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FACTFULNESS⑦

FACTFULNESS(ハンス・ロスリング)

〇第8章
単純化本能

・シンプルなものの見方に、私たちは惹かれる。
しかし、それでは世界をとんでもなく誤解してしまうということだ。
そんなふうに世界をただひとつの切り口で見れば、あれこれ悩まずにすむし、時間の節約になる。問題の本質をいちから学ばなくてもはなから答えは出ているし、その分他のことに頭を使える。
でも、世界を本当に理解しようと思ったら、このやり方は役に立たない。ただひとつの解にやみくもに賛成したり、どんなときでも必ず反対したりしていると、自分の見方に合わない情報から目を背けることになる。それでは現実を理解できない。
むしろ、自分が肩入れしている考え方の弱みをいつも探した方がいい。
自分の考えを裏付ける例をあつめたりするより、意見が合わない人や反対してくれる人に会い、自分と違う考えを取り入れよう。それが世界を理解するすばらしいヒントになる。

・その道のプロは、その道のことしか知らない。

・「子供にトンカチを持たせると、なんでもくぎに見える」専門知識が邪魔をすると、実際に効果のある解決法が見えなくなる。その知識が問題解決の一部に役立つことはあっても、すべての問題が彼らの専門知識で解決できるわけはない。

・「貧乏人の中でいちばん健康なんじゃなくて、健康な人達の中でいちばん貧乏なだけです。」

・民間か、政府かという議論への答えは、ほとんどの場合、二者択一ではない。ケースバイケースだし、両方正しい。規制と自由のちょうどいいバランスを見つけることが大切だし、それは難しい。

・政府がなければ国は運営出来ないけれど、
政府がすべての問題を解決できるわけではない。どちらか一方が正しくて、もう一方がかならず間違っているわけではない。



〇第9章
犯人探し本能

・犯人探し本能・・・なにか悪いことが起きた時、単純明快な理由を見つけたくなる傾向。
物事がうまくいかないと、誰かがわざと悪いことを仕組んだように思いがちだ。

・犯人探し本能により、個人なり集団なりが実際より影響力があると勘違いしてしまう。誰かを責めたいという本能から、事実に基づいて本当の世界を見ることができなくなってしまう。
誰かを責めることに気持ちがむくと、学びが止まる。

・世界の深刻な問題を理解するためには、問題を引き起こすシステムを見直さないといけない。犯人探しをしている場合ではない。

・物事が上手くいった時は、
「社会基盤と、テクノロジーという2種類のシステムのおかげ」と思った方がいい。
物事が上手くいってる時は、普通の人を讃えるべきだ。

・物事ははるかに複雑だ。だから、犯人よりもシステムに注目しよう。


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