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今日のうんち

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食べたら、でるもの。なにかを食べては、今日も出す。 2018年4月16日よりまいにち更新される、白川烈が書くエッセイです。 クサいときもあるかもしれませんが、それはご愛嬌で。… もっと読む
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2022年8月の記事一覧

「耕す」って、いいなぁ!

*「耕す」ということばを、ふいに、いいなぁと思った。きっかけは土屋耕一さんの本を読んでいたことだ。中身内容はもちろんだけど、なんべんも出てくる著者の名前の一部である「耕」という字が、みょうにいいものに見えた。「耕していこう」と言ってしまってもいいかもしれない。

「耕す」という意識というか、観点というか、気の持ちようというか、そういうのを持って、臨んでみたり生きてみるのはどうだろう。自分を磨くでも

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エラいと錯覚してしまう話。

*むかし、友人と酒場で「エラそうな話をするゲーム」というのを、やってみたことがあった。いったい、どんな話をしたら、エラそうに聞こえるのか。なんとなく思いつきでやってみたものの、このゲームはすぐに終わった。というのも、「政治の話」もしくは「自慢話」がいちばんエラそうだよな、ってところに、すぐに行き着いてしまったわけだ。進んでみたものの、みんな行き止まりをどこかで知っていたのである。

「今の時代は~

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バターな選択、いかがでしょう?

*「バターな選択」というのを、日常の中に登場させてはどうだろう、という提案を、今日はしてみることにします。ええ、そうです。あの甘くておいしい、おいらもあんたも大好きな「バター」です。「ベターな選択」よりも「バターな選択」をしていこう、というのが今日のご提案になまりす。なんだか、テレビショッピングみたいです。

ベターではなく、バターですから、より良い方ではなく、「より甘い方」を選んでいきましょうよ

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尊敬する人の絵を買いました。

*大阪にある「itohen」というギャラリーのオーナー、鰺坂さんが絵の展示をされていたので、なんとか最終日に駆け込んだ。天神橋筋六丁目にある「Bon Voyage」というお店。夕方ごろに行くと、にぎやかな感じに。たまたまかもしれないけれど、ちょうどそのとき来ていた人のほとんどが作家さんで、そこに改めて、鰺坂さんのすごさを感じた。絵でも彫刻でも文章でも、何かを作っている人が展示を観に集まってくれるの

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ぼくにとってのいい写真の定義が。

*あ、ぼくにとっての「いい写真」のふわっとした定義を、思いついたかもしれない。先に言っておくと「目を、景色を覗いているような写真」ってのは、ぼくにとって「いい写真」だと思う。

今まで「いい写真」というのがなんなのか、どんなものなのか、自分にとって、はたまた大多数にとって、まったく説明ができなかったんですよね。もちろん、「いい写真だなぁ」と思うことは何回かあったけれど、それが「なぜ」いい写真だと思

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この瞬間に、誰が言うか。

*今年の夏、甲子園で球審が試合直後に放った言葉が話題になっていた。最終回が終わり、ホームベース付近で集まる選手たち。もちろん、勝った方は喜んでいて、負けた方は悔しがっている。その選手たちに向けて、「ゲームセット」を言い渡す前に、「大丈夫や!上を向け。甲子園で試合ができたことは誇りや」と言ったんだそうだ。

ぼくが選手なら、きっとこの言葉は受け入れられないだろうな。あくまで、そのときは。試合に負けた

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つくりたいものに、第三者の目を入れる。

*「編集」という立ち位置で、第三者の目が入ることは、たいてい、そのものを良くすることにつながります。デザインにしたって、文章にしたって、写真にしたって、料理にしたって、それらをまとめるにしたって、第三者の(願うなら、その道の人の)目が入るだけで、ぐんと良くなる。それは見た目の問題以上に、仮にそのままのものになったとしても、第三者の目から質問されたり、「?」を投げかけられたり、意見をもらうことで、自

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良いものは、良い集団からつくられる。

*甲子園が終わりました。仙台育英高校の皆さん、そして全国の高校球児の皆さん、それに関わる方々、ほんとうにお疲れ様でした。やっぱり、甲子園ってすごいなー。見ている側が神格化しすぎなところもあるかもしれないけれど、やっぱりひとりひとりにドラマがある。スポーツは、そんな当たり前のことを改めて教えてくれる気がする。

優勝高校の仙台育英の監督さんのインタビュー、よかったねー。優勝した直後に、あんなことを言

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小賢しさはバレている。

*先日やった「音と灯と」というイベントの合間に、友人であるハンドパン奏者のSHUくんと、ろうそく作家のいりえさん、そして会場のオーナーと僕とで「小賢しさ」について話していた。どうしてこんな話になったか憶えていないけれど、それぞれ「自分の中にある小賢しさ」をちょっとは把握していて、かつ、それぞれで付き合いもあるもんだから「れつくんはこういう小賢しさがあるよね」なんて言い合っていたのだけれど、この話が

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花火屋さんに行こう。

*そろそろ、夏が終わろうとしていることを肌で感じるようになってきました。そんな夏の終わりに、ぼくから、ちょっとしたお願いです。みなさん、この夏は花火をしましたか? 家族と、恋人と、息子や娘と、友人と、はたまたひとりでも、花火はできます。ご存知でしょうけど、花火は観るのもいいですが、するのもおもしろいんです。かくいうぼくも、今年はまだやってないんだけれど。

ぜひ、夏が終わらぬうちに「花火屋さん」に

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ぼくらは割り切れなくて、曖昧だ。

*まいにちをときにテキトーに、ときにマジメに、ときにだらだらと過ごしながら、生きている。ぼくだけじゃなく、みーんな、そうだ。24時間ある1日のなかで、仕事をしたり、遊んだり、友達とおしゃべりしたり、ひとりで物思いにふけったり、恋人といちゃついたり、犬を愛でてみたり、メシを食ったり風呂に浸かったりしながら、まいにちを過ごしていく。過ぎ去るのは早いけれど、時間に興してみるとけっこう長い1日の中で、ぼく

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強さってなんだろう?

*きっとほとんどの人が「強くなりたい」と思っていると思う。「このままでいいよ」って人もいるだろうけど、でも、ほんとうのところは「強くなれるんなら、強くなりたい」と思ってるんじゃないかなぁ。「お金をもらえるならもらっておくよ」ぐらいの、その「強さ」が何にどう役立つかもあまり知らないままに、ぼくたちは強くなりたいと思っている気がする。「強さ」って、ものすごく曖昧な定義だとも思うし。

「強さ」がなんな

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はじめてこだわったもの。

*十八歳の頃、バイトで稼いだお金で、調子に乗ってこだわりのペンを集めていた時期があった。万年筆やボールペンを、いろいろ手にとってみたり試し書きしたりして、気に入ったものは買っていたっけなぁ。「いいペンで、きれいな文字を書けばいい大人になれる」なんて迷言めいたものを信じて、ペンにこだわろうとした時期があったのです。高いブランドも、お手軽なやつも、けっこうな本数を持っていたと思う。

そのなかで、今で

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応援したくなる気持ち。

*「応援したくなる人って、どんな人だろう?」と、高校野球を涼しい部屋で見ながら、考えていた。ぼくだって少なからず誰かを応援してきた経験もあるし、誰かに応援された経験だってある。応援したことも、応援されたこともあるなかで、「応援したいなあ」と思う人の共通点を、経験をアテに探すことにした。

まず欠かせないのは「がんばっている人」だろうね。頑張っている人は、おのずと応援したくなる。高校野球だって、あん

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