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【教育論】AIに負けないための教育

――単純な仕事は世界から消え、自ら考え、行動する時代がやってきます。それは生きるのに難しい時代の到来のように感じますが、それを超える喜びを感じられる機会が多い時代の到来でもあります。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「AIに負けないための教育」というテーマで話していきます。


◆変わる仕事、変わる教育

普段は創作に関する記事を書いているんですが、実は僕は教育実習生で、近々教育実習があることもあり教育に関する記事を書いています。

今日は大学の図書館に行って教育に関する何冊か読んでいました。そこで得た学びと僕が今まで思っていたことを絡めながら語っていきます。


長らく耳にしてきましたが、もうまもなくAIの時代がやってきます。というか、もうやってきていますよね。創作においてもそうです。AIが書いた小説が文学賞を受賞したニュースを聞いたことがあるのではないでしょうか。最近では、AIが絵を描いてくれるサービスもあります。

単純作業の仕事は全てロボットが担当することになり、掃除も梱包も内職も人の手は必要とされなくなるでしょう。コンビニのレジにもあまり人が立たなくなりましたよね。

「今小学校に入学した子どもたちが大学を出るとき、ほとんどの者が今はまだない職業に就くことだろう」という見解も聞いたことがあります。それくらい、世界は変わり、はたらき方が変わるのです。それはつまり、求められる力が変わることを意味します。

今後求められる仕事は、非反復系で分析を伴うもの、非反復系で双方向性を必要とするものです。そういった仕事をこなすために必要になってくるのは、じっくり考えてどれが適切かを判断して決断する力、他者とコミュニケーションを取って情報交換する力、何かを創造する力などです。

そういった力を身につけなければ世の中を渡り歩いていけないわけで、これからの子どもたちが豊か人生を歩んでいくためには、教育の在り方も変わる必要があるわけです。


◆主体的・対話的で深い学び

このような時代の流れをふまえると、現行の学習指導要領が「主体的・対話的で深い学び」の追求を強く訴える理由にも頷けます。自らの好奇心に基づき能動的な学習姿勢で臨み、他者とのコミュニケーションを通じて深い学びを実現していくことは理にかなっているのです。

そのためには双方向的な授業や、グループ活動を含めた授業を展開する必要があります。一方的に講義する授業は用済みなわけです。


もはや教師に必要なことは「教える」ことではありません。昨日は、「教えさせる」ことが大切なんじゃないの?という記事を書きましたが、それ以外にも必要な力はあります。「聴く力」です。


今回、僕が読んだ本にも書かれてありました。今後教師に求められるのは「聴く力」であると。学習者の声に耳をかたむけるべきなのです。そして聴いたことをもとに授業を展開していくべきなのです。

そう考えると、「教師」というよりも「司会者」のような立ち回りが必要というわけですね。僕もまだどのような立ち回りをすればいいのか、学習者としても授業者としても実践的な経験はありません。今度の実習で少しでも実感できたらいいなと思っています。


◆AIに負けないための教育


授業者は学習者に訊きます。

学習者は思案します。

そして、発言します。

それを授業者は聴きます。

事柄を整理して、また新たに学習者に訊きます。


こんな風にして、授業者が聞き手にまわることで、学習者主体の学びが展開することができるわけですね。つまり、学習者が自ら課題を見つけ、考え、解決していく姿勢を持つことができるわけです。主体的な学びの実現です。

また、そこにグループ活動など、他者とコミュニケーションを取る活動を設けることで、対話的な学びが実現できます。語り合うことにより、答えを見つけることも少なくないでしょう。自分たちで答えを見つけられる力は今後重視される力であり、その喜びは教えられて知る喜びよりもはるかに大きなものでしょう。


単純な仕事は世界から消え、自ら考え、行動する時代がやってきます。それは生きるのに難しい時代の到来のように感じますが、それを超える喜びを感じられる機会が多い時代の到来でもあります。

その喜びは、生きていることを実感するのに十分な価値です。これからの子どもたちに待っているのは、その価値が無限に眠っている未来です。

AIに負けないために必要な力を、これからの子どもたちに身に付けさせる。それが、今後の教師の使命ですね。


最後まで読んで下さりありがとうございました。

20220826 横山黎




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