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儚い女と惨めな男
私は踊り子のよう
くるくる回って
振り付け守って
あなたが欲しがる女を演じる
小さな世界に閉じ込められて
窮屈な檻に縛られて
女はとても、息苦しい
ずっと何かに怯えている
私なんか、
いらないんじゃないかって
私じゃなくても、
いいんじゃないかって
愛が欲しい
溺れていたい
どうせ息なんて、出来やしないんだから
いっそ窒息死するくらいの
苦しいぐらいの愛をください
何時しかの安寧を
愛しさの充足感を
私はずっと、求めている
もう、疲れたの
誰か私を連れ出して
あの世界へ
※
冷たい夜風が頬を切る
一つの雫が頬を伝う
私は泣いている
そう、私は泣いているのだ
誰か、私のために泣いてくれる人はいますか
私のために、涙を流せる人はいますか
そしたら私がワガママ言って、
いっぱいあなたを振り回したい
あの輝きが欲しいの
恋でもしてなきゃ
生きてく意味が分からない
ねえ、お願い
誰か私を愛して
※
僕を傷つけていると分かっているくせに
君は愛を差し出せと言ってくる
いいよ、君が望むなら
本当に、最低な人だね
君は一体、
何に傷ついてそうなってしまったんだい
僕は君が抱える寂しさの
一番傍にいたいんだ
何かの折に
君を奪い去ってやろうなんて
そんなことを想っているんじゃなくて
君があの時、
僕の前で泣いてたから
寂しいって、言ったから
泣くなよって、
居場所はここにあるからって、
言いたかった
僕だって寂しかったから
寂しさと寂しさが合わさることで
この傷が癒えるんじゃないかって
そう思っていた
辛いんだね、寂しいんだね
傷ついたんだよね
大丈夫だよ、
そう言いたかった
※
君は言葉の割に
僕を拒んだりしなかったから
どういうつもりだったのか、
ずっと疑問だったんだ
でも、ようやく分かったよ
どうして君があんなに酷いことをしたのか
僕も最低な人になったね
軽蔑されても仕方がないさ
それでも手に入れたいほど、
愛って眩しいんだね
君が今も笑っていればいいな
※
どんなに望んでも
どれだけ手を伸ばしても
本当に欲しいものは
手に入らなかった
欲しいとさえ、言えなかった
見てくれだけの輝きが
私の心の奥底を犯す
傷つけてごめんなさい
私はあなたを愛しているの
いや、これも嘘かもしれない
私はあなたを好きじゃないわ
それでもあなたが私のことを
まだ好きだというのなら
私はあなたに抱かれて死にたい
最後に一つだけ
私のワガママを聞いてくれますか
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