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コンビニと私と

最近は厳しい寒さが、鞭のように顔に打ちつけてくる。今の私の現状にも鞭を打ってるかのようだ。マッチングアプリを入れて、1ヶ月が経とうとしていた。たしかに、いろいろな男性と出会えたのは良かった。しかし、誰かに会うたびに、自分にペンキを塗りたくったようで、少し疲れてしまったのだ。

私は少しのもの悲しさを抱えて、コンビニに入った。
周りを見ておじさまがいないのを確認する。今日のお目当ては、今日から始まるある映画グッズのくじ引きである。オタバレ防止用に、おじさまが来る前に、さっさと済ませて帰ろうという算段だ。

私は歩を進め、とりあえずビール1本を買う。コンビニの暖房で少しずつ暖まってきた私の手が、一瞬ヒヤリとした。

これでおじさまにパワーを貰う!

冷えたビールを、会計に持って行く。

「くじを3回したいんですけど」

店員さんは、慣れた手つきでビールのバーコードを読み取り、くじの箱を取り出した。

「2000円になります」

おじさまが来ないかという焦りと、ビールの冷たさで、手が思うように動かない。やっと清算を終えた私は、左にある扉を気にしながらくじを引いた。

1回目。
7等。ストラップ。

私が狙っているのは、4等のマグカップ。シンプルながら、映画のモチーフが上手くデザインに溶け込んでいるのだ。

2回目。
3等。プレート。惜しい!

最後の1回。箱の角の方のくじを取り、めくる。

1等! まさかの!
嬉しいけど!

なかなか自分の求めているものには、出会えない。人生もくじもこんなものである。
しかし、それが醍醐味なのかもしれない。

ちょうどその時、ピロロンという音と共に、左にある扉が開いた。


こんばんは。れんこんです。
明日でおじさまシリーズ、最後になります!

今日もご覧くださり、ありがとうございました!

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