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小説『クリキャベ🥬』感想たち

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創作大賞2023 朝日新聞出版賞受賞作、そして2024年4月5日に発売した書籍『クリームイエローの海と春キャベツのある家』にいただいた感想記事たちをまとめました。たくさんの感想あ…
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#創作大賞感想

【#創作大賞感想】荒ぶるクッキングと「クリームイエローの海と春キャベツのある家」

【#創作大賞感想】荒ぶるクッキングと「クリームイエローの海と春キャベツのある家」

「荒ぶるクッキングとクリキャベには共通点がある」

文フリの時、豆島圭さんにそう言うと、

「本当?」

と突っ込まれたのですが、本当です。

あ、その説明の前に。
本日はこちらの夕方からのトークイベントに参加します👇豆島さんが「行く?」と誘ってくれたので「行く!」と答えました。一度懐くと私はどこまでも尻尾を振ってついていきます。

詳しくはnoteイベント情報をチェックチェック!

せやま南天

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せやま南天さん著「クリームイエローの海と春キャベツのある家」(#創作大賞感想)

せやま南天さん著「クリームイエローの海と春キャベツのある家」(#創作大賞感想)

創作大賞2023で朝日新聞出版賞を受賞した、せやま南天さんの「クリームイエローの海と春キャベツのある家」。

少しずつ読もうと思ったんですが、一気に読んでしまいました。

主人公が異世界に行くわけでも、事件が起こるわけでもない、日常そのものが舞台です。しかし、「日常」というものがいかに忙しく、ドラマと事件の連続であるか…。

洗濯物の海で溺れそうになりながら、隙間を見つけて息をして、額に汗して奮闘

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創作大賞

創作大賞で読ませていただいたものをご紹介。

エイミーさん

昨年に本を出版されたエイミーさんの「クマ恋」
毎日ちょっとずつアップされていて、全てアップされたら一気に…と思っていたのですが、半分以上がアップされた頃に我慢できずに読んでしまった…。

これは現代を生きる人、特に若い人には刺さるのではないかなと思う。
読んだ感想としては、なんだか不思議だけどありそうな事だなと思った。
出版された「ジミ

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人それぞれだけど、生きやすいように…  #創作大賞感想

人それぞれだけど、生きやすいように… #創作大賞感想

 ちょうど今、人間らしい日常(笑)を目指して、絶賛生活見直し中のわたしには、ストレートに響いてくる小説だった。

 せやま南天さんの「クリームイエローの海と春キャベツのある家」は、主人公が家事代行の仕事と向き合っていくお話。
『家事をすると、生きやすくなる』
そんなこと考えたこともなかったけど、すごく腑に落ちた感じがした。

 子どもの頃から片付けが苦手だった。
 両親は共働きだったから、台所仕事

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ふつうの暮らし、ふつうの人 #創作大賞感想

ふつうの暮らし、ふつうの人 #創作大賞感想

タイトルにある色を想像しながら、パステルカラーの世界観かな?・・と思って読み始めたら、全然違った。とある家の話で、とある家政婦の物語。

こんなに厳し目の舞台で、線の細い主人公は大丈夫なんだろうか。どんなふうに、この家が、それとも主人公が変わっていくのだろうか・・不安と期待が混ざる。

作品には、家事代行サービス業で働く女性が描かれている。働く、と言ってもまだまだ経験は浅く、前職の商社時代の仕事内

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家事が苦手な私への応援歌みたいな小説だった。#創作大賞感想

家事が苦手な私への応援歌みたいな小説だった。#創作大賞感想

家事が苦手だ。子供の頃から身の回りのことをするのが苦手で、大人になった今でも、掃除も片付けも裁縫も人並みにできない。できるのは、猫の世話だけ。一人暮らしが長かったから、なんとか料理はする。でも、うまいわけじゃない。レトルト調味料に助けられ、冷凍食品に支えられ、何を出しても「おいしい」と言ってくれる夫に救われているだけだ。洗濯は唯一嫌いじゃない家事だけれど、得意なわけじゃない。アイロンなんかすれば余

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