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10.ギャップは「入ってからのお楽しみ」
先日、
例の尊敬する社会人の方に面談していただいた。
その際に話題にしたのが、
「ギャップ」だ。
会社に入る前と入った後のギャップをなくすためには、
やはりいろんな情報収集が大事ですよ。
そんなことを言われるたびに、
でも、無理じゃない?というのが正直な気持ちだった。
恋愛でいえば、
どんなに自分が恋焦がれているような相手でも、
やっぱり、付き合ってから分かるギャップで別れてしまう場合が多い。
どんなにその人の情報を搔き集めたとしても、
誰かに勧められたとしても、
占い師に相性が良いと言われても、
やはり実際に一緒に過ごしてみないと分からないことが多い。
じゃあ、就活の場合はどうすべきなのか。
それを聞いてみたのである。
ギャップが無いなんてことは、きっと無い。
どの会社にも、理不尽を沢山味わうと思う。
でもそれは、入ってからのお楽しみ、とも言えるんじゃないかなって思う。
………?
お、た、の、し、み?
思考がピタリと停止して、
あんぐりと空いた私の口は、しばらく閉じてくれなかった。
ああ。でも、言われてみればそうかもしれない。
本当にうまくいっているカップルや夫婦を見てると、
ちゃんとお互いの嫌いなところと好きなところを受け入れてでも、
それでも一緒にいたいと思うからこそ付き合いを続けてる気がする。
だからか、付き合いたてホヤホヤのカップルにはない、
奥深いきらめきを感じる。
(だから私は、友人をカップルごと愛してる)
どんなものであっても、キラキラした部分がある何かの裏には沢山の苦労があるんだろうなと思う。
でも、それさえ味わいたいぐらいに手を添えたいと思える時、
嫌なところまで愛す覚悟ができた時こそ、
何かをやり遂げることができるのではないだろうか。
依存ではない、一緒に肩を並べて何かに立ち向かっていく関係。
会社がそれなら、
”御社”を超えて”愛するパートナー”ともいえるのではないだろうか。
だからこそ、
「内定」という手段が目的化してはならないといわれるし、
その先にどうなっていたいのか、自分が何がしたいのか、
そういった部分を問われるんじゃないかと思う。
じゃないと、
仮に会社が潰れそうになっても、会社のせいにして終わってしまう。
もっと良くしていこうとかいう、当事者意識も生まれないだろう。
これ以上良くしていこうという想いも、きっと薄れてしまうだろう。
サークルであろうが部活だろうが何だろうが、
こだわりを持って入る先に自分のなりたい姿があったとしたら、
所属するコミュニティの危機に自分の姿を重ねて考える事ができる。
そこでやっと、頑張るモチベーションが生まれるんじゃないかと思う。
5年後はどうなっていたいか?
将来どんなことがしたいか?
もっと、夢を考えたい。
言葉にしていきたい。
もっともっと、鮮明にイメージしたい。
少なくとも、小学生の時の自分よりは、
イメージするための材料が揃えられるはず。
ただ、自分のしたいことが大きければ大きいほど、
それは実現出来るとも限らないことは明確だろう。
だからこそ、それを「ギャップ」と片付けてしまうのは違う気がする。
夢と現実の乖離を感じるほど、
「何かを変えたい」というモチベーションは生まれてくるはず。
そう考えると、知るに知れない「ギャップ」とやらに、
ワクワクしてきてしまったのであった。
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