老人はどうして老人ホームへ行きたがるんだろう？

老人はどうして老人ホームへ行きたがるんだろう？

ずいぶん前からずっと思っていることですが、それは老人にとっての「愛」なんじゃないかと思うんです。

年取ると動作が鈍くなったり、一人でできないことが増えて、周りに迷惑をかけたくないという気持ちになるはずです。だから高齢者が進んで老人ホームへ行こうとするのは、家族への「愛」だという見かたができます。

また家族の立場からすると、ちゃんと面倒が見れなくて、高齢者にとって安心して暮らせるように老人ホームを勧めるのも「愛」です。

お互いの気持ちが同じなら何も問題ないかもしれません。しかし現実はどうでしょう？

双方の気持ちが一致しているなら問題ないけど、実際はどう？

生活問題を、家族できちんと話し合って決めているでしょうか？　ドラマでよくある展開ですが、「相手を思いやる気持ちがすれ違っている」なんていうことが往々にしてあります。刑事ドラマでしたら、すれ違いから殺人に発展し、最後には涙しながら「ちゃんと話してくれれば、こんなことにならなかったのに」という結末を迎えるシナリオがとても多いです。

ドラマを見るたびに私は高齢者と老人ホームのことを考えます。

本当に老人ホームへ行きたいのか？
行かせたいのか？
他に方法はないのか？

邪魔になって、うば捨て山と考えるなら話は別です。

高齢者が自分で判断できるか、できないか？

高齢者の立場で少し考えてみましょう。

年取ると考える力が衰えます。文字を読んでもちゃんと理解できないことが多いです。仕組みを聞いても分からないことだし、判断ができなくなってしまいます。だから、頭ごなしに家族がこうするべきだと決めつけてしまうこともあります。あるいは、決めつけないと、どうしようもないことも起こりえます。そうなると、双方の意見が一致しているとは限りません。

今こうやって書きながら、結論はありません。ただ、高齢者がきちんとした判断ができる間に、何らかのことを決めておくのも一つのアイデアだと思います。それぞれの家族、高齢者が決めることですから、私に決めることはできません。しかしひとつだけ言い切れることがあります。

判断力の鈍い高齢者にならないように心がけたい

判断力が衰えない老人になるためには、認知症になってはいけないし、身体能力が衰えてもダメです。だから健康第一で生活しなければならないのは当たり前のことです。その当たり前のことが、40代50代ではあまり深く考えることがないことでしょう。では60代ではどうでしょう？考えない？では70歳になったらどうでしょう？

元気なうちは、健康のついてあまり真剣に考えないのではないでしょうか？まずそこから考え直して、今日から健康のことを真剣に取り組んでは如何でしょうか？　老人ホームへ行かないためにも。