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鳥居れな
2021年11月26日 21:28
私たちは 裸の体ひとつで この世に生まれそして この身ひとつで あの世へといく〝あの世にたったひとつだけ持っていけるものがある。 それは思い出〟あるドラマを観てこの言葉が強く印象に残った。裸で生まれ裸で死ぬけれども、ただひとつ思い出だけはこの魂に刻まれてあの世へ持っていける人は皆、命をもらって死ぬその日までを歩いていく。ゴールには死がある。どうやって生きたって、ゴー
2021年10月30日 16:03
穏やかに晴れた5月6日私たちは真っ白のシャツに袖を通してしっとりと黒いスリーホールのドクターマーチンを履いてお揃いの腕時計をして家を出た。のんびりとあったかい太陽の下で手をつないで歩いた。ひばりヶ丘の小さなアトリエで、シルバーのアクセサリーを、お互いのことを思いながらトンテンカンテンと作ってそれを大切に身につけながらピカピカの心でまた電車に乗った。お互いの心をお互い
2021年8月4日 21:15
子供には開けるのも閉めるのも、少し力のいる襖だった。子供部屋の6畳和室と、テレビの置かれた居間とを仕切る襖大人のお話と、子供の眠りとを仕切る襖クリーム色の戸襖で横に一本くすみ緑の帯が入っていた23歳の今、子供時代を過ごしたあの平家を思い出すと「あの家好きだったなぁ」としみじみ感じる。果たして何歳頃の記憶だか、思い出されるものはバラバラに散らばっているので、それぞれ時期が