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植物の本棚*香りの本棚

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ハーブ、多肉植物、フラワーエッセンスなど植物に関する本、香りに関する本について
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2020年9月の記事一覧

香りの本棚*『透明な夜の香り』

香りの本棚*『透明な夜の香り』

タイトル:透明な夜の香り
著者:千早 茜
版元:集英社

『ガーデン』に引き続いて、千早茜さんの本。内容紹介にあった、調香師、元書店員といった単語を見て、これは読まないと!ということで、手に取った一冊。

いやー、目次からして、1:Top Note、2:Floral Note…そして、最後は8:Last Noteと、調香をやっている者として、これだけでどんな話が待ち受けているか、ワクワクしました。

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香りの本棚✴︎植物の本棚*『ガーデン』

香りの本棚✴︎植物の本棚*『ガーデン』

タイトル:ガーデン
著者:千早 茜
版元:文藝春秋(文春文庫)

自然や森ではなく、ガーデン(庭)であるということ。

植物は、草食系男子などといって、静的なイメージで語られることが多いけれど、濃い緑によって飲み込まれそうになっているカンボジアのアンコール遺跡しかり、実はしたたかに、強く生きている。

植物を愛する雑誌編集者の羽野が主人公の物語。
植物の気配、息吹の圧倒的な描写、登場する働く女性

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香りの本棚*『アロマテラピーの教科書』

香りの本棚*『アロマテラピーの教科書』

タイトル:アロマテラピーの教科書――いちばん詳しくて、わかりやすい!
著者:和田 文緒
出版社:新星出版社

「アロマテラピーを勉強するのに、1冊買うとしたら?」と聞かれたら、迷わずこの本を挙げます。

私の手元にあるものは、表紙に「35」と印刷されている(おそらく35刷)2015年5月25日発行のものですが、現在、43刷とのこと。
オビには、「19万部突破!」と書いてあります。
(追記

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香りの本棚✴︎植物の本棚*『MEDICAL HERB』vol. 53

香りの本棚✴︎植物の本棚*『MEDICAL HERB』vol. 53

タイトル:MEDICAL HERB vol. 53
発行:特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会

日本メディカルハーブ協会の会報誌なので、一般に販売されているものではありませんが、「ウィルスって何?」の特集はタイムリーでした。
協会の運営側には、薬剤師の方々が多いので、内容は雰囲気ではなく(笑)、ちゃんとしています。

ティーツリーを始め、ユーカリやマートルなど、ウ

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香りの本棚*『私が好きなあなたの匂い』

香りの本棚*『私が好きなあなたの匂い』

タイトル:私が好きなあなたの匂い
著者:長谷部千彩
版元:河出書房新社

変型判に角背というおしゃれな造本。

恋にまつわる短篇には、タイトルのほかに、実在の香水の名前が添えられています。
ちなみに、ドルチェ&ガッバーナの香水の名前は出てきませんでした(笑)。

今回あげられた香水のすべてを知っているわけではありませんが、自分が持っている香水の名前が添えられているものは、や

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香りの本棚*『京の都の香の路』

香りの本棚*『京の都の香の路』

タイトル:京の都の香の路 一〜三
著者:霜月星良
版元:KADOKAWA

こちらは、薫風堂というお香やさんを舞台に、香を「聞く」とはどういうことが、お香と香水の香り方の違いとか、香りと気持ち、身体との関係など、とても上手く物語の中にまとめられているなぁと。
香道のことをざっと知りたいという人には、良いガイドブックになると思います。

そして、私に取っては「香りにできること」に改

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香りの本棚*『モノノ怪 鵺』

香りの本棚*『モノノ怪 鵺』

タイトル:モノノ怪 鵺
著者:蜷川ヤエコ
版元:徳間書店

香木や蘭奢待を調べていた時に、ひっかけた作品。

もともとアニメが原作で、それをコミカライズした作品とのことなのですが、アニメはもちろん見ていないですし、こちらのモノノ怪シリーズの他の作品は読んでいないので、全容は分からないのですが、この巻は、お香が人を魅きつける感じがよく表現されているなぁと思います。

香木を炭であたためて嗅ぐ香りは

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香りの本棚*『香りの扉、草の椅子』

香りの本棚*『香りの扉、草の椅子』

タイトル:香りの扉、草の椅子−−ハーブショップの四季と暮らし
著者:萩尾 エリ子
版元: 扶桑社

友人が、ブックカバーチャレンジで紹介していた本で、それをきっかけに積読本から救出。

彼女は、反射的に癒されるって書いていましたが、確かに分かるなーと。

読んでいくと、なんだかふんわり、じんわり解けていく感じがして、ゆっくり読んだほうが…と思いつつ、一気に読んでし

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