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薬学書ソムリエ:笹川の本のテイスティング
(本日のお勧めの1冊)同効薬おさらい帳(じほう) 「ありそうでなかった」まず本を読み終わってそう感じた。そして、他の医療者とは違う薬のみかた(見方)、アプローチの仕方を学べる良書である。
以前、狭間先生のお話を聞いたときに、気づかされた言葉がある。「薬剤師は薬を飲んだ後が勝負」それには、薬理学・薬物動態学・製剤学といった薬剤師の武器を使って医師とは異なった視点で患者さんに関与すべしということだ
薬学書ソムリエ 笹川のお勧め本テイスティング
(本日のお勧めの1冊)誰も教えてくれなかった実践薬歴(山本雄一郎著/じほう) この本は「映画」である。なぜなら、日本で有名な薬剤師たちの主張や技術、知恵をまとめられているのだ。その映画に出てくる俳優たち(薬剤師)は、全て主演クラス。こういった映画はリスクが高い。配役やキャストを間違えると、目を当てられなくなるような駄作になることがあるからだ。それでもこの書籍を優秀作品賞にしたのは、山本雄一郎という
もっとみる本のソムリエ 笹川のテイスティング
(本日のお勧めの1冊)日経DIクイズシリーズ 笹川が薬剤師として成長したのはこの本のおかげである。故「川島なお実」さんが「私の体にはワインが流れている」と言っていた。ちなみに笹川の体には日経DIクイズシリーズの1問1問が血液となり、骨となり、筋肉となっている。
私が薬剤師になったのは平成15年である。その当時からの付き合いである。このシリーズの良さは、調剤薬局の現場視点であることだ。例えば普段
薬学書ソムリエ 笹川の薬学書テイスティング
(本日の1冊)二代目薬剤師が薬局を滅ぼす この本は僕の中での北極星である。道に迷うときの目印・目標となっている。著者は「近藤剛弘」先生だ。近藤先生は2015年に49歳という若さで天国に旅だった。この本はこれからの薬剤師にむけた近藤先生のメッセージである。その言葉のひとつひとつに重みを感じる。
この本では先生の薬剤師人生から、カッコイイ薬局とはカッコイイ薬剤師とは何かということをが述べられている
薬学書ソムリエ 笹川の薬学書テイスティング
(本日のお勧め本) 記念すべき薬学書テイスティングの第1回目の書籍は「薬の作用が手に取るようにわかる本」です。
まず、この本を開いた瞬間の第一声は「やられた!!」でした。薬理作用を図解しているのですが、この図解の内容が洗練されている。シンプルである。この図は誰でも書けるような内容である。過不足がない。図だけを読んで、そして白画用紙に書くだけでも、十分に薬理学の復習になるだろう。私も講演活動でホワ
薬剤師 笹川大介の処方分析
(患者さんのひと言)
「このeGFRというのは何?」 内科クリニックに面した薬局であるため、採血結果を患者さんが提示してくださることが多い。いろいろな検査値に↑、↓などの矢印があり、患者さんも一喜一憂している。また大病院では、処方箋に検査値が記載(鹿児島でも鹿児島大学病院など)されるようになり、検査値をザックリでいいので、把握できる能力も薬剤師には必須となっている。
特に鹿児島県の若手薬剤師が
薬剤師 笹川大介の処方解析!!
(今日の処方箋)
・センノシド12mg 2錠(就寝前)→2錠(便秘時)
患者Mさんの奥様は笑顔が素敵な方だ。奥様はMさんの介護を行っている。以前は便秘で浣腸をすることもあったのに、最近は下痢・軟便で困っているというのだ。
患者さんのいう下痢という表現には注意したい。下痢の定義は、回数が多い、量が多い、水分量が多いという3点セットが必要である。1回緩い便が出るのは、下痢ではない。軟便である。
薬剤師(笹川大介)の処方解析
(患者さんの気になるひと言)
「週刊誌で今飲んでいる薬(メトグルコ)で低血糖が起きると書いてあったから、勝手に減らして飲んでいた。」 コンビニ店頭に並ぶ週刊誌の表紙には、あなたの飲んでいる薬が危ないと、恐怖をあおって読者を引きつけるという記事が多い。
60代の患者Mさんもその記事の内容を真に受けた一人である。こういったときに感じるのは、笹川の薬剤師としての実力がまだ未熟ということである。そも
薬剤師 笹川の本日の処方解析
(本日の処方箋)
【般】ミノドロン酸50mg 1錠(月1回:起床時)
処方内容は骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤のマンスリー製剤である。患者さんは検診で骨密度を測定したら、YAM:62%で薬を飲むことを勧められたようである。
ビスホスホネートの初回指導は伝えることが多くて、薬剤師の腕の見せ所である。まずは起床時服薬について伝える。そして、その後30分間は横にならないように指導する。