最所あさみ

「知性ある消費を作る」をミッションに掲げ、日々考えたことを「思索綴」というマガジンに綴…

最所あさみ

「知性ある消費を作る」をミッションに掲げ、日々考えたことを「思索綴」というマガジンに綴っています。海外小売の情報などはCEREAL TALK @cerealtalkjp のnoteでShopifyアプリ研究などを執筆。Podcastもやっています!時々野球noteも⚾️

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記事一覧

欲しいものリストの消化と「自分内検索」

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「懐かしさ」はどこからくるのか

昨年、はじめて台南に行った。 もともと台湾は好きで何度か行ったことがあったけれど、台北以外のエリアを訪れるのは初めての経験だった。振り返ってみると、ロシアでもモ…

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情報収集における「深める」作業の重要性

最近、情報収集について話していたときに私のスタイルは若干独特なのかもしれない?と思ったので個人的な備忘録。

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恋ではなく、愛の物語

今期のドラマを観ていて、「これは恋ではなく、愛だ」とグッとくるシーンが立て続けに二回あった。 ひとつはアンメット九話のラストシーン。もうひとつは、光る君への宣孝…

最所あさみ
1か月前
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エンタメの「短期的効用」と「長期的効用」

長年ディズニーランドから足が遠のいていたのだけど、ここ最近立て続けにランドとシーに行ったら自分の中で新しい発見があったので備忘録としてまとめておきたい。とりあえ…

最所あさみ
1か月前
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自分の信じる価値観への葛藤

三島由紀夫、吉本隆明、城山三郎。戦前生まれの作家、特にもっとも多感な10代の頃に終戦を迎えた作家たちは、自分の信じてきたものが一夜にして覆される、という体験の衝撃…

最所あさみ
2か月前
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コミュニケーションとしての旅行

「一人旅って、何が楽しいの?」 これまで自分の頭では思いもつかなった質問に、思わず頭がフリーズした。生きとし生けるすべての人間が、一人旅を好むまでいかずとも、憧…

最所あさみ
3か月前
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正しさよりも、正直さを

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最所あさみ
3か月前
23

私の繊細で陰鬱な部分を預けられる人

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最所あさみ
4か月前
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物語は、「私」を拡張させる

小説を読む。映画を観る。 ともすれば、「趣味」「娯楽」として片づけられてしまうもの。効率やわかりやすさが求められる社会において、それらは余剰の多すぎる情報でしか…

最所あさみ
4か月前
79

命の尊厳

十何年かぶりに、「アルジャーノンに花束を」を読んだ。 初めて読んだのはたしか中学生だった気がする。ユースケ・サンタマリア主演でドラマ化されたのを見て、子供心に「…

最所あさみ
5か月前
32

私はずっと、この「やさしさ」がほしかった

「夜明け前が一番暗い」。有名なイギリスのことわざだ。その引用からはじまる「夜についてのメモ」は、「でも、夜がなければ私たちは地球の外に目を向けることもなかったで…

最所あさみ
5か月前
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「解釈」の暴力性

私はドラマや映画の感想を書いたあと、SNSに投稿する際は公式アカウントに発見されるようなメンションやタグを極力つけないようにしている。同じものを見た人同士で感想を…

最所あさみ
5か月前
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今月読んだ本一覧(2023.11-12)

やっと私の2023年が終わる!笑 11月と12月に読んだのは全部で6冊でした!

最所あさみ
5か月前
14

「何を言うか」より「何を言わないか」が長く発信を続ける強さをつくる

先日、けんすうさんのこんな投稿を目にした。 寄付をしたことをあえてSNSで発信しない人の考え方がとてもわかりやすくまとめてあるので、自身の影響力の大小に関わらず、…

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最所あさみ
6か月前
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「いちばんすきな花」で描かれたこと、描かれなかったこと(描いてみてほしかったこと)

すでに一月期のドラマが始まっているこの時期に、遅ればせながらドラマ「いちばんすきな花」の話。 もともと「silent」が好きだったのもあり、とても楽しみにしていたし実…

最所あさみ
6か月前
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「懐かしさ」はどこからくるのか

「懐かしさ」はどこからくるのか

昨年、はじめて台南に行った。

もともと台湾は好きで何度か行ったことがあったけれど、台北以外のエリアを訪れるのは初めての経験だった。振り返ってみると、ロシアでもモスクワには行かずにサンクトペテルブルクに一週間滞在し続けていたし、イギリスでもロンドンには目もくれずエディンバラを10日間も満喫していたし、私はどの国でも首都より地方都市にばかり惹かれる性分なのかもしれない。

それはさておき。

はじめ

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情報収集における「深める」作業の重要性

情報収集における「深める」作業の重要性

最近、情報収集について話していたときに私のスタイルは若干独特なのかもしれない?と思ったので個人的な備忘録。

恋ではなく、愛の物語

恋ではなく、愛の物語

今期のドラマを観ていて、「これは恋ではなく、愛だ」とグッとくるシーンが立て続けに二回あった。

ひとつはアンメット九話のラストシーン。もうひとつは、光る君への宣孝からまひろへのプロポーズのシーンだ。

小学生の頃から恋愛ドラマが大好きで、少女漫画や恋愛小説からも「胸キュン」の栄養を受けて、ここまですくすく育ってきた。いまだにキュンとくるシーンが散りばめられた「恋」の話は大好きだし、いくつになっても

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エンタメの「短期的効用」と「長期的効用」

エンタメの「短期的効用」と「長期的効用」

長年ディズニーランドから足が遠のいていたのだけど、ここ最近立て続けにランドとシーに行ったら自分の中で新しい発見があったので備忘録としてまとめておきたい。とりあえず人生に疲れたら全員ディズニーへ行け!

