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【粘土でつくる絵本のような世界】和田直人 インタビュー

和田直人 個展「CONNECTION」を、2024年3月27日(水) – 4月7日(日) の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。

今回は、和田直人さんにご自身のことや制作エピソード、今回展示される作品についてインタビューしました。ぜひお楽しみください。


自己紹介をお願いします

福岡生まれの造形作家です。

2013年に絵本アカデミー警固塾に所属し、絵本の創作活動を開始しました。翌年に文芸社えほん大賞優秀賞を受賞。2017年より独学でクレイアートを始め、絵本の世界を感じられるような立体作品を表現しています。

主に「ノスタルジックな癒し」をテーマとして創作活動を行い、個展やイベント、オンラインショップにて作品を発表しています。

現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください。

自分が描いていた絵本の世界を粘土で表現したいという思いから、現在の作品の世界観が生まれました。

元々レトロでノスタルジックな雰囲気を感じられる建物や家具、雑貨などが好きで多くの影響を受けています。

作品の多くは人間以外の動物をモチーフにしています。普段出来ないことや恥ずかしいことなど、人間には表現しにくいことでも、動物たちは軽く表現してくれるからです。

現在使用している素材を選んだ理由を教えてください。

主に石粉粘土を使用しています。とても自由度が高く、頭の中に思い描いていることを立体で表現するのにピッタリだったからです。

色塗りはアクリル絵の具と水性ニスを使用しています。色を塗ったり溶かしたりしながら、レトロでノスタルジックな雰囲気を表現しています。

普段、何からインスピレーションを受けていますか?

特に意識をしているつもりはないのですが、普段からどこか作品づくりのことが頭の中にあって、生活の中で見たり聞いたりすることも、何か活かせないかと考えてしまいます。周りから見れば、変な人と思われているかもしれません。

基本的にはアンティークな家具や雑貨、絵本、動物や赤ちゃんの動画など、自分の好きなものから多くのインスピレーションを受けています。

影響を受けたアーティストや、作品はありますか?

元々絵本作家を目指して絵本を学んでいたこともあり、絵本作家の黒井健先生、高畠純先生、荒井良二先生から特に大きな影響を受けました。
その中で、作品を見ただけでこれが誰の作品であるかが分かるような独自の世界観をつくることの大切さに気付かされました。

また、私の絵から正確に心情を読み取られたことが度々あり、その頃から出来るだけ、気持ちに余裕を持って楽しんで作品と向き合うことを心掛けるようになりました。

これからどんな作品を作りたいですか?

これからも絵本のように物語を感じられる作品を追求していきたいと思っています。もっと色々な種類の動物にも挑戦したいです。

大きな理想としては、アンティークみたいに大切に受け継がれるような作品をつくれるようになることです。私の作品を手にしてくれた方々がそれぞれの居場所で、それぞれの役割や物語を繋いでもらえることを願っています。

ー ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか?

「CONNECTION」

今回の個展に合わせて最初に制作した作品です。
近くにいても相手に自分の思いを伝えることは難しく、どうすればつながりやすくなるかを考えてこの作品を制作しました。

自分と相手をつなぐ真っ赤な受話器をきっかけに、少しでも本音を話すことが出来ればという思いで、自分の受話器と相手の受話器に直接カールコードをつなげました。

「待つ時間」

電話の横でお互いに連絡を待っていて、離れていても気持ちはつながっている様子を表現しました。椅子や電話は、自分の好きなアンティークを参考にしてつくりました。

昔は携帯電話がなくて不便だったけれど、いつ来るか分からない連絡を待つ
時間は尊いものだと思います。猫になったつもりで、トキメキを感じてもらえると嬉しいです。

掃除屋のうさぎ(月)

掃除屋のうさぎが月の掃除をするために、口の中をチェックしている様子を表現しました。掃除屋のうさぎは職人気質で口数が少なくいつも真剣な表情で仕事に取り組んでいます。

月は「おちつき」と呼ばれる程、性格が穏やかでいつも落ち着いています。
この場面は、掃除屋のうさぎがいつも行っている日常を表現しました。

お客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします!

今回の個展では、感情を伴うつながりを表現したいと思いテーマを「CONNECTION」としました。
登場する動物の種類は過去最多です。いろいろな動物たちが人間の代わりに、さまざまな感情を表現しています。

今回は在廊出来ないのですが、どれも思い入れのある作品ばかりで、多くの皆さまに見て楽しんでもらいたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

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和田直人さん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。

皆さまはどのエピソードが心に残りましたか?
ピカレスクスタッフは、「動物たちが人間の代わりに感情を表現している」というコンセプトが印象的でした。普段は恥ずかしかったり、遠慮してしまったり、表に出すことができない感情がありますよね。そんな気持ちを動物たちが体現してくれていると思うと、なんだか心づよく、安心できる気がします。

和田直人さんの展示作品実物を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。

和田直人 個展「CONNECTION」

〈会期〉2024年3月27日(水) – 4月7日(日)
〈詳細〉https://picaresquejpn.com/naotowada_exhibition_2024/
〈和田直人 公式SNS〉
Instagram https://www.instagram.com/kimagure_buta/


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【基本営業日時】
*営業 水 - 日・祝 11:00 - 18:00
*定休 毎週月火
*会場 Picaresque Gallery
*住所 東京都渋谷区代々木4-54-7
*電話 070-5273-9561

■開催中&過去に開催した展示一覧
https://picaresquejpn.com/category/information/
■開催&開催予定の展示一覧
https://picaresquejpn.com/exhibition-calendar/

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