さつま瑠璃(Ruri Satsuma)

文筆家・作家。アートコレクティブ「文丹舎—Buntansha—」主宰。|ZINE作品販…

さつま瑠璃(Ruri Satsuma)

文筆家・作家。アートコレクティブ「文丹舎—Buntansha—」主宰。|ZINE作品販売中|noteでは個人の小さなエッセイを不定期に。

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    エッセイZINE『おおさか夢見番地』

    大阪のアート探訪と美術館巡りをテーマにした、 詩情豊かでほんのちょっとセンチメンタルなエッセイZINEです。 友人に会うために東京から大阪へ旅に出た主人公。 さまざまなアート施設を巡り、心から楽しみ、不意に寂しくもなり、 冷めた551をひとり頬張った、その時—— 記念すべき1作目のZINEとなりました。 A5サイズ・32pとコンパクトな作品。リーズナブルな大阪価格でお届けします。
    600円
    文丹舎—Buntansha— Official Shop
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    美術館巡りがしたくなるポストカード

    展覧会と併せて訪れたい、素敵なミュージアムカフェや庭園を題材にしたフォトエッセイ形式のポストカードです。 美術鑑賞の後は、ゆっくりお茶をしたい。 そんな気分の時に立ち寄りたいミュージアムカフェ。 「カフェ好き」が自信を持っておすすめする、素敵な喫茶の情報をぜひご覧ください。 庭園のある美術館も、心豊かに過ごすにはぴったりの場所です。 お庭といえばあの館。 緑溢れる風景に心を込めてエッセイを添えました。 カフェ2種、庭園2種の計4種類ご用意しています。 お好きなものを是非お迎えくださいませ。
    300円
    文丹舎—Buntansha— Official Shop
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    エッセイZINE『おおさか夢見番地』

    大阪のアート探訪と美術館巡りをテーマにした、 詩情豊かでほんのちょっとセンチメンタルなエッセイZINEです。 友人に会うために東京から大阪へ旅に出た主人公。 さまざまなアート施設を巡り、心から楽しみ、不意に寂しくもなり、 冷めた551をひとり頬張った、その時—— 記念すべき1作目のZINEとなりました。 A5サイズ・32pとコンパクトな作品。リーズナブルな大阪価格でお届けします。
    600円
    文丹舎—Buntansha— Official Shop
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    美術館巡りがしたくなるポストカード

    展覧会と併せて訪れたい、素敵なミュージアムカフェや庭園を題材にしたフォトエッセイ形式のポストカードです。 美術鑑賞の後は、ゆっくりお茶をしたい。 そんな気分の時に立ち寄りたいミュージアムカフェ。 「カフェ好き」が自信を持っておすすめする、素敵な喫茶の情報をぜひご覧ください。 庭園のある美術館も、心豊かに過ごすにはぴったりの場所です。 お庭といえばあの館。 緑溢れる風景に心を込めてエッセイを添えました。 カフェ2種、庭園2種の計4種類ご用意しています。 お好きなものを是非お迎えくださいませ。
    300円
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    地球を守るチャリティーポストカード

    「この地球の守りたい自然」をテーマにした、アート巡り×フォトエッセイのポストカードです。 産業やテクノロジーによって人々は豊かな暮らしを得ましたが、 一方で今も地球上の自然は失われています。 温暖化や生態系の崩壊など、環境問題は他人事ではありません。 いずれは自然災害となって私たちに降りかかるもの。 ——私たちはどう生きるべきか。 少しでも明日をよいものにするために、何ができるかを考えました。 その試みとして、文学フリマでチャリティー商品を販売します。 選んだ写真は、「アートの島」として知られる美しいあの場所です。 売上は全額が公益社団法人国土緑化推進機構(緑の募金)に寄付されます。 皆様の優しい心を、どうか託していただけましたら幸いです。
    300円
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【2023年最新】話題のアートECを使ってみよう。国内のおすすめサイト22選

好きなアートをオンラインで探し、選び、購入する楽しさ。 特に近年は、働き方や娯楽の多様化にともない「おうち時間」を充実させたいと感じる人が増えました。 そうした流れの中で、暮らしをよりよくするためのアイデアとしてアート需要が高まっています。 人びとのニーズに応えるかのように、アートのECサイトもかなりの数になってきました。 ここでは、国内でアートに特化したECサイトをいくつかご紹介します。 (最終更新:2023.9.2) 1. WASABI -ART SHOP ONL

    • 餃子と四半世紀と、すこし。

      餃子がすきだ。 野菜たっぷりの、我が家の餃子が。 夕飯の前、「餃子作るよー」と母の声がすると小さな私と弟はすぐに台所へ向かった。指先を水に浸し、薄皮の弧をすーっとなぞる。餡の配分は腕の見せどころ。はみ出ないように、それでいて少なすぎないように、そして余らずぴったり使い切れるように。手作り餃子の思い出は、今でも鮮明に浮かんでくる。 鶏ひき肉に刻んだ白菜とにらをたっぷり加えるから、肉汁感よりも野菜のシャキシャキした食感と甘みが口に広がる。フライパンにぎっしり詰めて焼いた餃子を

