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夢に向かって突き進むキャリアコンサルタントの軌跡

「キャリアコンサルタントの仕事って何をするの?」とよく聞かれます。この仕事は、簡単に言うと、人々が自分のキャリアや職業に関して迷っている時に助言やサポートを提供する仕事です。私自身もこの仕事をしていて、実際にどんなことをしているのかご紹介します。

キャリアコンサルタントって何をする人?

キャリアコンサルタントとは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことを職務とする専門家

厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント

 2016年に職業能力開発促進法に規定されて国家資格となりましたが、私がキャリアコンサルタントという言葉に出会ったのは、2005年です。
 最初は私自身キャリアについて相談にのる人という単純な認識でしたが、改めて仕事内容について書き出してみました。
 ・クライアントとの面談を通じて、職業的な興味、価値観、スキルを把握してもらい、適切な職業やキャリアパスについて助言する。
 ・クライアントのスキルや経験を棚卸し、将来に向けてキャリアプランニング、履歴書・職務経歴書のアドバイス
 ・求職者が面接で成功するために、模擬面接を行ったり、フィードバックの提供によりコミュニケーションスキルや表現力向上のためのサポート

などが挙げられます。ただ四角四面にこの仕事をしていたのか?と感じたので、これまで私自身が活動してきたことをまとめていこうと思います。


人材コーディネーターと営業

 キャリアコンサルタントとして10数年面談をしてきました。
 いろんな面談の形がありますが、まずはその中でも人材コーディネータとしてやってきた面談や流れについてまとめてみました。

 人を紹介する仕事は、紹介する人のこと、そして紹介する会社やお店の両者をよく知っておかなければいけません。

 そんな仕事の流れと、よく出てきた事例を紹介します。

求職者
人材派遣会社にスタッフ登録をしていただくために、面接は必須です。
 登録までの流れ
 ①登録には2パターンあります。
  1.仕事の発生時に声をかけてもらうために登録
  2.具体的な求人をみてその応募をするために登録
 ②登録面接希望の連絡がメールや電話にてくる
 ③面接日・場所をを決める
 ④面接をして、登録完了
 ⑤登録時に希望した条件や内容と一致する仕事があれば紹介

 スタッフ登録については、お会いした瞬間にその方をもっと知りたいと思うか?そうでないか?感覚的にわかることもあります。
 キャリアコンサルタントとしてはまずはお話を聞く。ですが、人材コーディネータとしては、お話を聞いても次に進まずそれで終了となる場合もあります。

 また、人材紹介・人材派遣をするために、採用する側の経営者や採用担当者のお話を聞くことは必須です。
 流れとして、
 ①条件に合う人を紹介してほしいという連絡が入る
  または、条件の合うスタッフがいるとこちらから連絡する
 ②求めている人材像・仕事内容
 具体的な仕事内容、仕事の条件(時間・休み・給料・福利厚生など)を詳しく聞き、場合によっては、会社訪問をさせていただく。
 ③登録スタッフで合致する人を探しつつ、自社サイトや、SNS・ブログなどで求人を出す。ハロワークにも募集を出す。
 ④希望者・適任者のプロフィールシートを採用担当者に送付
 ⑤スタッフと一緒に会社見学
 ⑥両者の意向確認
 ⑦採用が決まれば、派遣先と派遣元、派遣元とスタッフとでそれぞれ:契約を交わす。
 ⑧お仕事スタート
 ⑨派遣しているスタッフの勤怠管理や相談を受ける

 基本的にはこのような流れになります。

 私が仕事をしていたのは香川県での話です。
 もう10年くらい前の話ではありますが、中小企業が多い地域で、実は人材派遣というスタイルにそんなに慣れていない会社が多かったのも事実です。

 まずは「若くていい人がいたら紹介してほしい」という依頼から始まります。だいたいは漠然とした言い方で依頼が来るのです。

 いい人ってどんな人?
 よく考えてみてください。私が思ういい人と、依頼者が思ういい人は違うのです。
 ですので、漠然としたいい人ではなく、実際何の仕事をしてほしいのか?そのために必要なスキル(例:パソコンができるではなく、パソコンで具体的にどんな作業をするのか?)や、会社の環境はどんな感じで、実際働く人はどのような性格の人がいいのか?などを詳しく聞いていく必要があります。

