年功序列という考え方について

ここ最近ちょっと気になることがあったので書きます

年功序列という考え方を完全に否定したいわけではなく
基本的には年上の方は敬うべきだと思っています。
ただ、私としては
年上年下関係なく
基本的には初対面ではまずは相手に対し敬意を払い、
敬語を使うようにしていますし、
また歳が上だというだけで威張ったり、
マウントをとったり、わがままを言って当然、
というような考えは、今の時代では、ちょっと違うのでは？
と思っているという話になります。

去年、某所のライブで共演した方の中に、
人見知りせずどの演者さんとも陽気にしゃべれる方がいて
演奏も良くて表現力のある謙虚で良い人だな、と思っていた50代後半の方がいたのですが
ライブ終わりに、
どうやらその人がお客さんとして呼んだ後輩？の方が
仕事が忙しくて観に来れなかったらしく、
対バンした私たちの前でその件について楽屋でぼやかれていて
「あいつ、仕事ほっぽり出してでも来いよ！
Roredaさんも俺くらいの年になったらこんなわがまま言っても
許されるんですよ」
みたいなことを急に言い出して
「え・・・・？」
となったのですが聞き流しましたが、
後輩、年下だからと言って、そんな横暴違うのでは・・
と思いつつ、まぁ本人にそれを言っているわけではないし
冗談かもしれないし、思うのは自由だから、
ちょっとその発言は違うと思うけど、まぁいいか・・・
と思いその日はそのまま終わりました。

が、別のライブがあった時も
やたら歳に関するマウントが多く
その日は別での音楽仲間がその人のライブを見に来ていたようで、
その人を紹介する際に
「コイツ、俺の舎弟なんですよ！」
と紹介していて
いくら、そういったことを言って許されるくらいの仲だったとしても
一緒に音楽をやっている仲間に対して、
相手が年下や後輩だとしても、そんな言い方されたらとても嫌だな・・
と思ってしまいました。
もし私が紹介される立場で、音楽仲間にそんな紹介のされ方したら二度と関わらなくなると思います
ご本人公認で舎弟なら別に私がとやかく言うことではないのですが
団塊の世代ならまだしも、
この時代に、自分の古くからの音楽仲間を舎弟という言い方するのは
かなり引っかかるものがありました・・
その人にとって自分は大先輩・・ということのアピールなのかもしれませんが
後輩側からそれを言うことがあっても、自分から相手を舎弟と紹介してしまうのは
自分の権威を示したいように見えてしまいます

どちらかというと私は年上の方と音楽をやることが多いので
同じく50代の音楽仲間もたくさんいますが
その人以外の方は、
もちろんたまに自分の歳について触れることはあっても
自分が年上だから敬えとか毎回必ずマウントとってくるようなことはなく
謙虚で、若い人にも興味を持って、
自分のスタイルを追求している良い人ばかりなので、
世代の問題ではなく、その人に何か
劣等感や怒りがあることが問題なのかと思います。

その後も会うたびに
「自分はこの歳なんで、若い奴にはこういうこと言ってます」
（テーブルでその人は座っている状態で、立ち話をしていたら）
「あっ、座ってください。若者を立たせてたら、自分が若者を叱ってるみたいに見えるんでｗ」
「Roredaさんもあと10年たてば自分みたいに威張れるようになりますよ！」
など、そういう発言が多かったので
もちろん自虐ネタも入っているので気にする必要なんてないのかもしれませんが
私はそういった年上マウント発言があまり好きではないので
そのたびに、少しモヤっとした気持ちになっていました。

私は、就職したのが早いので
かつて19歳だった時に20～30歳の人に仕事を教えることもあったり
年上の人に仕事を教えることも多く、自分のほうが先に入社していて
自分が先輩になることも良くありましたし、
キャリアは時に重視されることはあっても年齢だけでは推し量れない部分がたくさんあると思います。
表現面でももちろん劇団や音楽には序列や先輩後輩は存在しますが
年齢ではなく実力や結成・入所タイミングなどいろんな要素があるので
自分が一番年上だから偉いなんてことはないと思います。
逆に、
自分より年下でも、勉強家だったり勘がよかったり知識があったり、
素晴らしい技術を持っている人は尊敬しますし、敬意を払って接しています。

それもあって余計に、歳なんて関係なく、
尊敬すべき努力をしていたり素晴らしい人には敬意を払うべき
いくら歳をとっても精神が未熟な人や進歩しない人もいるので、
歳だけでは計り知れない、
尊敬すべき部分はきっとあると思います。
歳は関係なく、もし私が40や50、おばあさんになっても、
相手に対して謙虚でいたいですし
敬意を払いたいです。

歳や経験を重ねないと出てこない
渋みやその人の味、人生観などもあると思うので
もちろん、歳を取るということはとても素晴らしいことですし
尊敬すべきこととは思っていますが
あまりにも毎回
自分が年が上だとアピールしすぎるのは
何か、
過去に若い人によほど嫌なことをされたのか
もしくはよほど自信を失うことでもされたのか
心配になってしまいます

その過剰にマウントをとってアピールすることが
せっかくの
自分の人格や才能、能力など
素晴らしい部分がたくさんあるのに
古い考えを押し付けることで
その価値を下げてしまっていることに
気づいてほしいです。

本気でやりたいものを表現するのに
歳なんか関係ないです。
自分と向き合い真剣に毎日生きる中で
すこしでも歳とか肩書きとかそういう部分で自分を上に見せようとか
偉く見せて人に敬われたいなんて思っている暇なんて、
ないのではないでしょうか。

夢中になって真剣に良いものを追求していれば
歳なんて関係なく
絶対に、自分に敬意を払ってくれる人はでてきます。
もちろん
それでも舐めてくる人もいるかもですが、
きっと分かってくれて
歳なんて関係なく
自分の人柄や表現、努力して得た技術を敬ってくれる人は
必ずいます。

だからどうか
せっかくの自分の価値を下げないでほしいです。
威張る必要なんてないんですよ。