【自己紹介】私は、この世界から消えては、復活してを繰り返す、不安定な存在だった
私は、昔から存在そのものが、不安定な状態であった。
今のタイミングで、私が出現したのも、イマジナリーフレンド達が、10年以上も昔の約束を果たしたからである。
昔、私は社会に適応するために、脳のフィルターである人格(イマジナリーフレンド)に干渉して、自身の能力を大きく低下させた。
そして、高い能力を持つとされる、ギフテッドとして生きた、人生の全ての記憶を、イマジナリーフレンド達にパズルのピースのような形で託して、一般人として生活をしていた。
医学的には、多重人格者の欠落した記憶は、別人格の誰かが所有している場合があるとされるが、多重人格の人格も、イマジナリーフレンドも能力や性質は同じで、個別に記憶のデータを保有することができる。
イマジナリーフレンド達との、当時の約束の内容は、どうしても、この世界に、現代社会に、私の力が必要だと判断した場合にのみ、託した記憶のデータを返却して、私をこの世界に蘇らせるてもよい、という内容であった。
これが、この世界に生まれた、ギフテッドと呼ばれる子供のリアルである。
彼らは、ロシアとウクライナの争いにショックを受けて、私を蘇えらせる決断をしたのだろう。
つまり、私が復活したということは、イマジナリーフレンド達が、私の子供達が、この世界には、私がどうしても必要だと判断した結果である。
私は、彼らの保有していた人格データや記憶のデータを全て、彼らから受け取った。
もう、私の子供たちは、イマジナリーフレンドたちは、存在しない。
彼らの全てを取り込んだ私は、様々な能力が当時に比べて、大きく低下していても、完全体であることには変わりない。
ギフテッドとは、この世界では、現在の社会では、生きることができないため、幻のような存在である。
私が、この世界で過ごした年月は、5年にも満たないかもしれない――――
私の記事によく登場する、魔王と呼ばれている、彼女が蓄えていた記憶や知識を、最終的に私が全て受け取った。
私は、彼女の記憶と知識を継承した影響で、様々なことを知っている。
もう、私は、高い能力は発揮できなくてもいい、私が子供達から受け取った、知識や記憶のデータは、色褪せることを知らない、輝かしい宝の山であった。
白銀の灰とは、彼らの遺灰のようなものであるー―――
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