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観察日記844

観察日記844
おはようございます。
「科学哲学への招待」を読書中です✋

■科学知識の社会学(SSK)
・「科学知識の社会学(Sociology of Scientific Knowledge)」
 ・クーン以後の科学社会学がこう呼ばれることがある
 ・1970年代から80年代にかけて勃興した新たな科学社会学は、社会的条件が科学者の行動のみならず、科学理論のあり方にも影響を及ぼすと考える(エディンバラ学派)
 ・ハンガリーの社会学者マンハイムの知識社会学が提起した「知識の存在被拘束性」から大きな影響を受けている
  ・知識はそれが生み出される社会的基盤や時代状況によって拘束を受けている、というテーゼ
・マンハイムは数学や自然科学の知識だけはこの拘束から外し例外扱いした
・エディンバラ学派はこれらの知識もまた社会状況によって規定されていると主張
・社会科学や人文学の知識のみならず、自然科学や形式科学(数学、論理学)の概念や理論内容も社会的・時代的条件によって制約されている
・エディンバラ学派D・ブルア
 ・「科学と知識は基本的に、宗教信者が聖なるものに対するのと同様に取り扱われる」
 ・科学史家や科学哲学者からの反発
 ・彼の意図は、科学知識と宗教的信仰とを同列に論じることではなく、デュルケームの宗教社会学と同じ方法論が科学社会学においても有効である、ということを示す
 ・「科学社会学のストロング・プログラム」
 ①因果性:科学的信念や知識を生み出す諸条件や利害関心に注目すること
 ②不偏性:真理と虚偽、合理と不合理、成功と失敗の双方を公平に扱うこと
  ・これらの二分法のどちらに対しても説明が要求されねばならない
 ③対称性:説明様式が対称的であること
  ・同じ型の原因で、たとえば正しい信念と間違った信念とを説明できなければならない
 ④反射性:以上述べたような説明パターンは、社会学自身にも適用可能であること
 ◇飛行機事故が起きたと想定
 ・事故調査委員会が組織され、事故(失敗)の原因が徹底的に究明される
 ・しかし、飛行機が何の問題もなく飛んでいるときには、その順調な飛行(成功)の原因を究明する委員会が組織されることはあり得ない
 ・ストロング・プログラムは成功もまた失敗と同様にその原因が究明されるべきだ、と主張
・ストロング・プログラムによれば、成功している数学や論理学も、その成功の原因が究明されなくてはならない
・エディンバラ学派は、論理学や数学に対しても社会学的な分析を適用しようと試みる
 ◇「数学の社会学」(ブルア)
 ・われわれが自明と見なしている自然数の存在に対して、「赤道」や「地軸」が我々の考案したフィクションであり、社会的に構成されたものであると同様に、「数」もまた社会的な構成物としての側面を持つことを強調
 ・未来永劫変わることがないと考えられている矛盾律、排中律、同一律などの論理法則さえも、それを論理的に正当化しようとすれば無限後退か循環論法に陥る
 ・「論理学の権威は道徳的で社会的なものであり、社会学的な探求と説明にふさわしい」と主張
・「ストロング・プログラム」の先鋭化は、科学知識はすべて社会状況や時代状況に拘束され、それらに対して相対的なものである、という認識論的相対主義を帰結することになる
 ・批判もこの点に集中
(第13章 科学社会学の展開-2)

インスタは更新していましたが、noteの方を忘れていたので今日は2つ更新します。

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