 また「若くて」というのも抽象すぎる表現です。何歳くらいの人がいいのか?そして、その年齢をイメージする意味は何なのか?など聞いていくと、実際は、そうじゃない条件も出てくるのです。
 人と関わる仕事ほど、抽象的な表現でそのまま鵜呑みにすると、結局ミスマッチの原因を生み出すことになります。
 最初に書いたように厚生労働省が定義しているキャリアコンサルタントとはに「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことを職務とする専門家」と書かれていますが、人材コーディネートという仕事をしていた私としては、労働者だけでなく、採用担当者や経営者との関わりもキャリアコンサルタントとして重要になってくると認識しています。

 この人材コーディネートという仕事では、それまでには私が経験したことのなかったたくさんの経験をさせていただきました。
 人と人は化学反応を起こします。言い方があまりよくないかもしれませんが、モノのようにこうであると固定されてきまっているわけではありません。関わる場所や、条件によっていろんな問題が起きやすくなります。
 関りのある場所に何度も謝罪に伺ったこともありますが、これについては、また別でお話させていただきます。
 それでもやはり大事なのは、その人のことをどのくらいわかっているか?
 そして、スタッフ自身や、依頼された会社自身がどのくらい自分や自社のことを理解できているか?そこから始まると思います。なので、お話を聞くこと。そして自分の中にある答えをどんどん出していって自分で知っていくことが必須だなるのです。
 人材コーディネートの仕事の根底には、やはりキャリアコンサルタントとして、本質を見出すためのサポートをさせて頂くというのがあると言えます。

 人材コーディネーターをしていたころの失敗


女性のためのキャリア相談会開催

 そういった経験から女性が働くためにぶつかる壁、不安や悩みなどに直面した時のために、常に自分自身を整理しておくことは必要だなと思うようになりました。         

 そのためにはフラットな状態でおしゃべりする場所が必要なのではないかと思い、毎月「ママのためのお仕事相談会」を開催し始めたのです。フリーランスになってからは「女性のためのキャリア相談会」を毎月同じ場所で開催することにしました。もちろんどちらも無料です。
 私がキャリアコンサルタントとしてできることの基本がここにあったのです。

 相談会にはこういう方が来られました。
・専業主婦
・転職したいと思っている女性
・個人で好きなことを仕事にしたいけどどう動いたらいいか迷っている女性
・もうこれまでフリーランスをしてきているけど一旦立ち止まって見つめ直したいという女性
 「女性の…」というタイトルではありますが、時には男性もいたり、自分の将来について悩んでいる大学生もこられたりと、本当に様々な方が相談に来られていました。
 また、電車賃を出して相談にいくのだから、必ず答えは見つけてくれますよね?といった問い合わせをしてこられる方もいました。
 キャリアコンサルタントが答えを見つけるのではなく、あなたの中にある答えに気付いていくサポートをさせていただきます。とお答えして何度かやり取りをしましたが、その方は結局来られませんでした。
 そして、就職や転職、フリーで動くなど様々な相談の中には、それを突き詰めていくと「毒母問題」も出てきたり「子供の不登校」に関する悩みだったりと、実は自分が思っている悩みの中に、もっともっと深い悩みを抱えているんだなと思う事例もたくさんありました。

 どれにしても、傾聴しフィードバックしていくことで問題点に気付いていけます。
 気づきは必ずその人の中に持っているのです。
 まずは問題点に気付けない限りその先に進むことができないんだなと私自身、キャリアコンサルタントという仕事から学ばせてもらいました。

求職者委託訓練受講者向けキャリアコンサルティング

 パソコンや簿記など再就職に必要なスキルを磨くために3か月から6か月訓練をしている人たちに向けてのキャリアコンサルティングもしました。
離職者等再就職訓練事業(委託訓練)

国と都道府県等が委託契約を結び都道府県等が事業の実施主体となって、民間教育訓練機関や学校教育機関等の多様な教育資 源を活用し、離職者の多様なニーズに応じた職業訓練を実施することにより、早期の就職を支援するもの

離職者等再就職訓練事業(委託訓練)の概要 - 厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/11801000/000587053.pdf



 ジョブカードを見ながら個々に面談し、今後の進み方や適した就職先などの方向性を見つけていくためのサポートをしておりました。
 採用面接時の履歴書作成で履歴書の書き方を見たり、不安や悩みなどを聞きながら進めるという内容でした。
 1回~2回ほどの面接ではありましたので後々の関わることは少ないのですが、2年くらい経ってから「この度パートから正社員になることができました。あの時お話を聞いてもらって、今、正社員になれたことを一番に報告したかったので、メッセージしました」という連絡をいただくこともありました。
 たくさんの受講生がいたので、もう何年も経つと申し訳ないのですが、なかなか一人ひとりを覚えておくこともできません。
 しかし先日も、Instagramのメッセージで6年前に私のキャリアコンサルティングを受けた方から連絡が入りびっくりしました。
 

