記事一覧
なんと今頃!昨年の新聞歌壇掲載歌
各紙掲載日順です。全て 本名:久保哲也にて掲載されております。
『毎日歌壇』
加藤治郎さん選 2019年1月7日
留守宅のドアノブに ぷ と吊るされた回覧板が風のたび鳴る
伊藤一彦さん選 2019年1月21日
バイト君からバイトさんまたクボちゃんへ時は流れて時給は同じ
伊藤一彦さん選 2019年2月4日
おそらくは昭和時代を覚えている犬はこの世にもういないこと
伊藤一彦さん選 2019年3
第65回 角川短歌賞 予選通過作品『惑星幻灯機』 久保哲也
「自販機の飲み物すべてあったかいする星人」がついにここまで
竜巻をほどいてゆけば中心は高い確率でシチュー鍋
芋があり食べられている世界中のつくろい物のあいまあいまに
こんにちは凍ったバナナで打てるなら凍った羊羹でも打てる釘
雪原にケーキを用意してくれて行けたらいくと答えておいた
アイデアの星雲状のペーストはパンに塗るものではありません
ぺなるてぃ よって今晩夢のなか出てくる毛の生えたゆ
2018年 新聞歌壇掲載歌一覧
投稿は全て 久保哲也でしています。昨年は一紙複数とか、同一日複数紙掲載とか派手さはないものの全国紙5紙、地方紙1紙で計42首掲載いただいております。感想などいただけると嬉しいな。
◎毎日新聞 毎日歌壇
☆伊藤一彦さん選
1月8日
お買い物袋の底にパック詰めアサリのほんに小さな海が
8月27日
後ろからそっと抱いたらおそらくは君ならではの表情をする
☆加藤治郎さん選
2月6日
木枯
古いものから自選30首
ツイッターでのフォロワーさんも増えたので、自己紹介も兼ねて古いものから30首自選してみました。なにぶん記憶だよりですので、表記が発表時と異なっているかも知れません。ご容赦くださいませ。古いって、おまえいくつだよ!と思われるかも(笑) 詠み始めたのは前世紀からです。
草原の蒼き光を集めつつ君が舞う空 僕はここだよ(奈良県平成万葉千人一首入選歌:久保哲也)
(↓以下、すべて久哲 名義)
切れぬ糸
連作「ハツナツ」(もしくは手裏剣ウミツバメ)
短歌研究2017年6月号 短歌研究 うたう☆クラブ の投稿より(短歌研究の6月号。お手持ちの方は、お暇なときに確認していただければ、メール指導等含めて、面白いかと)
ウミツバメ。だけどあなたが絵手紙にかいていたのはたぶん手裏剣
ハツナツがふいに来たけどあのこれは洗濯板の手触りですが
そこまでは知らない人がついてきた夜道で生き抜いてしまいます
血まみれになってもどうぞかまわずに続けておくれ
ネット考古学による発掘品(笑)
2005年短歌研究新人賞応募作
2005年である。(2度言いました)
緑雨の影響により(*は雑誌掲載首)
街中に緑が多く自生していることなどで深呼吸する
駅間の暗渠の川にひっそりと白い巻貝棲むと言う嘘
最大の理解者ならば妻と言う友人がいる まあそれで善し
そうたとえどんな天気もおまえには退屈だろうデパートガール
急いでも変わらないとは思いつつ歩く速さは誰にも負けず
ふと思う箱庭作り
第60回 短歌研究新人賞予選通過作『謝肉祭』
この時点で作者としての気づきも多々ありますが、感想などいただけるとありがたいです。(※印が掲載2首になります)
謝肉祭
火のことを言いたてるなら真冬日よ口内炎を引き受けてくれ
※会社には力こぶなど無用だがお稲荷様が屋上にいる
バス停の冬紫なたてがみに洗わない手で触れてしまった
皮だけを見てはいけないきっとあるアヒルもメロンパンも心の臓
※最近はバスまで角が丸くなり船の幼虫と見まちがう
モラハラも
某ヴィンチ短歌ください。没歌供養(連作風)
やはり、再利用しにくいので連作風にまとめてみました。感想などいただけると幸いです。ちょっと少ないので、即詠で足してます(笑)
もしかして概念的なチョンマゲか二つに折れるガラケーくんは
さかむけの間に住んだことのある紙飛行機が「おーいお茶」って
冬の日の授業参観ざわめいて「あのもみあげは誰のかあちゃん」
雨だから京都名物鴨川の等間隔が傘をさしてる
教室で待っていますね食べ物が中華まんしか
某オカルト短歌供養(笑)
没でも再利用しにくいのよね。それなら、皆様に見ていただいた方が供養になるかと。ご感想などいただけると喜びます。
☆お題『未確認飛行物体』
ああこれはトリックですね『王』じゃなく底に『肉』って書いてあるから
佃煮の海苔のビンだと確認は出来たがレーダーに映らない
グレイよりアダムスキーの美人型ぁ時間単価が高いので無理!
☆お題『タイムトラベル』
サンジェルマン伯爵風の店長が夜のシフトをちょ
うたの日 12月まとめ
下から発表順です。感想などいただければ、お年玉ください(は?)
一部、改作あり(🌹印は薔薇ゲット 今月は2首)
使えないガラスの靴へ真夜中に今年最後で最初の雪が
満ちたりた陽だまり猫の影響でいま街角がまるくなります
🌹もうだれものらなくなったシーソーの地面に着いている方へ猿
天国の近所から来るてっぺんが天使のつむじの中華まんマン
鼻の下のばしたうえにつららまでさげて雪
今年の新聞歌壇まとめ
全採用歌20首。
毎日新聞へは、2月1日投稿開始 4選者11首掲載。
各新聞採用歌、選者ごとに上から掲載順です^^
☆毎日歌壇
〇伊藤一彦さん・選
のびのびと四方に手足伸ばしたい三角定規だっておそらく
草笛を吹いてた君のくちびるが青くさかったあの夏のこと
たましいは吊革程度の輪のなかにすっぽり入る大きさである
膝を折る祈りではない自販機のお釣りの穴が低すぎるから
〇米川千嘉子さ
記憶頼りの旧作自選集
切れぬ糸ゆえにあなたはひだまりの象牙細工のようにやさしい
ガラパゴス島いちばんの椰子の木の上ではじまる夏雲の旅
怖いことそれは僕らの夕焼けが夜になってもまだここにある
草原の蒼き光を集めつつ君の舞う空 僕はここだよ
階段の段差が少し違うのは気のせいですよ支配人様
空調の吹き出し口にいつまでも引っ掛かってる埃だ僕は
知っているくせにあなたは求めない胡族の姫は飼い殺されて
そういえばおま