グリム童話ATM【毎週ショートショートnote】

スランプ作家の間で噂になっていることがある。それは、グリム兄弟が書いたグリム童話の未発表作品が、どこかにあるというものだ。その未発表作品は、どこかのシステムに入れられているらしい。しかし、そこに辿り着くまでが簡単ではないそうで、都市伝説のような話になっている。

スランプに陥った私は、グリム兄弟の未発表作品を探す旅に出た。

海を渡り、大陸を横断し、山も越えた。
道中、陽気な音楽でダンスをしたり、銃を向けられたり、全財産を取られたりした。

やっとのことで、私はそれらしきものに辿り着いた。ホコリを被って古びているが、私が前に立つとブォンと電源がついた。

『引き出しには振込みが必要です』

しかし、お金を入れるようなところは見当たらない。

『振込みは物語のみ』

なんと！私が今一番欲しいものを振り込めと！

『では、ここまでどうやって来ましたか』

それは、私に次々と質問してきた。私は無我夢中で話し、終わった時にはスランプから抜け出していた。

(409字)

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こんばんは。れんこんです。

たらはかに様の企画に参加させていただきました。

急いで書いたこともあって、粗い部分もありますがご了承ください…。

最後までご覧いただきありがとうございました！