…そういう事だったんですね?

…そういう事だったんですね?

最近の記事

087_高学歴で無能の人

高学歴という単語は今日ではその言葉通りではなくなっています。 以前は単に大卒の学士を指したわけですが、大卒が一般的になった昨今では高学歴と言えば特定の上位の大学を指すようになっています。 テレビのクイズ番組などでは「高学歴タレント」という言葉が躍りますが、その出身大学と言えば東大を筆頭に国立大学や早慶などの有名私大、医学部などの漠然と受験時の偏差値が65以上の大学や学部を指すようです。 これも当然ですが職場にも偏差値はあります。出身大学の偏差値がそのまま会社の人員構成をつ

    • 086_古い人間が通用しない

      ちょっと前、と言っても10年くらい前からだと思いますが「オレ、古い人間だから」というフレーズを聞かなくなりました。 気がつけば「アナログ人間」という単語も聞かないですね。テレビの地上波という不思議な単語から地上波デジタル、略して地デジという単語が行き交っていた頃でしょうか。無知な私は、要するにテレビの電波ってアナログだったのか? と初めて認識した次第です。 デジタルの対義語がアナログだとすれば、デジタルが主流になった今日ではわざわざそれを冠する必要がないわけですね。 デジ

      • 085_名前がない女

        A子さんは苗字も名前もありふれたものでした。小学生の頃から、学年に同じ苗字の子が数人いたので常にフルネームで呼ばれていました。同じクラスに同じ苗字が2人いたこともあり、その年はファーストネームで呼ばれていました。 社会人になった時も、やはり職場の中に数人同じ苗字の人がいました。そんな事には慣れっこになっていましたから、ここでもフルネームで呼ばれていました。 「同姓同名は世の中に沢山いるのだろうけど、自分にとってはたった一つの名前です。でも自分の苗字も名前も好きだと思った時

        • 084_高卒で働くとは

          私の子どもたちは社会人になってから、それなりの年月が経ちました。 同世代で保護者だった知人の子どもたちも、ほぼ同一のキャリアで社会人になっています。つまり大学を卒業して就職、そして転職という具合です。 それを見るにつけ、本当に高卒で就職をしてキャリアを歩んでいるという子は少なくなりました。大学全入が叫ばれる時代にあって、高卒での就職は少子化やら何やらの事情も相まって減少したのは事実でしょう。 知人の子息で数人、高卒で一般企業に就職した子がいましたが、いずれも短期間で辞め

          083_シェルターの住民

          その住宅に暮らす人がどういう人か、外見から判断できる場合があります。 戸建てであればそれが古いかどうかで住人の年齢は分かります。もう日本は超高齢化社会になって久しいですから、概ね高齢者ですけどね。 昔のように屋外から家の中が見える事はありません。カーテンを閉めている家が多いです。シャッターを下ろしている家も珍しくないですが、オープンにしているところは高齢者だけが暮らしているのだと分かります。 若い世代の家は、夏でも閉め切っています。 地方の古い農家であれば縁側があり、そ

          082_タクシー運転手の話

          先日、私の昔の職場の同僚だった人と久しぶりに会いました。今はタクシー運転手をしているのですが、もうかれこれ10年以上になるそうです。 年賀状のやり取りでの付き合いでしたが、その人は私よりも数年早く会社をリストラされていました。時間差はありますが、同じリストラ組で人生の負け組というような共感がありました。 それがどうして急に会おうという話になったのか、本人曰く「いわゆる心境の変化」という事ですがちょっと深刻な事情のようでした。 タクシー運転手というものに対して世間のイメー

          081_本当の危険人物

          岸田首相が襲撃されたのは4月15日の事でした。 事件の全容はまだ明らかになっていませんが組織性はなく、端的に言えば愚者による愚行である可能性が高いようです。 ただ、一部の新聞ではこれを単なる愚行で終わらせたくないようです。何か正当化できるような明確な動機があったと言いたいのでしょうか。 犯人には政治的な反感や敵意があったようですが、アホみたいです。それを言ったらキリがないですよ。少なくとも自民党の対立候補に投票する人は須らく程度を問わず、そういう感情を持っているはずですから

          080_後悔しないなんてあり得ない 4

          10年以上前に私がリストラされたことについて、過去3回にわたって記事にしてきました。 私自身のケースですから、誰かの参考になるかどうかは分かりません。 退職勧奨を受けた上で退職か残留かに対して誰もが即答はできないと思います。答える以前に何をどう考えたらいいのか分からない人もいるでしょう。 その時の私は退職を選択しました。後悔はしたくないと思いましたが、人生はそんなに甘くはなかったようです。状況はさらに悪くなり、後悔の連続でした。 今ではもちろん、10年前とは状況が変わり

