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余談的小売文化論

「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手が自分なりの正解を見出すための一助になる… もっと読む
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#ビジネス

仮想現実の普及でコスメの需要は減少するのか?

仮想現実の普及でコスメの需要は減少するのか?

Facebookが社名を「Meta」に変更したニュースが世界を駆け巡ってから、日本語でも英語でも「メタバース」の文字を見かける機会が増えた。デジタルを通してフィジカルなモノやサービスへとつなげるソーシャルコマースやDXの次は、デジタル世界で消費まで完結する世界がくる。この大きな流れは止まらない。

どのブランドもまだ実験的な取り組みにとどまっているものの、メタバースの波はビューティー業界にも影響を

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.7.18)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.7.18)

今週もピックしたニュースとコメントを転記してまとめておきます。
有料部分はニュースへの雑感です。

スターバックスがパンデミックから学んだこと大手メーカーがD2Cに参入する理由美容業界のネクストトレンド「クリーンビューティー」を後押しするスタートアップ韓国コスメ人気が中国で失速し始めた理由インフルエンサーが業界団体を作り連帯する理由タッチレスで店舗を楽しむためのAR活用術無印良品の米子会社が破産欧

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.7.3)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.7.3)

今週から海外記事のピックをNewsPicksからTwitterに変えてみました。Twitterにまとめるとnoteへの転記が楽だ…!
ただTwitterだと140字にうまくまとめきれない部分も出てくるので、そのあたりはこれまで通り有料部分で補足していきたいと思います。

1. ルルレモンがmirrorを買収2. ロレアルがライブコマースに注力する理由3. GAPがカニエ・ウエストのブランドとパート

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イベントとしてのファッションショーの価値

イベントとしてのファッションショーの価値

「ファッションショーは本当に必要なのだろうか」。

2、3年ほど前から海外メディアではしばしばファッションショーの変化と存在意義が議論されてきた。D2Cが定着し、百貨店などの小売バイヤーやファッションメディアを通さずとも顧客に商品を届けられるようになったことで、「ファッションショー不要論」は年々高まっているように思う。

さらに発表した瞬間にファストファッションにパクられる問題や、ハードスケジュー

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.5.30)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.5.30)

今週もNewsPicksでピックしたニュースとコメントを転記してまとめておきます。
有料部分はニュースへの雑感です。

▼私のNewsPicksアカウント

中国美容市場の今中国で多数のD2Cコスメブランドを運営するSuperOrdinaryのCEOが語る中国の美容市場は興味深い話がたくさん。
①中国はIGやTikTokのようなメインストリーム以外に抑えておくべきチャネルが無数にある
②ライブコマ

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.5.23)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.5.23)

今週もNewsPicksでピックしたニュースとコメントを転記してまとめておきます。
有料部分はニュースへの雑感です。

▼私のNewsPicksアカウント

米大手百貨店J.C. Pennyが破産申請手続きへ
Neiman Marcusに続き、J.C. Pennyも破産申請手続きへ。少しずつ店舗の再開を進めている状況でしたが、不採算店舗の閉鎖など大規模なリストラを含む再建プランとともに受理されたよ

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これから「支持される雑誌」に必要なこと

これから「支持される雑誌」に必要なこと

外出自粛によって軒並み店舗が閉まり、出勤する人も大幅に減少した。
このあおりを強く受けているのがファッション誌である。

大口の販売チャネルである書店が閉店していることに加え、人と会う機会が減ったことでおしゃれへの関心も低下。
販売どころか次号に向けた撮影もままならず、苦肉の策として6・7月を合併号にする雑誌も出てきた。
ファッションブランドも軒並みダメージを受けているため、今後広告もガクッと減る

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オタクエコノミーのネクストフェーズ

オタクエコノミーのネクストフェーズ

ここ数年女性誌を読む中で、「オタク」というワードの持つイメージが変わりつつあることを強く感じている。

以前ならオタクとは無縁とされていたような若い女性向けファッション誌が、軒並み「オタク」を肯定する特集を組み始めたからだ。

特に顕著なのが一昔前に「CanCam OL」というワードが誕生するほど一斉を風靡したCanCamだ。

CanCamは2年ほど前からオタ活を取り上げ始め、ジャニーズやK-P

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人の発信力にタダ乗りはできない

Twitterのフォロワー数が約3万5千、noteが6万弱という数字になってくると、「これを紹介してもらえませんか」と声をかけられる機会も増えてくる。
それでもプロフィールに「友人であっても拡散の依頼はお断りしています」と明記していることもあって、同じようなフォロワー数の人たちと比べると依頼数はかなり少ない方だとは思う。

それでも毎月のように明らかに定型文の依頼が送られてくるのを見るにつけ、「あ

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今週読んだ海外記事と雑感(2020.4.18)

今週読んだ海外記事と雑感(2020.4.18)

今週もNewsPicksでピックしたニュースとコメントを転記してまとめておきます。
文末の有料パートは海外記事の解説です。

▼私のNewsPicksアカウント

アルコールデリバリーが急成長するアメリカの今アメリカでアルコールデリバリーが急成長しているという話は、期限つきでレストランがアルコール販売をできるようになった日本でも参考になる部分が多々ありそう。特に面白かったのは、増加した注文の半分以

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食品ECの難しさ

この2週間ほど、応援の意味もこめてECで食べ物を買う機会が増えました。

そんな中で感じたのは、ほとんどのECはファミリー層を対象にしているということ。
たとえ意識していなくても、品揃えから「結果的に」ファミリー層への訴求になってしまっているものが多々あります。

なぜならば、単価の低いECで送料を無料にする、もしくは割高に感じない設定にするためには、商品価格を3000円以上に設定する必要があり、

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出かけられない世の中で、日々の楽しみをどう発信するか

出かけられない世の中で、日々の楽しみをどう発信するか

女性誌を開けば、新生活への期待膨らむキラキラした情報で溢れかえる季節。
四季折々の中でも春の雑誌を読むのが一番の楽しみだったけれど、今年はそんなキラキラもトーンダウンせざるをえない状況に陥っている。

卒入学や入社式、花見、歓迎会など春ならではのイベントはすべて中止。
学校もいつまで休校が続くかわからないし、会社もリモートワークを推進するところが増えてきた。

「出かける予定」が奪われると、人は装

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なぜオタク化に「箱推し」が必要なのか

なぜオタク化に「箱推し」が必要なのか

最近「オタクエコノミー」についてよく感がていたので、日経のこのストーリーがとても面白かった。

私はジャニーズ、K-POP、プロ野球と3次元のみにハマってきたのだけど、最近は2.5次元の市場も広がりつつある。

個人的に、2.5次元が盛り上がった理由のひとつに俳優を「箱推し」できるようになった点があげられるのではないかと考えている。

一般的に、俳優はアイドルと違ってグループではなく個人名単体で売

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