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夏風邪と、家族の拡張。

――これからの時代はもっと多様化していくでしょうから、「家」や「家族」に対する価値観について再考する契機かもしれません


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

最近は音声配信も始めました。毎週金曜日22:00から僕のお気に入りの本を紹介するライブ「FAVORITE!!」を開催しています。興味を持たれた方は是非遊びに来てください。



今回は「夏風邪と、家族の拡張」というテーマで話していこうと思います。



📚夏風邪に打ち勝てたのは…

先日、久しぶりに風邪を引きました。コロナでもインフルでもなくただの夏風邪でした。熱は既に引いているんですが、依然として喉の痛みがある状況で、調べてみると1週間くらいで完治するとのことだったので、もう少しの辛抱です。

さて、僕のなかでこの9月上旬はトップクラスの鬼スケジュールだったこともあり、夏風邪のパンチをもろにくらってしまったので、戦闘不能、動けなくなりました。そんななか僕を助けてくれたのが、はちとご界隈の人たちでした。

はちとごとは、僕の通う大学の近くにある住み開きシェアハウスのことです。シェアハウスでありながら、「はなれ」と呼ばれる場所をオープンスペースとして地域に開放しているちょっと変わった場所。僕も半年前に来てから、次第に足を運ぶ機会が増え、気が付けば住人になっていました。
#住んではないけど
#どゆこと

そのはちとごの住人の方や、はちとご界隈の人が、僕の一大事のときに手を差し伸べてくれたんです。祝日に開いている内科が少し遠いところにしかなくて、そこまで車を走らせてくれたのははちとご住人だし、診察までの長い待ち時間を一緒に待ってくれたのもはちとご界隈の人だし、診察終わり家まで届けてくれたのは、はちとご管理人のはやぶささんでした。

急なお願いだったにも関わらず、僕のためにいろんな大人たちが動いてくれました。おかげさまで病院に行った翌日には熱は引きましたし、動けるようになりました。夏風邪に打ち勝てたのは、手を差し伸べてくれたはちとごのみんなのおかげでした。



📚一人暮らしの大学生の大敵

何かの調査で知ったことですが、「一人暮らしの大学生が生活のなかで困ったことランキング」の上位にランクインしてくるのが、「病気になった」です。看病してくれる人も、買い物に行ってくれる人もいません。一人でどうにかするか、友達や恋人や知り合い、あるいは実家から家族を呼ぶしかありません。いずれにせよ、精神的にストレスを感じてしまうことでしょう。

もちろん体調を治すことが優先ですので、下手なことを言っていられません。何も手を打たずに悪化してしまうことの方が避けるべき。一人暮らしの大学生も、いちばんの大抵である病気と闘い、打ち勝たなければなりません。自力にしろ他力にしろ、結局どうにかして課題を解決していくのが生きるということですしね。

めんどくさがりの僕は、一度ただ寝て治るのを待つという戦い方をしました。目的は体調がもとに戻ることなのでそれもひとつの策ですが、今回僕が経験したように、信頼できる人たちの力を少しずつ借りるという打ち手は悪くないなと思いました。

つまり、一人でもなく、友達や家族を呼ぶでもなく、家族っぽい人たちに助けてもらいながら闘病していくってことです。



📚家族の拡張

改めて、シェアハウスって不思議な空間です。血の繋がっていない、元々何の関わりのない人たちが、ひとつ屋根の下で生活を共にするんです。よくよく考えたら、不思議だし、よく分からないし、ちょっと怪しい。

それでも、僕がお世話になっているはちとごの暮らしは、温かい日常が詰まっていて、誰かを傷つけたり、排除したりすることは皆無に等しい。むしろ何か頑張っている人を応援したり、差し入れや贈り物をする文化が育っていたり、個性がばらばらではあるけれどいざというときに一体感が生まれるんですよね。



「家族の団欒」

一緒にご飯を食べていて、そんな風に捉えられる場面も少なくありません。

血がつながっているから家族なのか、家に一緒にいるから家族なのか、ご飯を一緒に食べて団欒が生まれるから家族なのか、本当の意味で家族の定義なんてできないけれど、僕はそれに近いものをはちとごの空間に感じ得るし、きっとはちとご界隈の人たちは似たような感覚を抱いているんじゃないかな。

「友達」と「家族」の間のグラデーションのなかに、きっとはちとご民たちを繋げる関係の名前があるんだろうけど、それが何なのかは分かりません。でも、そんな関係が身近にあることで、救われる瞬間はたくさんあるんだろうなと思います。

実際、僕は病気になったとき手を差し伸べてもらったわけですし。少なからず信用してもらっているからこそ助けてくれたし、信用しているからこそ僕は躊躇いなく心と体を委ねることができました。

ある種の「家族」関係を持つことで、実家を離れても僕らはいざというときに救われるのかもしれないという話でした。

ちなみにですが、はちとごの「はち」は末広がりの「八」を意味します。「家」「家族」あるいは「大学」の概念を拡張していく思いが込められているんです。

これからの時代はもっと多様化していくでしょうから、「家」や「家族」に対する価値観について再考する契機かもしれませんね。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20230922 横山黎



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