おかやまちさ

重度心身障害を持つ姉のきょうだい児としてたくましく生きてるつもりです。 トビタテ留学J…

おかやまちさ

重度心身障害を持つ姉のきょうだい児としてたくましく生きてるつもりです。 トビタテ留学JAPAN12期生 神学部→実践宗教学研究科死生学専攻(休学)→長野県小諸市地域おこし協力隊(2022.8-) #小児緩和ケア#スピリチュアルケア#グリーフケア#重心障害#きょうだい児

マガジン

  • 不時着のキミと。

    体育の棒高跳びで失敗し、マットの外に不時着したキミへ。入院中に隣のベットだった13歳の女の子との記録。哲学したり、怒られたり、悩んだり、、、。

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Human-beingでいられない

「Human-being でいられない」ということ ある先生に呼ばれた対談の最後に、バーーーーっと喋ってしまってうまく伝えられなかった気がするので文字起こし 今年一年、いろんな人に言いまくってたことを わたし=パンの人コロナで緊急事態宣言が出た時、みんな家でお菓子作りとかパンとか焼き始めて小麦粉の売り切れとかあったよね 私は、2019年の1月から外出自粛してて(半月板の手術を前に歩けなくなってた笑)自分がアウトドアだってこと忘れるくらいstay homeのプロみたいになっ

    • ウクライナから逃げてきたおばさんとローマ空港で一緒に夜を明かした話。

      深夜のローマ空港で寝床を探す ローマ空港で夜を明かす必要があった。スリが多いローマ空港。 スーパーキュートで小柄な日本人女性一人で寝るのは少し勇気がいる。 だから、疲れた体に鞭打って空港内をうろうろして、女性がすでに仮眠しているベンチの近くで私も寝ることにした。 携帯を充電しながら、Wi-Fiを繋ぐ。 5分くらい格闘したけど、繋がらなかった。瞼が重い体力も限界。諦めて眠ることにした。 しばらくして、大声で電話しているおばさんがそのベンチに座った。電話が途切れればかけ直

      • みんなが私の味方だった。ただ一人、わたしを除いて。

        飛び込みたいけど、飛び込めない。踏み出したいけど、踏み出せない。フットワーク軽くても、チャレンジ精神があっても、なんでだか踏みとどまっちゃうことってあるよね。 見えない何かに縛られているようで、何をしてもそこから出られなかったりする。今回は、その「何か」を探り、破ろうともがいた葛藤記。 どうして飛び込めないのか分からず、悶々とする日々。だって、行く手を阻むものが見つからなかったから。 だから、余計に悶々としたし、鬱々としていた。 どうして、飛び込めないのかずっと分から

        • うちおいで。”逃げ”とはなにかって話です。

          逃げてもいい。 そう言っても、キミは逃げられない。 もし、逃げたら。 もし、一度逃げてしまったら、もう、戻れないかもしれない。 以前の場所に。以前の自分に。 もし、外に出れなくなったら、 もし、家から出られなくなったら、 もし、部屋から出られなくなったら、 もし、布団から出られなくなったら。 そんな恐怖が頭をよぎる。 ならば、今耐えれば。 大丈夫。 そういうキミは、もう痛みを感じているのかいないのかもわからない。それほどに、キミを遠く感じる。 そもそも、どこに

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        • 不時着のキミと。
          2本

        記事

          社会人になったキミへ。

          社会人になったキミはつらそうだった。いや、今もつらそうだ。 キミと出会ってから5年の仲だけど、キミがあんなにも苦しみ、もがいているのをわたしは初めて見た。だから、とっても戸惑った。半分学生で半分社会人みたいな中途半端なわたしが、キミとどう向き合えばいいんだろうって。 結果として、キミとオールしてぶつかって泣いて、抱き合って、それで紅茶飲んで、朝4時くらいに川辺でラーメン食べるみたいな、ドラマチックな時間を過ごした。真正面からキミと向き合えたことはわたしたちにとって必要な時

          社会人になったキミへ。

          死にたいキミは、死ねなくて。

          誰にだって、起きたくない朝がある。 あぁ、いきたくないなって。 でもそれは、学校の話しで、仕事の話。学校に、仕事に、行きたくない。 たまに何かがバグって、変換ミスが起こることがある。 朝起きて、あぁ「生きたくない」なって。 それがキミ。 キミは、朝、目が覚めて深いため息をつく。また生きてしまったと。 わたしは、朝、キミからの連絡が来て深いため息をつく。あぁキミは今日も生きていると。 わたしが疲れこけて眠る夜と、キミの夜は、同じ時のはずなのに全然違う顔をしているらし

          死にたいキミは、死ねなくて。

          世界が動き始める前に。

          非日常が一年かけて、日常となり、徐々に世界がまた動き出そうとしている。 こんな状況でも、春ってやっぱり新しいこと始めたくなるし、世界がソワソワしているように見える。 思いがけず、時が止まっていた2020を取り戻そうと 世界は、社会は、人は、今まで以上に動き、働くはず。 【生産性】【効率性】【能動率】などなど 今まで以上に求め始めるはず。 とにかく動いて、働いて、削れるとこ削って、バンバン経済回していく路線に入っていくと思う… と、言うのはわたしの想像に過ぎないけど、み

          世界が動き始める前に。

          探せど探せど見つからぬ、自分軸。

          拝啓 シェイクスピア様はじめまして。シェイクスピアさん。 わたしは、2021年を生きる若者です。 急な手紙に驚いていると思います。わたしもです笑 大変失礼ながら、わたしはシェイクスピアさんのことはあまり知りません。 でも、時代も国も超えて人々に愛される作品をいくつも生み出した悲劇作家であることは2021年の人も認めていると思います。でも、ロミオとジュリエットの結末はやっぱり悲しい… 実は二人とも死んでなかった!みたいな続編を待ってます笑 わたしがシェイクスピアさんに手紙を