      • 誕生日に、宝石みたいなチョコレートを買った話。

        「人生の節目には、記念品になるご褒美ジュエリーを」 都会的なファッション雑誌で度々見かける文言。節目の誕生日に高価なジュエリーを手に入れるのは素敵だ。20歳になれば成人式を迎えるように——今では18歳が成人になったけれど——30歳、40歳、50歳と区切りのいい年に、人から貰うのではなく、自分が稼いだお金で宝飾品を購入する。百貨店のラグジュアリーな店舗に足を踏み入れて、麗しい店員さんに微笑みながら試着を勧められれば、この優美な時間からご褒美は始まるのだ。 ジュエリーは高級だ

        • 三島と川端のために足を伸ばした、あの日とつながる由比ヶ浜|鎌倉市

          鎌倉文学館に、どうしても行きたかったのだ。 *** 太宰治が書くところの“女生徒”だった当時の私は、純文学に夢中だった。森鴎外、夏目漱石、中原中也——中でも一等好きだったのが三島由紀夫。国語の授業で作家を調べる自由研究のような課題があって、三島がお題となった回は時間を忘れるほど図書館で文献漁りに明け暮れた。川端康成と深い交流があったことを知ったのは、おそらくその時だろう。 何処で情報を得たのか、鎌倉文学館で三島と川端を取り上げる展示がある、と分かった私の足は最早止められ

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        • 演劇の話をしよう
          7本
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        記事

          聞いてよ、教えてよ、caffè latte

          新宿のハンズで手に取ったのは、ビターなカフェラテ色の君だった。 長方形のすっきりとしたフォルムに、ややグレーの色味が混ざった濃い茶色のバンド。ウィークリー・バーティカルが好きだったはずの私は、去年からすっかり1日1ページの虜だ。2023年に選んだ、目の醒めるようなレモンイエローの手帖から一点、落ち着いたブラウンカラーを選んだのは——まぁ、選択肢が限られていたからではあるけれど——どこか実直な落ち着きを求めるような、そんな心持ちがあったのかもしれない。 落ち着き、ねぇ。 厚

          聞いてよ、教えてよ、caffè latte

          文学フリマ東京36、ありがとうございました

          2023年5月21日(日)の「文学フリマ東京36」に初出店いたしました。 文学フリマ出店の背景と意気込み文学フリマ東京36の「さつまがゆく」お品書き文フリ東京36では、初制作となるエッセイZINE『おおさか夢見番地』を発売しました。 開催前の公式LINE(登録してね)配信メッセージでは「1冊も売れなかったらどうしよう」なんて弱音を吐いていたのですが、ありがたいことに初版完売!重版が決定いたしました。 他にはフォトエッセイ形式のポストカード4種とチャリティー商品を販売いし

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          住んでみたい理想の家は、焼菓子とスープと木の匂いがした

          「おめでとうございます! あなたは特別なオファーに選ばれました。今日からどこでも住めますよ!」 午前10時のデスク。書きかけた原稿のWordを開いたMacBookの前、現れたそいつはいきなりこう言った。妖精とは彼——いや、彼女かもしれない——のことを言うのだろうか。ジブリ映画に出てきそうなビジュアルの“妖精”はくりっとした目を輝かせながらこっちを見ている。 どこでも住めるって。どこでも? というか今日から? さすがに急すぎない? 「えー、ないんですか? 住んでみたいとこ

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          3月3日——雛人形と母娘

          毎年3月になると決まって母からLINEが来る。 「今年もお雛様、出したわよ」 我が家の【雛飾】は祖母の代からあるアンティークだ。小ぶりながらも立派な御殿とぼんぼりがしっかり付いている。所々壊れてしまい色褪せてきているけれど、いつだか母が「このお雛様もそろそろ処分しようか」と言ったとき私が「いつか私が貰い受けるから絶対に捨てないで」と言った記憶がある。古風で美しい【雛人形】。 そして【雛祭】が終われば「お雛様ちゃんとしまっておいたわよ」とまたLINEが来る。【桃の節句】を

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          IT企業で4年働いて、絶望して、エッセイストになった私の話

          「ごめんなさい、もう無理です。私もう頑張れません」 みっともないと分かっていても溢れる涙を堪えきれない。 社長は黙ってそれを眺めていた。 「2月末で退職させてください」 私は大切な人たちを裏切った。 今でもこの十字架を棄て去る気持ちにはなれない。 *** 26歳、初めての転職。 IT企業で営業職を務めて3年。20代後半になった私は「このままでいいのだろうか」とさめざめ泣いた。それもそのはず、進退に悩むほどの大問題があったからだ。 新卒で入った会社は穏やかで居心地が

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          庭園の緑とモダンの午後。東京都庭園美術館

