れんこん

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れんこん

自分で考えたお話を投稿しています。気ままにひっそりとやっていますが、スキ・感想・フォロー大歓迎です。よろしくお願いします。

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  • #毎週ショートショートnote 参加作品

  • おじさまシリーズ

    「私」のおじさま観察日記みたいなシリーズです。 ※フィクションです!

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れんこんの第一歩

こんにちは、れんこんです。この名前の意味は特にありません。ただ「蓮根」が好きなんです(笑) 私は、これを書くにあたってとても悩みました。自分について書くのか、これからしたいことを書くのか、自分のしたいことを書くといっても、人に話すのは恥ずかしいな、そもそもこんな投稿、誰が見てくれるのだろうか、あとから見返したときに黒歴史にならないか、など…。 いろんな考えと不安がひたすらよぎりましたが、勇気を出して自分のしたいことについて書こうと思います。 いきなりですが、私の頭の中に

    • 思い出を連れて【シロクマ文芸部】

      舞うイチゴ。どこまでも続く青空に、鳥の形に切り取られた苺。手に小さく収められた苺の鳥は、彼女との思い出を連れて、今にも飛んでいきそうだった。 彼女は苺が大好きだった。ある日、彼女は苺を鳥の形にしてほしいと言ってきた。どこにでも行けそうだからと。その時の彼女の瞳は、雲一つない青空に揺れていた。 放っておいたら消えてしまいそうな彼女を、繋ぎ止めたかったのだろうか。次の日から、僕は何度も練習をした。ただでさえ小さい苺。絆創膏まみれの手で、不恰好な苺を差し出す僕に、彼女はいつも笑っ

      • 心お弁当【毎週ショートショートnote】

        田中家は3男4女の大家族である。父は家族のために働き、母も毎朝子供たちのお弁当を作っている。 子供の多い田中家では、お弁当の入れ間違いが多発していた。そこで、母はある策を考えた。 「心ちゃん!一緒にお弁当食べよう〜!」 「うん!」 田中家の長女・心のお弁当は2段弁当である。 上の段を開けると、卵焼きやウインナーなどの色とりどりのおかず。 心は下の段も開けた。 「わあ!心ちゃんのお弁当すごい!」 そこには、真っ白なご飯に、『心』と切り取られた海苔があった。 「シン

        • 伝説の安心感【毎週ショートショートnote】

          大勢の人が建物の中にぎゅうぎゅうに詰められ、今か今かと待ち望むような呼吸がステージに向けられていた。 暗闇の中に彼らが現れた。私たちは一斉に声を上げる。私たちの声が、彼らをより奮い立たせたのだろう。心臓にまで響くギターの音で彼らは答えた。 彼らの演奏は、小さい子供からお年寄りまで、老若男女問わず愛されている。彼らの演奏を聞いた人は、口を揃えてこう言う。 どこか懐かしい気持ちになる。 安心感がある。 と。 彼らもそれを意図して、この名前にしたのだろうか。 「安心感!安

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        • #毎週ショートショートnote 参加作品
          8本
        • おじさまシリーズ
          8本

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          グリム童話ATM【毎週ショートショートnote】

          スランプ作家の間で噂になっていることがある。それは、グリム兄弟が書いたグリム童話の未発表作品が、どこかにあるというものだ。その未発表作品は、どこかのシステムに入れられているらしい。しかし、そこに辿り着くまでが簡単ではないそうで、都市伝説のような話になっている。 スランプに陥った私は、グリム兄弟の未発表作品を探す旅に出た。 海を渡り、大陸を横断し、山も越えた。 道中、陽気な音楽でダンスをしたり、銃を向けられたり、全財産を取られたりした。 やっとのことで、私はそれらしきもの

          グリム童話ATM【毎週ショートショートnote】

          メガネ初恋【毎週ショートショートnote】

          太陽が女子高生のメガネをギラギラと睨み付け、それに答えるかのようにガラスを通した瞳が、光を輝かせていた。 裸眼。コンタクトレンズ。メガネ。 行き交う人々の装いは様々である。 その中で女子高生のメガネは、ある遠くのメガネを見つけた。 『わあ!素敵な形…』 ある男性に装着されたメガネ。ブラックとゴールドのデザイン。知的さとオシャレさがうまく合わさった素敵なデザインだと、女子高生のメガネは思った。メガネの初恋である。 女子高生のメガネの度が上がった。 女子高生も向こうから

          メガネ初恋【毎週ショートショートnote】

          ポポパポペピアノ【毎週ショートショートnote】

          独特な雨の匂いが鼻にまとわりつく、ある梅雨の日。彼はいつもの手つきでピアノを弾いていた。その繊細な音色は、屋根に打ち付ける雨の音と交わり、家を響かせる。 私は、彼と出会った日のことを思い出していた。あの日と違うのは、彼が以前より喋るようになったこと。それと。 「こえ!」 娘がおぼつかない足で、おもちゃのピアノを持ってきた。 私が随分前に買った、このおもちゃのピアノ。演奏だけでなく、オノマトペも奏でられるのが特徴的だ。かなり年季が入っているが、使い方が良かったのかちゃんと