          探せど探せど見つからぬ、自分軸。

          ニンニク臭い。ニンゲン臭い。

          noteが書けなくなった。嬉しいことに、私が書く文章を好きだと言ってくれる人や、感想を送ってくれる人も増えた。 最初にnoteを書いたのは、手術後だった。コロナ渦の入院は孤独との戦い。傷の痛さも、心の痛さも誰にも話すことができなくて、どんどん自分で孤独を深めていった。思い返せば、誰かに電話しても良かったのだけれど、その時の私は人に助けを求められるほど強くなかった。 それで、自分を励ますためにnoteを書き始めた。 誰のためでもなく自分のために。 インターネットの世界は、

          ニンニク臭い。ニンゲン臭い。

          無責任ですけど、なにか?ー不時着のキミに怒られた話

          クリスマス頃の話なんですけど、一緒に入院してた中一の女の子(通称:不時着のキミ)に大説教されたんですよ笑 13歳に22歳が。 ということで、今回は ”不時着のキミへ”のその後のお話 不時着のキミは、入院の時に同室だった中学一年生の女の子 夏休み明けて、体育の走り高跳びでマットの外に不時着して大怪我して、大手術して、超不機嫌で、、、 詳しくは↓↓↓ もう、キミは拍子抜けするくらいに、一生懸命叱ってくれました笑笑 それで、大真面目にこう言うんです。 「チサちゃんは、無責任

          無責任ですけど、なにか?ー不時着のキミに怒られた話

          明けない夜に

          試験前に、部屋の片付けするみたいに 卒論前に、noteを書く 非効率なんだけど、効率的で、余裕がないのに、余裕が生まれる現象 誰か名前つけて 「明けない夜はない」誰が最初に言い始めたのだろう。 幾度となく降りかかる困難の渦中にいる多くの人を支える言葉になって、励ませられ、力づけられ、いつかくる夜明けに希望を持つことができる。 使い古されているけど、擦り切れることはなく、むしろ色んな人たちの経験が重なり合って、真理に近づいているようなそんな言葉になっている 今も世界のどこか

          明けない夜に

          痛みの連帯

          痛みは連帯する 悲しみも連帯する 2020年は私にとって、痛みの年 二回の手術で膝は、低気圧の度に傷が疼く 傷だけでなくて、心も痛いことが多かった 自分の弱さと嫌でも向き合わなければいけなくて、 その弱さはどんなに顔を背けても覗き込んでくるようなしぶといヤツ 地に足がつかない前に進みたいのに、進めない感じ 宙ぶらりんで不安定のままいるのってかなり辛い 身体的にも、まだ両松葉。文字通り足元がおぼつかない。 足元だけならまだしも、担任に進学を猛反対され(この時期に笑)自分

          痛みの連帯

          三足歩行の次女帰宅編

          先日書いた「限界!!コロナ渦の重心障害者とその家族」の続き 三足歩行になって退院したわけですが、手放しに喜べる状況ではなかった。 松葉から手を離したら転ぶからダメなんだけど。そう言うことではなくて… 前回のおさらい 前回の書き方だと時系列が少し違うと母に言われた笑 とりあえず、押さえとくべきことは、、、 私の入院前日、ちーやんの施設でコロナ陽性者が出た!!! ↓ 通所先一時閉鎖・訪問介護1週間は来れない! 介護は家族に全部任せた!! ↓ 介護者、限界寸前… それでも1週

          三足歩行の次女帰宅編

          限界!! コロナ渦の重心障害者とその家族

          退院して5日目。 変わらず松葉杖生活の私と 重心障害を持つ姉のダブル介護がついに限界を迎えた。 いや、限界なんてとうに超していた。 それでも、それに気づいたら崩壊するから、触れずにいたんだ。 うちの内実を書くことで、自体が好転することは望めない。 それでも、同じように限界寸前の家族の支えになりますように。 1.ちーやんと暮らせばちーやんは私の3つ上のお姉さん。先天的に重度心身障害を持って生まれてきた。 24時間、何をするにしても介護が必要。生まれてすぐに20歳まで生きら

          限界!! コロナ渦の重心障害者とその家族

          不時着したキミへ

          明日、わたしは退院する。 明日、キミは13さいになる。 病床で誕生日を迎えるキミに。 絶対、泣かないし。とか言いながらすでに泣いてるキミに。 またねとおめでとうを書くには、ポストイットは小さ過ぎる。 9歳しか違わないと言っても、9歳も違うじゃん!と言い返してくるキミに。 それなら、私も先輩ヅラして偉そうなことを言おう。 不時着したキミその日の体育は、走り高跳び。キミにとって、唯一の楽しみの体育の授業。 順番が来たら、飛んで、手をあげて次の人を呼ぶ。の繰り返し 高さを

          不時着したキミへ

          Care Beyond Cure

          初めてのnote。 自己紹介するべきなんだろうけど、それは今度に置いておこう。 本題は、3から 1.わたしの〈いま〉 右半月板の手術をして(9月9日)、現在入院中のベッドの上 昨日から、松葉杖で一人でトイレに行く許可が下りた。 訳あって退院予定日は2日延びた。落ち込んだ。 実は2度目の手術。 前回は、左膝。今回は右膝。つまり、両膝割れてた。そんな人なかなかいないらしい。 前回の手術は、痛過ぎて寝れない・食べれない・何もしたくない って感じだった。 今回はnoteを書く余裕

          Care Beyond Cure