📚2024.2 通勤ラッシュの東急線で起きた奇跡 #6

野心のすすめ（林真理子　講談社現代新書）

”野心の幸福論”⠀
野心を持って努力をし続けるのは、本を読むことにも似ています。本を読み始めると、自分はどれほど無知なんだろうとか、この分野を知らないのはまずいなぁとか、この先また別の本を読んでみたいなと思う。努力をする人にはいろいろなページが開いてくるんです。反対に、本をまったく読まない人は、何を読めばいいかわからないし、そもそも本の存在すら意識下に入ってこない。⠀

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「野心」って聞くと、なんだか卑怯な手を使ってでも、⠀
上にのぼってやろうという燃えたぎる心、みたいなのを⠀
思い浮かべてしまうのは私だけではないはず。⠀
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でも、最後の方に上記の文が出てきて、納得した。⠀
そうか。本を読むように自分の無知を恥じ、謙虚に学び、深めていくことなんだなあ。⠀
本を読むことが野心と似ているなら、私は野心まみれの女だ。（笑）なんて

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最近、野心のようなものから遠い生活をしている。⠀
毎日食べつわりとの戦い。吐いて痩せられるならまだしも、⠀
食べまくって太る一方。体は重い、一生船酔い。⠀
便秘にもなる。何をする気もおきない。⠀
まだまだフルタイムで今まで通りの仕事内容だけど、⠀
正直患者さんと明るく話すのきつい（笑）⠀
マシンガントークの患者さんの前で、吐きそうになる。（笑）⠀
元々、ダラダラするのが苦手で、休みの日も、色々とやりたいことを詰めて生活する人間だったから、
毎日体調が優れず、⠀やりたいこともできず、
周りの人に頼りながら生きている今が、⠀
か・な・り・ストレス・・・⠀

周りは、「頼っていいんだよ」「今は仕方ないよ」と言うけれど、⠀
気を使うから嫌なのではなく、何もできなくて嫌。（笑）⠀
見た目も、心も、なんか退化しているようで。⠀
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そんなときにこんな出来事があった。⠀
私は、神奈川〜東京の間に住んでいて、激混む3路線を駆使して通勤している。⠀
妊婦じゃなくて健康体な人でも具合悪くなるような混雑度。⠀
毎日優先席の争奪戦 ...　(泣)　敗れることもしばしば ... （泣）⠀
朝の殺伐とした中で、マタニティマークなんて目に入るはずもなく、⠀
愛用しているアークテリクスのリュックから、
悲しげにぶら下がっているだけ ...⠀
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それでも、週に何回かは、優しい方が席を譲ってくださる ... （大泣）⠀
体調が良くても、せっかく譲ってくださった席だし、⠀
降りるまで何があるかわからないので、ありがたく座らせていただく。⠀
電車では毎日読書をするけど、⠀
席を譲って頂いた上に、優雅に読書をしていたら失礼かな、
という謎の気遣いが働き、⠀
寝たフリをしてみたりもする。（笑）⠀
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それでもまだ行きはいい方で、⠀
帰りなんて、数えるほどしか座れず、
私も疲れて帰りの方が気分が悪いので、⠀生きるか死ぬかの戦いとなる。⠀
そんなある日も、私は激混みの夕方の電車に揺られていた。⠀
その時、トントンと背中をたたかれ振り返ると、⠀
優しい男性が、

「座らなくて大丈夫ですか？」⠀

と席を譲ってくださった上に、⠀
私が寝たフリなどという謎の気遣いを発動することを知ってか知らずか、⠀
ササーッと、見えないところに行かれてしまったのである ... （滝涙）⠀
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その日は金曜日。そのリーマンだって、疲れのピークだったに違いない。⠀
その方は帰ったら育児が待ってるかもしれない。⠀

それでも、悲しげにリュックからぶら下がるマタニティマークを見て、⠀
私の視界の外から、手を差し伸べてくださるとは ...⠀

だだだだって正直知らんふりしたっていいよね！？！？！？⠀
金曜日の夜は誰だって座って帰りたいよね！？！？！？！⠀
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なんて優しい方なんだろうと感動し、席に座ってしばらく⠀
涙で前が見えませんでした。（笑）⠀
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そう。だから、今の体調で私ができる数少ないことは、⠀
他人に優しく生きること。⠀
していただいた以上のことを他人にして差し上げること。⠀
これに尽きる。⠀
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つわりという見えない戦いに心が折れそうな日々の中で、⠀
大切なことに気づかせていただけた、⠀
そんな私のマタニティライフエッセイです。（笑）⠀
野心トークどこ行った（笑）
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