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声にならない「声」に、耳を傾けて。②

一昨日の記事、とてもたくさんの方に読んでいただけたようで、心から嬉しかったです。

少し、書ききれなかったことがあるので、もう少しお話させてください。

ひとつは、最近のメディアのこと。主にテレビ番組です。
私はとくに当事者だから気になるのかもしれませんが、最近またパニック障害に関する特集や報道が増えてきました。いわゆる情報番組・学習番組のようなところで取り上げられたり。King & Princeの岩橋玄樹さんが、活動再休止を発表したことで、さらに話題にあがったのだと思います。

病気を広く知ってもらうことはとても良いことだと思います。知らないことを知り、想像力を働かせるきっかけになるとは思うので。。
ただ、その内容については、とても扇情的なものが多く、違和感や嫌悪感を感じるものも少なくありません。病状を再現したVTRや、恐怖心を煽るような演出。ナレーションや、効果音。どれも、あまり好ましく思えません。大袈裟だなぁと思うシーンも多い。病気に関する余計な誤解を生みますし、病気でない人にとっても、恐怖心を持つばかりであまり気持ちのいいものではないと思います。
このnoteでは、何度も何度も書いているし、これからも伝える努力をしないといけないと思いますが、病気というのは、別にパニック障害に限らず、人によって症状も苦しみも異なります。捉え方も違う。全てを一括りにして、「この病気はこういうものだ」と理解してしまうことは、間違った知識を持ったり思い込みをしてしまうリスクがあるし、誰のことも幸せにしないと思います。
どうか、扇情的なメディアに流されたり恐れたりせずに、医者や、何よりも患者本人の声に耳を傾けてほしいと思います。

そしてもうひとつは、映画「私の中のあなた」のことです。つい数日前にたまたまこの映画を観て、そして幡野さんの写真展に行き、とてもタイムリーに考えさせられた映画です。
2009年にキャメロン・ディアスさんが主演された映画で、日本でも話題になったようなので観たことがある方もいらっしゃると思いますが、ぜひ今のタイミングでも、いろんな方に観ていただきたいと思う映画でした。

<あらすじ>白血病の姉(ソフィア・ヴァジリーヴァ)に臓器を提供するドナーとして、遺伝子操作によって生まれた11歳のアナ(アビゲイル・ブレスリン)。彼女はこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきたが、母サラ(キャメロン・ディアス)は愛する家族のためなら当然と信じてきた。そんなある日、アナは姉への腎臓提供を拒否し、両親を相手に訴訟を起こす。                        (シネマトゥデイ )

死と向き合う少女と、その家族の物語です。生き方と同じように、死に方も選びたい。そういう気持ちと、家族との葛藤が丁寧に描かれていて。とても難しく、答えのないことを題材としているけど、自然と頭と心が考えてくれる映画でした。作品としてももちろん面白いですし、フラットに考えるきっかけにぴったりだと思ったので、どうしてもおすすめしたくて。

色んな方の感想も聞いてみたいなぁと思います。私も、今後の人生の中のいろんなタイミングで観ていきたいと思う映画です。自分が病気になったとき。家族が病気になったとき。結婚したとき。子供をもったとき。どんなときもフラットな自分でいられる自信がないからこそ、考え続けるテーマだなぁと思いました。

Sae

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Sae
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