結局、薬歴ってどう書くの?

薬歴記載のお作法 空・雨・傘を利用して。

 3回目は傘(行動)に関してまずは述べる。傘はSOAP薬歴でいうところの【P】にあたる。【P】は実は書きやすい。なぜなら、自分の行った行動。動作を記載すればいいのだから。まずはは服薬指導をしたこと(説明内容)になるだろう。それを第2回目でも書いたように1文を短く端的に書く。糖尿病の治療薬(DPP4阻害薬)を初めて飲む場合を想定して記載してみよう。
(例)【P】
・糖尿病の薬物治療歴を確認。
・薬効・用法・用量の説明。
・副作用(消化器症状:便秘、下痢、腹部膨満感)の説明。
・飲み忘れた場合場合の服薬方法(気づいた時点に服薬)の説明。

このような感じになるだろう。薬歴記載で時間がかかる場合には、まず【P】から記載すればいい。【P】が書けないというのは、何もしていないということになる。

疑義紹介や残薬調整の内容も【P】になるだろう。
(例)【P】
・疑義紹介:他院で同効薬のオングリザを服薬中。連絡後、グラクティブ中止。
・残薬調整:4日分残薬があるため、病院に連絡後処方変更。28日分→24日分。

とにかく自分がしたことは【P】になる。これを知っておこう。【P】も第2回で説明したように、口語体は避けた方が薬歴がすっきりする。

(例)この薬を飲むと便秘をしたり、お腹が張ることがあります。症状が軽い場合には、薬を続けてみて様子をみてくださいね。

このような口語体は親しみやすさはあるが、文章自体が長くなり、冗長な印象を受ける。そのため、一文を短くした記載方法がお勧めである。私ならこう書く。

【P】副作用(消化器症状:便秘・腹部膨満感)の説明。症状発現時には、継続服薬を推奨。
体言止めをして、文字数を減らしたい。(説明した→説明 推奨する→推奨など)

ちなみに【P】に次回の申し送り事項を記載している場合も多いだろう。私は【P:next】として、別に設けている。CP、EP、OPと分けるケースもあるようだが、これだと記載にまようため、基本は【P】でよい。そして、【P:next】で次回申し送りをするとわかりやすい。

今回のまとめ:やったことを書く。そして、次回確認したいことを書く。


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