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原典を読みながら環境・農業問題について考えてみる

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聖書や日本書紀、平家物語などを読みながら、「日本」について外国人に説明するにはどうしたらいいかとか、農村部の論理と都会人の論理がどう違うかと言ったことについてのヒントを考えていま…
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#ニンジン

「紙」マルチによるニンジン栽培のテスト。地代は原価+手間賃で決まる価格とは別の原理で成り立っている件など

「紙」マルチによるニンジン栽培のテスト。地代は原価+手間賃で決まる価格とは別の原理で成り立っている件など

アダム・スミスは国富論の中で、賃銀と利潤は価格の原因だが地代は結果だとしています。

「地代」について、制度や政策と言うことを離れて考えてみると、確かに「労働」によって実現される価値とは違う性格を持っていることは確かです。

価格や価値と「労働」の関係ですが、アダム・スミスは「労働価値説」、つまり、労働があらゆる価値の源泉だとしています。

たとえば、僕が大根を育てて、1本100円である飲食店に卸

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地代はどのように決まっているのか、原理的な問題を考えてみる必要があるかもしれない

地代はどのように決まっているのか、原理的な問題を考えてみる必要があるかもしれない

アダム・スミスの「国富論」に「賃銀及び利潤が高いか低いかは価格の高低の原因であるが、地代が高いか低いかはその結果である」と書かれています。

例えば、売り手が商品の価格を考える際に、賃銀分300円必要だ、そこに利益を載せて1000円で売ろうと考えたとします。

この時、地代分が200円だったら、利益が500円でる(単純化のためにここでは、仕入れ代や販管費はとりあえず考えないことにします)、しかし、

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ニンジンの発芽直後の雑草との関係について、お釈迦様は修行中、野獣と一緒にいた件と福音書との比較他

ニンジンの発芽直後の雑草との関係について、お釈迦様は修行中、野獣と一緒にいた件と福音書との比較他

「原典訳 原始仏典(中村元編)」にウルヴェーラー近くの森でお釈迦様が修行していた時のお話として、「そこにいるわたくしに獣は近づき、孔雀は木の枝を落とし、風は落葉を吹き動かした」とあります。

新約聖書のマルコ福音書には、「それから、霊はイエスを荒野に送り出した。イエスは40日間そこに留まり、悪魔の誘惑を受けられた。その間、野獣と一緒におられたが、天使たちが使えていた」

とあります。

つまり、お

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農業技術を覚える基本は「対象の不均一性」を認識すること

農業技術を覚える基本は「対象の不均一性」を認識すること

アダム・スミスの「国富論」に「農業者」がいかに判断力に優れているかについて書かれているところがあります。

「美術や自由職業と言うものついで、この職業(農耕)ほど種々様々な知識と経験を必要とするものはおそらくないだろう」

「農耕の多様で複雑な作業について、通常の農業者が持っている知識でさえ、それを我々がこうした書物から学ぼうとしても、とうていできない相談である」

「これに反して、普通の機械職人

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雑草やハーブによる猛寒波対策の可能性

雑草やハーブによる猛寒波対策の可能性

10年に一度の猛寒波。
結局、最低気温は-7.1℃にまで低下したようです。

アメダスのグラフは、午前6:10、6:20ともに-6.5℃になっているとしています。この間に-7.1℃になったようです。

畑の野菜たちはけっこう元気でした。
ニンジンは動画のように葉が一部霜枯れしたものの、けっこう青々していました。
やはり、草が地面に生えていることが放射冷却現象を防ぎ、保温効果を発揮しているようです。

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江戸時代前半、ナスとウリの評価

江戸時代前半、ナスとウリの評価

ものごと、何が書かれているかだけでなく、何が書かれていないかと言うことに注目するのも大切です。
近松門左衛門の「五十年忌歌念仏」の農民・佐治右衛門のセリフには、「ウリ」は登場しますが、「キュウリ」は出てきません。
「大根」は登場しますが、「カブ」や「ニンジン」は登場しません。
「河童の日本史(中村禎里)」によると、キュウリはナスより低級なものと考えられていたそうです。なお、同書によると我々が考えて

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野菜の種類ごとに寒波対策を取る

野菜の種類ごとに寒波対策を取る

近松門左衛門「五十年忌歌念仏」で農民・左治右衛門のセリフに出てくる栽培作物は、「大根、綿、藍、瓜、茄子、牛蒡、豆、粟、黍、麦、米」です。

分類すると、
野菜:大根、ウリ、ナス、ゴボウ
雑穀:豆(大豆)、粟、黍、麦

商品作物:綿、藍
になります。
引き続き、考察を続けようと思います。

2週間予報は、最低気温:12/19 -2℃、12/20 -2℃、12/21 -1℃、12/24 -1℃、12

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