          080_後悔しないなんてあり得ない 4

          079_後悔しないなんてあり得ない 3

          前回の続きです。 私は中途採用で就職し、19年間勤めた会社を退職勧奨を受けて退社。それから10年以上が経ちました。 会社を辞めさせられたらどうなってしまうのか、転職できなかったらどうなってしまうのか、生活や子どもの学費はどうなってしまうのか…。という当時諸々の不安を、今では乗り越えてきています。 と言っても、全てが順調ではありませんでした。退職してから今日まで、一度も正社員という肩書にはなりませんでした。契約社員、自営業、アルバイトです。その間に、還暦を回ってしまいまし

          079_後悔しないなんてあり得ない 3

          078_後悔しないなんてあり得ない 2

          前回の記事の続きです。 上司との面談が行われたのは奥まった別室でした。それは社長室の隣で、私が初めて入る部屋でした。 すでに何人かが先に面談を受けていて断片的にその情報は伝わっていました。上司が話し始めた内容は伝わっていたものと、ほぼ合致していました。 その条件とは ・本年度終了までに退職することを了承して欲しい ・会社で規定されている退職金に上乗せをする ・退職日は年度末までならいつでも良い ・会社都合の退職なので求職手当はすぐに支給される ・希望者は再就職支援機構を利

          078_後悔しないなんてあり得ない 2

          077_後悔しないなんてあり得ない 1

          今回はつまらないリストラの話です。もう10年以上前の事ですから、黙っていた事も多いのですが、時効だと考えて良いでしょう。 当時はリーマンショックの影響で日本経済は大荒れでした。社会問題になった「派遣切り」が一段落した時点で、いよいよ古参社員へとリストラの魔の手は伸びていました。 当時の私は50歳を過ぎていました。中途採用ながら在籍は19年目。一応、社内改革のデジタル化の功労者として社内で褒章された事もありました。しかしそれは過去の話でしたし、リストラに限ってはそういう社員

          077_後悔しないなんてあり得ない 1

          076_幸福度を考えたら不幸になる

          世界の幸福度ランキングというのがありますね。 幸福度というものを意識している人って、どのくらいいるのでしょうか。不思議ですね。 日本では多くの人が、おそらくは今現在の自分に対して幸せだと考えていないと思います。 確かに自殺率は高いし、ウツの割合も多いです。将来が不安だという人も多いでしょうね。では不幸なのか、と聞かれたらビミョーじゃないでしょうか。成熟した社会では、とても小さい問題が増幅される傾向があると思います。そこに「幸せか、不幸か」とか「あなたの幸福度は」などと聞か

          076_幸福度を考えたら不幸になる

          075_人生は勝ち負けではありません

          「勝ち組・負け組」という言葉があります。人生に限らず、何事も勝敗で捉えてしまう人は多いと思います。例えば学業や集団内での力関係など。そうした意識が強い人は向上心や上昇志向があって、学校で良い結果を残す事も事実なのでしょう。 大学卒業、あるいは就活まではそれは悪い事ではありません。むしろ随分と奨励されてきた事だと思います。 しかし勝ち続けながら、それが自分にとって本当のベストなのか、分からなくなるケースがあります。 有名大学を出てこんな時代だからと公務員になったとします。親

          075_人生は勝ち負けではありません

          074_東日本大震災の思い出

          東日本大震災の直後、全国から被災地へ募金が集まりました。 私も、いくらかの少ないお金でも送りたかったのですが、それをしませんでした。 長男が大学に入り、その直後に私はリストラが決まり、そういう状態でした。少ないポケットマネーを出す事ができたとは思いますが、その気にはなれませんでした。 その翌年、今度は次男が高校を受験しました。家計が厳しい、それは紛れもない事実でしたが、それを敢えて次男には言いませんでした。 言えば、確実に動揺して受験に影響が出たでしょう。お金がかからない

          074_東日本大震災の思い出

          073_会社を潰す主犯

          もう十数年前の話になります。私の友達のМ子さんが父親が経営していた会社の代表を引き継ぎました。それから7年間の悪戦苦闘の末にМ子さんは従業員を全員解雇し、会社をたたみました。 その会社は乾物などの食材の販売会社でした。地産の乾物や漬物などを飲食店に販売していました。その経営者だった父上はすい臓がんで数カ月の闘病の後に世を去りました。それはパート主婦として夫と小さい2人の子どもと暮らしていたМ子さんにとっては全くの想定外の出来事でした。 会社をどうするか、М子さんを含めた三人

          072_沢山の人が亡くなっている

          年末の年賀欠礼の通知で訃報の代わりとなるケースは多いと思います。 20年くらい前から、多い時は5通くらいそれが来ますが年賀状を出す習慣の人も減りましたから訃報というのも減りました。しかし確実に人口は減っているのを実感します。 その当時の年賀欠礼は当人の親御さんの不幸によるものでした。それがここ数年は、その配偶者…、つまり自分の世代へと降りてきています。私も還暦を過ぎてますが、歳を取るというのはこういう事なのですね。 因みに年賀状のやり取りをしている当人が亡くなった場合、ほ

          072_沢山の人が亡くなっている