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第252号『おばあちゃんの思い出』

『おばあちゃんの思い出』とは『ドラえもん』の漫画原作で描かれたのび太とおばあちゃんのエピソードで、アニメでも何度も映像化されて2000年には同時上映作品として劇場版も存在する『ドラえもん』の数あるエピソードの中でも屈指の名作です。

子供の時に初めて漫画原作を読んで泣いて、テレビアニメで放送された時にもやっぱり泣いて、その後の新アニメでも劇場版でも何度でも泣きました。

子供であるが故にワガママで奔放な3歳児であるのび太を見て“なんてムカつくガキなんだ”と思うのと同時にこの頃の子供ってやっぱり本当に自分のことしか考えてなくて、当時の自分自身を振り返りつつも反省した記憶を覚えています。

たぶん誰にとってもおじいちゃんやおばあちゃんと過ごした日々っていうのは短くてだからこそ尊い思い出になっているんだと思います。

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こちらは韓国映画の『おばあちゃんの家』という作品です。

2003年に公開された韓国映画なので『ドラえもん』と違ってタイムマシンは登場しません。(当たり前)

大都会ソウルで母親と暮らす7歳児のサンウが突如ド田舎のおばあちゃんの家に預けられることになったところから物語は始まります。

母親が新しい仕事を見つけるまでの短い時間の滞在とはいえ、やはりろくに電気もガスも無いボロ小屋のような家で生活することになった7歳児にはその環境もおばあちゃんも受け入れることができません。

しかもおばあちゃんは耳が不自由で言葉を話すことが出来ないので一層もどかしさは募ります。

なんにも無い田舎でワガママ放題の7歳児に「フライドチキンが食べたい」と言われたおばあちゃんが生きた鶏を買ってきて丸ごと茹でて食べさせるシーンなんかもうね、それだけで泣けてきました。

最初はおばあちゃんを無視してずっとゲームボーイみたいなゲーム機でピコピコ一人で遊んでる7歳児でしたが、やがて電池が切れるともう遊ぶことも出来ずに不貞腐れておばあちゃんに八つ当たりするシーンもあるのですが、この辺は『ドラえもん』と同じように“こんのクソガキ”と懲らしめてやりたくなります。

けど、どんなにワガママを言おうと無言でそれを受け入れて優しく接してくれるおばあちゃんとのエピソードがたまらなく愛おしく感じます。

ただ『おばあちゃんの家』という作品があまりにも大きく評価されているポイントは“おばあちゃん優しい”というだけでなく、ちゃんと7歳児が心を開いておばあちゃんに最後に「あるプレゼント」をするのですが、それがまた素晴らしい演出でもうずっとここからエンドロールまで号泣しっぱなしになるのです。(ここはもう映画本編を実際に観て号泣してください)

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さて、ここまで読んでもうおわかりいただけていると思いますが、私はこういう“おばあちゃんと子供”を軸に置いた物語に物凄く弱く出来ています。

正確に言うと“お年寄りと子供”という組み合わせに弱いのです。

身体能力の低さや未熟・完熟であるがゆえに無垢で不自由な社会的弱者という存在に極めてめっぽう弱いのです。

過去に号泣した映画・アニメ・マンガ全ての共通点はやはりそこにあって、この条件が揃った段階で無条件に泣いてしまうという困った性質を持っています。

物語を見て展開上だったり登場人物たちの境遇に感情移入することはあっても実際に涙を流すことはほぼ無かったりするのですが、やっぱり“老人と子供”の組み合わせだと必ず泣いてしまうくらい涙腺が弱くなります。

たぶんみんな誰しもが“これだけは弱い”というウィークポイントがあるんだと思いますが、私にとってのそれは“老人と子供”だったようです。

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さて後半部分は私にとっての【いつ何度見ても泣ける作品TOP5】をお送りしたいと思います。映画・漫画・ゲームの中から選りすぐりを紹介します。

ぜひ観て読んで遊んで心ゆくまで泣いてください。

【いつ何度見ても泣ける作品TOP5】

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