とにかくスピードが命の薬歴

 薬歴を書くための方法論の番外
「どうしたら、早く記載できるか」は、永遠のテーマである。薬歴未記載問題が大手チェーンで問題となった。薬歴で残業をしているといったケースもちらほら聞く。笹川が薬歴を早く書くためにしている技術をお伝えしよう。

 まずは単語登録である。笹川はすべての医薬品の頭文字3文字を登録している。例えば、
・あむろ(変換:スペースキー)→アムロジピン
・ぐらく→グラクティブ
・じゃで→ジャディアンス
・かっこ→葛根湯もしくは葛根湯加川きゅう辛夷
これは有効である。2文字だと、あむ→アムバロ配合錠、アムロジピンなど、場合によっては数種類薬品がでてくるため、3文字入力が1番最速で変換できる確率が高い。

 また、よく使用する文章は3文字+;で登録している。例えば
ふくや;→服薬指導の実施。
やっこ;→薬効・用法・用量の説明。
たいお;→対応:服薬中止(医師・薬剤師に連絡)
ふくさ;→副作用の発症状況確認。

検査値・英語も直接ひらがなで打った場合やその頭文字を利用している。
あst→AST
がんま→γ-GTP
いー→eGFR
ぁば→LABA
えー→ACE阻害薬
あrb→ARB
けー→KL-6
くれ→Cre

 また、レセコンにもよるのだが、ある程度の副作用や使用上の注意に関する定型文を登録しておくとよい。ただレセコン搭載の定型文は、ときに(私が嫌いな)口語体の文章になっているものがある。そのため、自分自身で書き直し・修正することが多い。参考になるものとしては、薬効別服薬指導マニュアル(じほう)、ウェブサイトの「お薬110番」をお勧めする。

 速く書くためにどうしても避けて通れないものが「ブラインドタッチ」だ。これを習得すると、かなり早いスピードで薬歴が記載できる。電子薬歴を使用している場合(ほとんどの薬剤師だと思うが)、だまされたと思って練習してほしい。

 また、薬局のキーボードは全部同じキーボードを使用するべきである。キーボードの使用感が違うだけでも、タイムロスがある。早速、社長にかけあってみてほしい。音声入力などのソフトを導入するより、安価である。

 あとはとにかく短く書くというのを心がけたい。医療記録として不要な部分(特に【S】)はバッサリカットしてしまおう。長い文章の薬歴を書いて仕事をしたと思ってもらっては困る。短く簡潔に明瞭にが目標だ。

今日のまとめ:とにかく効率重視。スピード命。ブラインドタッチは練習あるのみ!!

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