自分の信じる価値観への葛藤

自分の信じる価値観への葛藤

三島由紀夫、吉本隆明、城山三郎。戦前生まれの作家、特にもっとも多感な10代の頃に終戦を迎えた作家たちは、自分の信じてきたものが一夜にして覆される、という体験の衝撃を生涯かけて書き続け、書くことで自問自答していたようなところがある。生まれてからずっと当たり前とされてきた価値観は、もはや「信じる」という意識すら越えて、私たちの骨身に染み込んでいる。今の価値観の延長線上で変化することはあれど、根底から覆

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コミュニケーションとしての旅行

コミュニケーションとしての旅行

「一人旅って、何が楽しいの?」

これまで自分の頭では思いもつかなった質問に、思わず頭がフリーズした。生きとし生けるすべての人間が、一人旅を好むまでいかずとも、憧れをもったり、好意的に感じているものだと思い込んでいた。

なるほどこの世界には、一人で旅行して何が楽しいんだろう?と思っている人たちもいるのか!

それは思いがけない発見だった。

私は逆に人と旅行しようと思うことがあまりないので、一人

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物語は、「私」を拡張させる

物語は、「私」を拡張させる

小説を読む。映画を観る。

ともすれば、「趣味」「娯楽」として片づけられてしまうもの。効率やわかりやすさが求められる社会において、それらは余剰の多すぎる情報でしかないと捉える人もいるかもしれない。

たしかに、一冊の本を数日かけて読む、一本の映画を2時間かけて観る、それだけの時間を費やすだけの費用対効果を示すのは難しい。同じ時間を資格試験の勉強に費やすなり、仕事にまつわる情報収集をするなりした方が

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命の尊厳

命の尊厳

十何年かぶりに、「アルジャーノンに花束を」を読んだ。

初めて読んだのはたしか中学生だった気がする。ユースケ・サンタマリア主演でドラマ化されたのを見て、子供心に「原作を読んでみたい」と思い、手に取ったことを覚えている。

当時どの翻訳版を読んだのかも忘れてしまったけれど、読み進めても読み進めても一度読んだことがあるような気がしなくて、初見のような気持ちで読んだ。あの頃の私は、子ども心にこの物語をど

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私はずっと、この「やさしさ」がほしかった

私はずっと、この「やさしさ」がほしかった

「夜明け前が一番暗い」。有名なイギリスのことわざだ。その引用からはじまる「夜についてのメモ」は、「でも、夜がなければ私たちは地球の外に目を向けることもなかったでしょう」と続く。上白石萌音ちゃん演じる藤沢さんが少し緊張が入り混じる声でたどたどしく読み上げられるその言葉たちは、じんわりと私の心を包み、聴いているうちに静かに涙が流れ出ていった。

映画「夜明けのすべて」には、大きな物語の起伏はない。

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「解釈」の暴力性

「解釈」の暴力性

私はドラマや映画の感想を書いたあと、SNSに投稿する際は公式アカウントに発見されるようなメンションやタグを極力つけないようにしている。同じものを見た人同士で感想を共有するためにハッシュタグをつけることはたまにあるけれど、それもできれば公式側にはあまり見つかりたくないと思っている。

見られて困ることが書いてあるわけではない。私は褒め称えたいを思ったときにしか文章を書かない。なので、基本的には見つか

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今月読んだ本一覧(2023.11-12)

今月読んだ本一覧(2023.11-12)

やっと私の2023年が終わる!笑
11月と12月に読んだのは全部で6冊でした!

「何を言うか」より「何を言わないか」が長く発信を続ける強さをつくる

「何を言うか」より「何を言わないか」が長く発信を続ける強さをつくる

先日、けんすうさんのこんな投稿を目にした。

寄付をしたことをあえてSNSで発信しない人の考え方がとてもわかりやすくまとめてあるので、自身の影響力の大小に関わらず、ぜひ多くの人に読んでみてほしい。もし自分が多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーとなったとき、こうした「何を言い、何を言わないでおくべきか」の判断に常にさらされることになるからだ。

巷には、フォロワーを増やすために「何を発信するか」

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「いちばんすきな花」で描かれたこと、描かれなかったこと(描いてみてほしかったこと)

「いちばんすきな花」で描かれたこと、描かれなかったこと(描いてみてほしかったこと)

すでに一月期のドラマが始まっているこの時期に、遅ればせながらドラマ「いちばんすきな花」の話。

もともと「silent」が好きだったのもあり、とても楽しみにしていたし実際に楽しめたドラマだった。内容とは別に、メインテーマの曲もとてもいいなあと思って調べていたら、サウンドトラックも「silent」と同じ方が担当されていてびっくり。さらによくよく見たら、私の大好きな「いつかこの恋を思い出して、きっと泣

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