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「ぶつかり合う」

赤や白のツツジが咲いている。

甘い香りが漂うが、前を歩く女子の残り香と混じって

掻き消されてしまう。

人が移動して残していく香りを、思い出として捉えるのか、

不要なものとして捉えるのか、自分主体なのかな。

花の香りと知らない女子の残り香が、相俟って春を感じるもの。

やはり、自分が感じたいようにしか、感じないものなのだろう。

ツツジの甘い香りを嗅ぎたい人と、女子の残り香を嗅ぎたい人。

そんな単純に、フェチのように、割り切っていいものだろうか。

季節を感じたい人と、人の気配を感じたい人、そんな風に分けると、

いいのかなぁ。

天気の良い日を気持ちよく思う人、ただ暑くだるく思う人、

人それぞれだから、地球人は面白いのかなぁ。

ツツジは、咲いている。誰の邪魔も考えずにただ咲いている。

人も歩いている、もくもくと、目的地に向かって歩いている。

ぶつからないように、人も香りも注意する必要があるのかなぁ。

そんなことはない、感じたいようにしか感じないのだから。

そこにあるものは、変わらないものや人。

だから、面白いのかな、地球人って。


相俟って、素敵な香りや、素敵な能力を、発揮する。

とても、楽しみでもある世界。

それが、地球人なのかな。




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