 6年も経ってからこのようなメッセージをいただけたことは、本当にこの仕事をしていてよかったなと思える瞬間でした。 

女性活躍推進アドバイザー

 フリーランスになってからは、キャリアコンサルタントとしてこれまでの経験をもとに、香川県の女性活躍推進アドバイザーとして、企業訪問もしました。

 企業を訪問しワークとライフのバランスをとりながら女性が活躍できる環境を整えるための制度を勧めていくという内容です。
 ここでも、やはり経営者側のお話をしっかり聴きつつ、従業員の状況やお話を聴きながらより良いご提案させていただいていました。

講師

 様々な研修講師をさせていただきました。

 例えば 
・再就職を目指している方、また育休復帰を控えいるママ向けの再就職応援セミナー 
・企業研修 「女性の能力を引き出す職場づくり」「女性が働きやすい環境づくり」 
・保育士再就職支援セミナー などがあります。
以下は、再就職応援セミナーダイジェスト版動画です。
2分30秒から私がお話しています。 

 

企業の高校訪問

 また、上京してからさせていただいたのが、企業の採用担当者として、高校訪問をするというお仕事です。
 わかりやすく言えば、高校卒業で就職する方を求めている企業が、受けたい企業として選んでもらえるようにするための高校への営業活動のようなものです。高校生の就活は、何社も受けられるわけではなく、7月に求人票を解禁したら、1社のみしか選べないのです。
 その1社として選んでもらうために、求人票の内容はもちろん、自社で社員のためにできることや条件、仕事内容などを一校一校訪問して、進路指導の先生に向けてお話したり、次回に活かすためにも高校が求めている生の声を把握してくるというものです。
 これも一日5校ずつ25校回りました。その学校によって反応はいろいろですが、求人票とパンフレットを渡ししてくるだけではなく、しっかりと先生に時間をとってもらい会社の強みやできるとをお話することで、何百社も求人が来ている中から印象に残してもらうことがとても大切だと感じました。 

まとめ

 今回キャリアコンサルタントとして経験してきた仕事についてまとめることで、改めてキャリアコンサルタントの仕事は?って考えるきっかけになりました。
 何度も引用させていただきます。

キャリアコンサルタントとは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことを職務とする専門家

厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント

 こう書かれてはいますが、やはり一般の方から見るとイメージしづらい仕事かなと思います。
 キャリアコンサルタントという仕事は、その人のキャリアを築いていくためにサポートしていくお仕事だと思うのです。
 そして、そのキャリアとは、お仕事そのものだけの経験から出来上がるものではなく、やはりプライベートも含めた自分自身の生き方の中にあると思うのです。
 今回、これまでしてきた内容を書かせていただきましたが、このお仕事以外にも事務サポートのお仕事などもさせていただいています。
 このサポートのお仕事もやはり人の話を聴き、その内面にあるものをくみ取りそれぞれが求めているものを一緒になって考えていくことが必要だと思っています。
 そしてそれは、私にとってこのキャリアコンサルタントという肩書を使った様々な経験から習得させてもらっている。そんな風に思うのです。
 このキャリアコンサルタントのお仕事は、今後私が仕事をし、たくさんの人と関わりを持っていくために、そして、ライターとしてお仕事をしていくためになくてはならないものだと感じています。
 今回、キャリアコンサルタントってどんなことをしているの?と聞かれたことによって、一度書き出してみようと思いました。
 それがこの記事になるわけですが、こうやって書き出すことで、やはりまた自分の棚卸しになり、自分整理ができました。
 これはとても大切なことで、今後の自分の進み方の参考になると改めて実感しています。
 棚卸しをして自分整理がしたいという方は、お声がけをいただければサポートもさせていただきます。
 どうぞよろしくお願いします。


 「あなたの価値」に気付くお手伝いをさせていただきます。

2024年に向けて

自己紹介です。

キャリアコンサルタントでの経験をもとに電子書籍を出版

ポートフォリオ(ライター用)

キャリアコンサルタントをしていての気づきをエッセイにしました。


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