恋文供養人 第5話「黒猫」
【第4話はこちら】
「あのさぁ、ライトなやつ、ないかな。フミコさんの時みたいなヘビーなやつはちょっと……」
「ライトとかヘビーとか、重さは関係ないと思いますが」
「いやいや、感覚の問題だよ。その……上手く言えないけどさ。フミコさんはとてもいい人だったけど、なんかもういろいろと救いようがなかったじゃない?」
「確かにあれは、私が見てきた中でもなかなか、でした」
「でしょう?」
正直、あのレベルのものが来たら、もう立ち直れないかもしれない。
水割りの中の氷をぐるぐる回して