薬剤師 笹川の本日の処方解析

(本日の処方箋)
【般】ミノドロン酸50mg 1錠(月1回:起床時)

 処方内容は骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤のマンスリー製剤である。患者さんは検診で骨密度を測定したら、YAM:62%で薬を飲むことを勧められたようである。

 ビスホスホネートの初回指導は伝えることが多くて、薬剤師の腕の見せ所である。まずは起床時服薬について伝える。そして、その後30分間は横にならないように指導する。(ボンビバだけはなぜか60分間。結構辛いと思うのだが・・・)また水以外の飲食を控えるように伝える。もうあれもこれも状態だが、どれも抜けるとよくない。

 この薬で1番押さえて起きたいポイントはなにか?笹川が足下をすくわれた症例で思い出深いのは、「水で飲む」という行動だ。

 水という液体の定義をしなければならない。ちなみに、ビスホスホネートは水道水もしくは同程度の硬度の水(ミネラルウォーター)で飲むようになっている。しかし、あとで確認したら、長年Caが多く含まれているという外国のミネラルウォーターで飲んでいたという情報を得て、失敗したケースがある。ビスホスホネートは月1回製剤となると薬価も高い。それを無効にしてしまうような飲み方、飲ませかたになってしまったことは反省している。

 話はかわるが、横にならないというのも、しっかり伝えないと行けない。人によっては飲んでからジッとしている(なぜそう捉えたかは不明だが)とか、30分の間に草取りや風呂掃除をしてかがんで食道炎症状が出たとか、副作用が出てしまったこともあった。

 あれもこれも伝えると何かが抜けている。説明は難しい。重要なポイントは口頭だけでなく、自作のパンフレットでもお渡しして、あとで確認できるようにすることも必要だ。

【今日の薬歴】
【S】検診で骨粗鬆症の検査をしたら、数値(YAM)が62だった。骨粗鬆症と言われた。月1回飲む骨の薬を飲んでみるように勧められた。
【O】処方
・ミノドロン酸50mg on
【A】ビスホスホネートの服薬は初めてである。飲み方が特殊であるため、しっかり理解できるような説明が必要である。
【P】骨粗鬆症の検査データ、薬物治療歴の確認。服薬指導の実施。薬効・用法・用量の説明。
・ミノドロン酸:起床時の服薬について説明。服薬後は二度寝をせず、かがむような姿勢もしないこと。上半身はまっすぐに保つように説明。薬を飲む水は水道水を勧める。ミネラルウォーター(特に海外)は薬の効果を減弱するため、使用しない。副作用(食道炎)の説明。喉の痛み、胸やけ等の症状がある場合には、医師・薬剤師に連絡すること。
【P:next】薬物治療の安全性と有効性を評価

 さあ、今日もアウトプットして、服薬指導頑張るぞ!!

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