          ポポパポペピアノ【毎週ショートショートnote】

          オノマトペピアノ【毎週ショートショートnote】

          すっかり桜が散った暖かい春の日。 私は音楽室でピアノを弾く彼と出会った。しなやかな指から溢れ出る繊細な音色は、私に桜の幻を見させた。 いつも彼は何も語らず、ただ私の話を聞く。自分の気持ちを表現するのが苦手らしい。 そこで私は、彼に子供用のおもちゃのピアノをプレゼントした。そのピアノは演奏できるのはもちろん、特徴的なのがキーボードを押せばオノマトペが奏でられる。 「今日の授業どうだった?」 『ヘトヘト』 「私、今日のテストやり直しさせられるんだ…」 『ガーン』 繊

          オノマトペピアノ【毎週ショートショートnote】

          理科室まがった【毎週ショートショートnote】

          僕にはみんなに自慢できる幼馴染がいる。 見た目は世間がよく言う可愛い顔立ち。誰にでも優しく面白い性格。おまけに頭も良い。 生まれた時から僕たちは一緒にいた。 臭い言葉を言うならば、彼女が向日葵で、僕は向日葵を見守る太陽。それほど僕たちの関係は、当たり前のように存在していたが微笑ましかった。 僕たちは中学生になった。 彼女の周りにはたくさんの人が群がった。一方、僕は少ないながらも、心を許せる友人が何人かできた。 この頃になると思春期だからなのか、自然と男女が分断される。 僕た

          理科室まがった【毎週ショートショートnote】

          だんだん高くなるドライブ【毎週ショートショートnote】

          私には4歳の娘がいる。休日は、車で旅行に行き、家族の時間を楽しんでいる。 そんな私の愛娘が、最近絵本にハマっているらしい。 2/5(日) 「きらきらのおほしさま!」 星が有名な田舎町。 2/12(日) 「どうぶつさんとおはなししたい!」 餌やり体験ができる動物園。 2/19(日) 「おさかなさんとあそぶの!」 魚に触れる水族館。 2/26(日) 「おしろでおひめさまごっこ!」 一般公開されてる洋館。 3/5(日) 「ほんもののおひめさまになるの!」 ドレスに着替え

          だんだん高くなるドライブ【毎週ショートショートnote】

          コンビニとおじさまと私

          (「コンビニと私と」の続き) 入ってきたのは見覚えのある出立ち。おじさまだった。こちらにある陳列棚にまっすぐ向かってくる。 まずい! 私は急いで店員さんから賞品を受け取り、1等のぬいぐるみを脇に抱えて店から出ていく。必死に下を向いていたので、どのタイミングでおじさまとすれ違ったのかは分からない。 地面のアスファルトの色が移り替わっていく。気がついた時には、コンビニが遠くの方で光っていた。 たぶんバレてないはず。 ぬいぐるみを脇に抱えて歩くのが慣れてきた頃、目の前に

          コンビニとおじさまと私

          コンビニと私と

          最近は厳しい寒さが、鞭のように顔に打ちつけてくる。今の私の現状にも鞭を打ってるかのようだ。マッチングアプリを入れて、1ヶ月が経とうとしていた。たしかに、いろいろな男性と出会えたのは良かった。しかし、誰かに会うたびに、自分にペンキを塗りたくったようで、少し疲れてしまったのだ。 私は少しのもの悲しさを抱えて、コンビニに入った。 周りを見ておじさまがいないのを確認する。今日のお目当ては、今日から始まるある映画グッズのくじ引きである。オタバレ防止用に、おじさまが来る前に、さっさと済

          コンビニと私と

          枝豆とおじさまと

          コンビニの冷えた陳列棚が、じっくりと私の表情を凍らせている。ついでに心も冷えそうであった。 つい先日、親友と電話してる時、喧嘩をしてしまった。喧嘩というか、私が一方的に不機嫌になってしまったのだが。その親友は小学生の頃からの仲であり、驚くほどに気が合った。なので尚更気分が沈んでいる。 今週もおじさまは、ビールのお供に合うおつまみを探しているようだった。その長い足で何度も行ったり来たりを繰り返している。おつまみたちの熱視線を浴びながら歩く道は、まさにランウェイのそれだ。 ゆ

          枝豆とおじさまと

          こんばんは!れんこんです。 昨日の深夜に「アイスクリームとおじさまと」を公開しましたので、ぜひご覧ください! また、今日の投稿はお休みさせていただきます🙇‍♀️ https://note.com/renkon_delicious/n/n49d2979a3ec2

          こんばんは!れんこんです。 昨日の深夜に「アイスクリームとおじさまと」を公開しましたので、ぜひご覧ください! また、今日の投稿はお休みさせていただきます🙇‍♀️ https://note.com/renkon_delicious/n/n49d2979a3ec2

          アイスクリームとおじまさと

          私は、街中で連呼される「○○の秋」と、鼻の詰まり具合で今の季節を感じていた。風情なんてあったものではない。 この歳になると、コンビニに置いてあるご祝儀袋が無意識に目につく。今の世の中の結婚観に不満を抱いてるわけではない。ただ、友達と話してる時、恋バナのネタを提供できない自分に、虚しさと無力さを感じるのである。 マッチングアプリも勧められたのだが、言葉では言い表せない抵抗感があった。 そうして私は、今週もいつものように自分を労わることにした。 おじさま…! 毎度のことであ

          アイスクリームとおじまさと

          こんばんは。 いつのまにかシリーズ化していたおじさまシリーズですが、明日投稿します!私自身とても楽しみながら執筆しています♩ いつもご覧いただきありがとうございます😌

          こんばんは。 いつのまにかシリーズ化していたおじさまシリーズですが、明日投稿します!私自身とても楽しみながら執筆しています♩ いつもご覧いただきありがとうございます😌