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まいにち易経_0624【損益盈虚】損益盈虚は、時と偕に行わる。[41䷨山澤損:彖伝]
損益盈虚。與時偕行。
損益盈虚、時と偕に行う。
状況や時期によって、損失と利益は絶えず変動する。どんな時でも一定ではなく、時間の経過と共に物事は変化し、それに応じて損失や利益も移り変わっていく。
ある企業の新人研修に招かれた老易学者が、
未来のリーダーを担うポストZ世代の若者たちに向かって語る
「損益盈虚、時と偕に行う」とは、状況や時期によって損失と利益が絶えず変動することを意味しています。簡単に言えば、どんなに一生懸命働いても、いつも利益が得られるわけではないということです。そして、時間の経過と共に物事は変化し、それに応じて損失や利益も移り変わっていくのです。
この考え方は、経済やビジネスの世界で特に重要です。例えば、景気が良い時には多くの利益を上げることができるかもしれませんが、不況が訪れれば、利益は減少し、時には赤字になることもあります。このように、利益と損失は常に変動するものであり、それに適応する柔軟性が求められます。
山沢損の卦は、収入より支出が多い時には、徹底的に質素倹約に努めることが重要だと教えています。いくらケチだと言われても、必要な時には無駄を省くことが大切です。しかし、これはいつも同じというわけではありません。時には利益を還元することも必要です。
例えば、ある企業が不況に直面したとしましょう。この時、経費を削減し、無駄を省くことで何とか生き残ることができるかもしれません。しかし、景気が回復し、再び利益を上げられるようになった時には、その利益を社員や顧客に還元することで、さらなる成長を目指すべきです。
「損すべき時に損をする」という考え方も重要です。これは、一見損をするような行動が、長期的には大きな利益をもたらすことがあるということです。
徳川家康は戦国時代を生き抜き、江戸幕府を開くことに成功しました。しかし、彼の成功の背後には、何度も自ら損を選んだ決断がありました。彼は何度も敗北を経験し、その度に一歩引くことで、最終的に大きな勝利を収めました。つまり、短期的な損失を受け入れることで、長期的な成功を手に入れたのです。
リーダーとして重要なのは、状況に応じて柔軟に対応することです。利益を追求するばかりではなく、時には損を選ぶ勇気も必要です。それは決して無駄ではなく、長い目で見れば必ず報われることです。
皆さんもこれから様々な場面でリーダーシップを発揮することになるでしょう。その時、目の前の利益だけにとらわれず、長期的な視点で物事を判断してください。そして、必要な時には質素倹約を心がけ、利益を得た時にはそれを還元することを忘れないでください。
最後に、山沢損の卦が教えてくれる最も大切なことは、「変化に適応する力」です。ビジネスの世界も人生も、常に変化し続けています。その変化に対応し、時には損を選ぶことで、皆さんは真のリーダーとして成長していくことができるでしょう。
参考出典
この卦は、収入より支出が多い時は、いくらケチといわれようとも、徹底的に質素倹約に勉めることだと教える。その一方で、しかし、それも時によってであり、利益がある時には利益を還元すべきであるともいっている。
目の前の利益を増やすために、いかなる時も節約・倹約することは、真の「損」ではない。損すべき時に損すべき損をせよ、と山沢損の卦は教えている。
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