年末年始にはお寿司を食べたい
「あら詩音ちゃん、元気そうでなにより」
羽田空港の到着ロビーで私を待っていた早苗は、私との一年振りの再会を喜ぶ風でもなくただそう言った。
私のようなミーハーな生き物は福袋が大好物である。それはもう、大晦日になると次の日の福袋がために、わざわざ飛行機に乗って東京へ舞い戻ってしまうくらいに。で、毎年の休憩所兼臨時荷物置き場は早苗のアパートと定めているのだ。そのアパートはといえば元々私が借りていたものであるから、転がり込んできた早苗に乗っ取られてしまっただけで今でも私のアパート