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【書評】『神を見た犬』(ブッツァーティ)は、イタリアの星新一だった。

ロッシーです。

ブッツァーティの『神を見た犬』を読みました。

ブッツァーティは、以前書評を書いた『タタール人の砂漠』の作者です。

『タタール人の砂漠』が素晴らしかったので、彼の他の作品も読みたくなったので手に取りました。

この本には、表題作である『神を見た犬』を含め、全部で22篇をおさめた短編集となっています。

中には「???」とオチがよく分からなかった短編もいくつかありましたが、ほとんどの短編は非常に面白く、かつ深い内容で楽しめました。

例えて言うなら、「星新一」のショートショートと同じ面白さといったら分かりやすいのかなと思います。ただ、神や司教などがよく登場してくるので、そこはやはりカトリックの本家イタリアという感じですね。

短編なので、通勤電車などの合間に読むには最適です。

もちろん一番おすすめなのは『タタール人の砂漠』ですが、まずは本作品からブッツァーティの世界観を味わうのもおすすめですよ。

私は個人的に以下の短編が好きですね。

  • コロンブレ

  • 7階

  • 神を見た犬

  • 呪われた背広

  • 秘密兵器

  • 驕らぬ心

  • マジシャン

この中で一番面白かったのは、やはり表題作の「神を見た犬」ですね。

神の存在を意識したときの人間の変わりっぷりが非常にユーモラスに描かれています。

ぜひ、気になった方は読んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

Thank you for reading!

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