優しく美しい
夕焼け色の涙を見て
僕は胸が苦しくなった
 
お姉さんは笑って別れたけれど
僕は忘れられなかった
お姉さんの笑顔と涙と
夕焼け色のシトリン
 
夕焼けのように消えていく
笑顔を見送った
 
僕の淡い初恋の色。

夕焼けシトリン~続~

図書館の窓際に座っていた
1つ上の先輩
同じ席で同じ時間窓から風が抜ける
声をかけずにはいられなかった
それほど白く切ない横顔だった
 
細く長い指でメガネをはずす
いつも通りの何気ない会話
聞きなれない声が聞こえて立ち上がる
 
幸せそうな声で
私が知らない笑顔に
あぁ彼女が出来たんだと
私は思った
 
どうにかひきつらない
精一杯の笑顔を作る
良かったですねって心から言う
気が付けば家の近くの神社の階段で
夕焼けを見て泣いていた
 
眩しいくらいに輝く夕焼けに苦しんだ
とても悲しいと思った
シトリンの石のように切なくて儚い
夕焼け色の涙が乾く
 
小学生の頃生意気だった男の子が
隣に座った 一瞬わからなかった
野球部で頑張っているって
坊主頭を撫でながら話しかけてくる
 
私はそれどころじゃないけど
そんなたわいもない話が心地よかった
目を見て話せなかったけど
悟られないように必死だった
 
夕焼け色に染まる淡い初恋は
優しく溶けた

男の子目線と女の子目線

この物語くらいから両方の視点からの物語を作るようになりました
一方だけではわからなった情景や感情というものが尊く感じ始めた時期です

この物語の一番エモイ部分はどこだと思いますか?

私は断然、二人が結ばれないところです

男の子はひそかに恋をしていました
小学生の頃は恥ずかしさと構ってほしさから
ちょっかいを出していました

年が離れているので、男の子が中学生になった時にはお姉さんは高校生。
去年までは小学生と中学生で会える機会もあったけど、お姉さんが高校生になってから会うことがなくなっていました

久々の再開

男の子はお姉さんが神社にいるのを見つけます
会えたことのうれしさと
儚い表情の横顔で複雑な感情です

お姉さんは男の子があの小学生だとは最初気づきませんでした
それくらい、小学生と中学生には差があったのでしょう

すれ違い

男の子はお姉さんの様子がおかしいことに最初に気づきましたが
どうしたのか聞けませんでした
聞けないというよりも、聞けなかったんです
その琴線に触れてしまったらもぅこの関係すらもなくなってしまうんじゃないかと・・・
お姉さんの仕草や表情から男の子は彼氏に振られたんだなと察します

お姉さんは、一個上に好きな先輩がいました
いつだって先輩はお姉さんを迎え入れてくれて同じ時間を過ごして
何度も会いに行っているけど
今日はいつもとは違う
知らない女性がくる
先輩があまりにも幸せそうに話しているから
あぁ彼女が出来たんだと察します

どちらも察しがいいですが、少し関係性が違うのですね。
お姉さんは好きな人に間接的にふられ
男の子はお姉さんが彼氏にふられたと思っています

この話の一番大事なところは

お互いに決して交わらない関係性です
エモイとこですね!!

今後も二人は交わりません
男の子は今後も思っているかもしれませんが
お姉さんは生意気な小学生からランクが上がることがありません

大人になって再会したときはどうなるかはわかりませんが
今のところ交わりません

でも、お姉さんは男の子と話したことで少し気分がよくなったと思います
一人の時間も大切ですが、誰かそばにいてくれるだけで安心するときってありますよね。

男の子はお姉さんに今は彼氏はいないんだと思いましたが、弱っている女性を口説く勇気もなく、俺はどうですかという度胸もないです
中学1年生ですからね
このくらいがいいかなと思いました

むしろそれをいうことで拒否られたらもう顔を見ることができないなと・・・
そっちのほうが嫌だなと直感で思いました

どちらも夕焼け色に輝くシトリンをイメージしたお話です

最後に

私はハンドメイドアクセサリー作家です
天然石と物語を組み合わせたアクセサリーを作っています
シトリンを使ってアクセサリーを作りたいと仕入れるまではしていますが
デザインがまだ決まっていません。

ただ、シトリンはオレンジと黄色を混ぜたような透明感のある石で美しいです
アクセサリーを作れた時はすぐ紹介しますw絶対可愛いから^^

私はこのように儚くて美しい物語を書くのが好きです
物語というよりかは詩になっていますが(;^ω^)

お姉さんのはかなげな横顔や
先輩の切ない横顔
こういう表現が大好きです

そういえば、先輩の横顔は白く切ないですが
もしかしたら、お姉さんに彼女(仮)を紹介することに戸惑いがあったのかもしれない。
だから今日は話しかけずにはいかれないような顔だったのかもしれない。

あなたはこの話をどうとらえましたか?
人それぞれ想像力や思想が違うので違った観点で見れることでしょう。
私とは違ってハッピーエンドになる世界線もあるかもしれませんよね。

解釈の違いなどを私は研究したいです
私一人の目線だけでは偏ってしまう話も、他の方の目線があればまた変わって見えそうで

そんなことを考えると
本当言葉って面白いなって思います

また素敵な物語をご紹介しますね(*^-^*)
アイディアがあればぜひこっそり教えてください

素敵なお話を一緒に考えましょう!!
それが私のアクセサリーへのモチベーションとなります
ってね。

儚く美しい詩や物語が好きです★また明日も頑張ろって思えるようなものご用意しています♡ぜひご覧ください。いっしょに素敵な世界線へまいりましょう。