見出し画像

使い捨ての砂時計

今日、人生の第二章を始めようと思う。

本日晴れて脱稿を迎えた第一章
そのタイトルは「使い捨ての砂時計」
であった。

ずっとずっと、幸せなふりをして
誰も見ていない部屋のすみで
真っ黒な空虚によってもがき苦しんできた。

愛してくれる人なら誰でもよかった。
身体を傷つけられても友達を失っても
たった一人の人に自分を見てほしかった。

自分のための栄養を差し出すことで
相手が健やかに生き、私を必要として
くれるのが分かると高揚感を感じた。
しかし、自分自身はどんどん飢餓状態に
陥り、命がどんどん削られていることには
全くの盲目であった。


誰でもよいという考えはもう私の中にない。

私は私のために人と環境を選ぶ。

誰かのために感情と時間と身体と
欲求とお金とエネルギーを使った。

命の砂時計をひっくり返す時が来た。
新たな脈動に身体中の神経が震えている。

私はこれからも同じことを繰り返す。
空虚さは私の一部であり、孤独は
拒絶すればするほど強い力で拘束する。

今まではその度に砂時計を粉々に割り、
汚い砂埃にまみれながら
飛び散ったガラスの破片で自分の体を
ボロボロにした。
そしてまた、新しい砂時計を買うのだ。


孤独への忍耐は砂時計をひっくり返す
強さとなる。

ループから抜け出すことは必ずしも
正解ではない。

だから今日から始める第二章は
「リセットは終わり、リピートに変わる」

私は私を生きるために
破壊的にリセットボタンを押すことをやめる。

もう砂時計を消耗品にしない。
新しい時を刻むと同時にリズムは
常に繰り返されていく。

この感覚は絶対に忘れてはならない。
よって、自分のために文章にした。

見捨てられ不安に苛まれる自分と
無闇に闘うのではなく、
その規則的なリズムを感じ
一体化しなければいけない。

感情を強制終了させて再起動するのでは
なく、大きなウェーブを描く一本の
曲線上にいる感覚を持ち続ける。

私という存在は繰り返す。


始まりと終わりは繋がり続ける。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?