          モダンの庭園を歩きにゆく。 JR目黒駅の東口を出て、目黒通りをまっすぐ歩く。道路沿いに展覧会の旗がはためく。賑わう駅回りを通り過ぎれば、東京都・白金台の瀟洒な街並み。横断歩道を渡ればすぐ、柵越しに自慢の庭園が見えてくる。 東京都庭園美術館の緑豊かな正門をくぐり抜けて、ミュージアムへの道を辿る。夏場は入り口に「毛虫注意」なんて書かれていてヒヤヒヤしたっけ。 1933(昭和8)年に宮家の一つ、朝香宮の自邸として建てられたアール・デコの美しい建物は、50年後に美術館となった。

          庭園の緑とモダンの午後。東京都庭園美術館

          2月3日——豆撒いて邪を払う

          【鬼は外】、【福は内】。 2月3日は【立春】の前日、節に分かれると書いて【節分】。 もともとは四季それぞれの分かれ目を意味する言葉だったらしい。然し、現在は冬と春の境を指す。春を迎える間近、一年を健康に過ごすために邪気を追い払おうと【豆撒】をするのだ。 東京で一人、その日を迎えた夜。私は実家の行事を思い出していた。 私と3つ下の弟がまだ小さい頃の話。夕食を済ませて居間で寛いでいると、ふとさっきまで居た父の姿が見えなくなっている。 それから急にインターホンが鳴る。ドアを

          2月3日——豆撒いて邪を払う

          風流な歴史散歩でそぞろ歩き。永青文庫

          目白通りから脇道に逸れれば、そこは閑静そのもの。 細川家ゆかりの地、東京都・目白台。 永青文庫を含む敷地一帯は、幕末期に肥後熊本の藩主だった細川家の下屋敷だったそう。 昭和初期に建てられた家政所(事務所)が今では美術館となり、細川家ゆかりの歴史資料や美術品を保管している。 細川忠興の佩刀「歌仙兼定」もここにある。 設立者の細川護立は美術に親しみ、書画や東洋美術などを積極的に蒐集してコレクションを築き上げた。 静かな門をくぐれば、頭上には枝を伸ばす桜と楓の樹。秋には柿が

          風流な歴史散歩でそぞろ歩き。永青文庫

          伝統的な景観に西洋のエッセンス。大原美術館

          岡山県・倉敷の美観地区にある、日本で初めての西洋美術館に行ってみたい。できたら、女子旅で。 色々な嬉しい偶然から、私はその憧れを叶える。友達と2人で東京駅から新幹線に乗り、名古屋も大阪も通り過ぎて、遥々と岡山駅へ。在来線で少し先へ、JR倉敷駅から歩けばすぐ。倉敷川の両岸の古き良き街並み、かつての景観を守っている。 レトロモダンな風景に心躍る。いいな。袴とブーツを履いて、はいからさんの格好で並んで歩いてみたい。 創設者は倉敷の実業家・大原孫三郎。彼はアーティスト支援に精力

          伝統的な景観に西洋のエッセンス。大原美術館

          1月7日——七種粥に舌鼓

          カレンダーを見たら「小寒」とあった。昨日のことだ。 ここから節分までさらに寒さが厳しくなるらしい。【寒の入り】。 今日が何の日か、私は忘れていない。午前の仕事を切り上げて、近所のスーパーに向かって「【春の七草】セット」を買う。 積み重なった山から1パック手に取ってカゴに入れるだけでいい、便利な世の中。だって、想像してほしい。昔の人はきっと極寒の野原を見渡して、雪の下から微かに春の兆しを伝える七草を探し、家族の分を摘んで帰ったのだから。 湯を沸かし、青菜を刻んで塩でさっと

          1月7日——七種粥に舌鼓

          1月1日——元日の夜明け来たりて

          年越しの季節がやってきた。 紅白歌合戦を見終えて、「蛍の光」を聴いて、「ゆく年くる年」を見て。 ゴーン、とテレビ越しのどこかの神社で除夜の鐘が鳴ったら、みんなで口々に新年を祝いあって——これを【御慶】と言うらしい——、それぞれの部屋へ帰る。 それが我が家のお正月。 【初日の出】を見る人は、早起き。 日が昇るまで寝ていたい人は、スヤスヤ夢の中。 【元旦】の食卓は、関東風の鶏ガラの【お雑煮】。餅つきをした近所の人がおすそ分けしてくれた、新鮮なお餅をこんがり焼いて中に入れる

          1月1日——元日の夜明け来たりて

          すばらしい1年は、相棒となる手帳とともにはじめよう。

          今日は、何を書こう。 明日は。明後日は。1週間後には。 *** 高校生の頃からずっと、紙の手帳を使い続けている。 学校の時間割、部活の予定、アルバイトのお給料日。 時々、日記のように思ったことをメモ書きにする。気になったカフェやファッションブランドの名前を書き残してみる。 後ろのポケットに、旅先の思い出の小さなリーフレットを挟み込む。 そうやって、私の手帳はリアルタイムの営みをそっくり映し取っていた。 手帳を持たない派の知人に「アナログ派なんだね」と言われても、悪い気

          すばらしい1年は、相棒となる手帳とともにはじめよう。